波乱の人生 ①  のつづきです。


沼子の職暦、20くらいあると記憶しています。

始めての就職は、愛知県の某自動車会社。
そこで事務員になる。
仕事はな~んにもなく、朝からぶ~らぶら。
忙しいと言えば会議のお茶出し。
「第一会議室に20個」
「第二会議室に5個」
「第三会議室に30個」

ついでにコピーを20部だの30部だの。。。

おじさんチョビットとあとはほぼおじいさんのいる、全30人くらいの部署に配属。
おじいさんと言えば大体課長だの部長だの○○長の人。

そんな仕事おもいろいわけない。
もう一人の先輩事務員とはまるで気が合わないし。

そんな仕事がまんできなくて、上司に
「もっと仕事下さい!」
と言ったら
「女の子はいつもニコニコしてお茶出してればいいんだよ」
と言われた。
当時会社は女子事務員の移動はなかったので、こりゃダメだ!と退職決意。
それでも5年もいたんだけど。

次の仕事も決まってないのに、、、

沼子ピンチ!!

(おまけ)
沼子はここで女子寮暮らしをしておりました。
二人部屋で、同居人はゲゲゲの鬼太郎の髪型で顔がネズミ男似の子だった。
で、同居人を鬼太郎と呼んでいました。
これがまた全く趣味があわないタイプだったけど。
鬼太郎とは1年だけで、あとは一人部屋。

女子寮には門限があり、夜10時になると門が閉まる。
1秒でも遅れたら、1ヶ月(だったかな?)の外出禁止で電話当番。

300人くらい寮生がいて、門限さえ守れば自由だった。
温泉の様なでかいお風呂が2つあったぞ。
寮生活はまずまず楽しかった。

仕事を辞めたので寮からアパートへ引っ越し。
今度は名古屋市内で一人暮らしが始まった。

とらばーゆ(就職情報誌)を隅から隅までチェック。
やたら履歴書を送りまくり、面接三昧。
とりあえず生活費のためアルバイトを始める。
その頃でき始めたばかりの派遣会社、そこへ登録へ行き、
仕事は紹介してもらえずそのまま派遣会社でアルバイトをする事に。
しかし始めたばかりの派遣会社、そこは親会社の食品会社が多角経営でなぜか人材派遣をやってた。
なんのことはない、登録する人はいても、クライアントがほとんどなかったのだ。
アルバイト内容はせっせと企業向けパンフレットの宛名書き。
その頃大手のテンプスタッフはどんどん羽振りがよくなってるような・・・気がした。

そこで短期の派遣経験。

製版会社で暗室にこもり、大きなガラスの筒にネガを貼る仕事。
担当のなんだか暗~いおにいさんと二人っきりで仕事をする。
あ~~~~~~~ぁぁ。
(3ヶ月の仕事だったが、終了後の延長は謹んでことわった)

次は建築屋さんのお留守番
なぜかここも暇だった。
どうも私の場合、暇な会社に当たるらしい。
だからやる事ないのはいやだってば。
(ここは1ヶ月くらいだった)

これではまずいと、毎週とらばーゆを愛読。
そして半年後、ようやく事務員の仕事が決定。
兵庫県に本社がある名古屋出張所。
所長と営業の男の人が3人、そこで経理事務、営業事務をすることに。

これで無事に・・・・・?

ようやく仕事らしい仕事に就いた沼子。
忙しかったけど楽しかった。

名古屋出張所の経理全般。
注文から発注まで事務全般。

OLって感じだった。

・・・・・が!

所長は呑んだくれ。
夜は毎日接待?だかなんだか、お得意さんと呑み歩き、翌日は必ず二日酔い。
まず朝来たためしがなく、いつも午後出勤。
ひどい時は夕方になってやっと出勤して来る始末。

その間、電話を取った沼子は
「あいにくただ今外出しております」
と嘘っぱちを言い続け、客の苦情やら、無理難題に悪戦苦闘する。
まだ携帯なんてものはなかったので、何から何まで窓口になってしまうのだった。

その他の営業社員。
こいつらもたいがいのチャランポラン。
毎日あきらかに遊んでて、夕方になると帰って来る。
名古屋球場に野球を見に行ったとか、自慢げに言いながら。

一日中一人っきりで電話応対、ひどい時は一日中苦情にあけくれ、
お客の無理な注文を聞き、本社からはそんな注文は聞けないと文句を言われ。。。

3年で我慢の限界。
いいかげんな奴らにブチ切れて、、、、、またも会社を辞めることに。

あ~~~~ぁ、またもピンチ!

今回の学習は、
事務員なんかもうやらない!
こんな割食う職種って、、、評価されることはほとんどなく、
そつなくこなせば全部営業マンがおいしい所をもってくし。
あ~~~アホらし。

さて、では次の仕事は???

そんなこんなでまたも転職するハメになった。
今度のターゲット
「事務員じゃない仕事」

またも片っ端から「とらばーゆ」をチェック。

事務員じゃない、と言うだけの理由で
視力回復の超音波器を売る仕事。

まずお客さんの視力をはかり、次に超音波器をあて眼の血行を良くする。
もう一度視力をはかり、使用前使用後の視力の違いをみる。

その間いろいろ説明をする。
「1日10分続けましょう」と、お客のやる気をもり上げ購入してもらう。

これが1台¥88,000だった。

普段はその会社の事務所で、やってくるお客さんに販売活動をしているが、
土日はいろんな所に出かけて行って会館など借りて実演販売?っていうか。
(我ながらなんとなくあやしげ)
会館の手配から、荷物運び、会場の設定(机運んだり)まで、何から何までやるのである。
2~3人で行ってたと思う。
お昼なんか食べる暇ない時はざら。

調子の良い時は一日で9台売った事がある。
すごいじゃん、沼子。

が、しかし。

その会社、働けど働けど給料がとにかく13万。
マンションの家賃が¥44,000だったのに、、、13万。

会社休日がなく、交代で休みを取る事になっていたけど。
なぜか休めずじまいで無休の連続、、、でも13万。
手当も何もつかず、とにかく13万。

みんな続かずすぐ辞めてしまうので、13万から昇給があるのかどうかも不明のまま。

とにかく無休と生活苦のため、1年持たずまたも退社。

この頃になると、自分の仕事運のなさにもがき苦しむ。
とにかく転げ落ちる人生。

あ~~~~~ぁぁ、どぼじよう! ピンチだ。

そして履歴書には聞こえの良い会社の事しか書かなくなっていた。
それでも多いぞ、職歴が。

あやしげな営業の仕事を辞めて、とりあえず生活のため始めたアルバイト。

これがまた 「紙オムツの宅配!!!」

衣料関係の会社が多角経営のため始めた事業。
まあ早い話、変わり者の社員が思いつきで始めた仕事だった。

アルバイトは私ともう一人、主婦の人だったけど。
主婦だけど年齢は同じ。

一人一台、ドピンクの車を与えられ、その車で配達。
配達はいいんだけど、、、まずお客さんがいない。
でまた、サンプルを配りながらの営業活動。

オムツとか粉ミルクなど、ベビー用品全般なんだけど、、、、
わざわざ配達してもらわなくてもねぇ。

大型のドラッグストアなんかいっぱいあるし、まあ流行らない。
今ならそうわかるけど、なにしろ独身で子供のことなんかさっぱり???だったので、
その時はなんとも思わなかった。

予想通り、その仕事は終わってしまった。
たぶんその事業を始めた思いつき社員の人は、会社クビになったんじゃなかろうか?と思っている。

そんなアルバイトだけでは、例の13万の会社から引きずっている生活苦!のままなので、
昼はオムツの宅配、夜はごはん屋さんでアルバイトの、働き詰めの毎日を送っていた。

ダブルアルバイト、そんな中でも、もちろんひたすら安定を求めて、就職活動はぬかりなく継続中。

そのオムツ屋さんがつぶれる頃、正社員での仕事になんとか引っかかる。

でもこれが、
「二度と事務員なんかやるもんか」と思っていた事務員の仕事。
背に腹はかえられぬ。

今度こそうまく行くのか・・・・・・?



次の会社はゲーム関係のメーカー。
ゲームソフトの販売、カラオケ事業、直営のゲームセンターなどをやってる会社。
そこの名古屋営業所。

そこで配属された課は女課長、他営業の男性2名であった。
この課長が超くせ者。
お話しにならないスーパーわがままなおばさん。
みんなの嫌われ者NO.1なのであった。
ところが男性2名は超ベリーGood!
この落差をどこで折り合い付ければよいのやら。。。

つまり、そのおばさんの好みで彼らが揃った!に違いない。

幸、不幸がごちゃ混ぜのどうしていいかわからない部所に配属されてしまったのだった。

そのおばさん課長に無理難題を押し付けられ仕事をしながらも、
おばさんさえいなければ極楽な毎日。
niceな営業マンと話をするだけで課長が睨む、イヤミな仕返しが来る。
隣同士に座っているんだから「話くらいするだろ~~」

おばさん課長以外の女が彼らと話をするのはいけない事らしい。

でもそんな事は取るに足らない事であった。
入社1ヶ月後、大事件勃発。



会社が大人事異動を行う。
昨日まで○○部長と呼ばれていた人が、その日からただの○○さんへ。
絶対転勤できないような事情のある人が、北海道への転勤。
そしてほぼ全員の女子事務員は、、、ゲームセンター勤務。???
・・・
これは会社の仕組んだ大リストラ作戦だったのだ。
(だったら1ヶ月前に募集すんなよ)
(つまり社員は誰もそんな事は知らなかったのでしょう)

またまた降って湧いた災難。
事務員はイヤだどころじゃない、ゲーセンのおねえさんになるわけ???
すでに20代後半、崖っぷちの中やっと落ち着こうと思ったのに。

しかもそれまでゲームなんか全く興味なく、行った事もなければ、テレビゲームもできない私が。

あ~~~~~~~ぁぁ、どぼじよう。

しかし生活のため、背に腹は変えられず、ゲームセンターへの勤務となる。
ここで会社の思惑通り辞めた人はたくさんいました。

人が足りなくて転勤になったわけじゃないから、暇。
日常業務はベテランのアルバイトがやってるから、暇。
辞めさせるために勤務させているんだから、暇。

だったらこっちも会社をとことん利用してやろうじゃないさ。

給料貰いながら、ゆっくり次の仕事さがしてやる~~~。
とは言うものの、下を向けば涙がこぼれそうな。。。

負けるな沼子、でもなんでこうなるのさ???

人生の罰ゲームですか?



全く自分の意志とは関係ないゲームセンターの仕事。
暇なのでいろいろ考える。
腐っても社員なので、結構自由。
「買い物に行って来ま~す」なんてフラフラも。
店のディスプレイを考えたりするのも社員の仕事だから。

で、ある時シャンプーのボトルに目が止まる。
ウルトラマン!
体がシャンプー本体で、顔が蓋の上に乗っている。

このウルトラマンの顔にコインを詰めて少し重みを付け、コインゲームの所に置いてみた。
なんとなくやっただけ。

次の日店長が
「昨日のコインゲームの売り上げがダントツ上がってます!」
「・・・はっ?」

どうやらお客はウルトラマンを落とす事に必死になってゲームに精出した模様。
お~~~、売り上げup!
そうか、目標ができると燃えるんだ。

それからいろんなパターンで客の気を引くアイデアを考え、工作にいそしむ。
他の店もそれを真似してやり始める。

やる気のないゲームセンター勤務でのプチハッピーな出来事ですけど。

新入社員研修でゲームセンター勤務になった大卒生達の面倒を見た事も。
その10歳近く年下のboyに、なぜか言い寄られ逃げまくった、、、時もあった。
だってタイプじゃないし。

そんな中、半年ほどたって次の仕事が決まる事に。
オムツの宅配を一緒にやってた人が、
「うちの会社募集してるから来ない?」って。

そこは乳製品の卸屋さん。

また性懲りもなく事務員生活が始まる。

毎日お得意先のケーキ屋さんへ電話をして、牛乳、チーズなど乳製品の注文を聞く。
注文確認、在庫確認、発注、これが結構忙しい。
翌日配達分の数をチェックして伝票つくって一日終わる。

クリスマスなんて完全に働きっぱなし。

他に事務員2名。
一人はオムツ宅配の時知り合った主婦(子持ち)、
もう一人はやっぱり同じくらいの年の主婦(子供なし)。

この人らの会話がすごい。

「私の彼はベンツなの!」
「私の彼は○○よ!」

・・・・って、あんた達「主婦」ちゃうの?

この二人、競い合ってテレクラ?かなんかで知り合った男の自慢!
「彼は社長なのよ」
「昨日は○○ごちそうしてもらっちゃったぁ」
「家のエッチはつまんないけど、彼は上手」

ゲゲゲ、信じられん。

それって「彼」ちゃうで。

毎日毎日こんな話ばかり。
わたしゃあんたらがキライじゃ~~~~。

一人は「新婚さんいらっしゃい」に出演したことあるらしいです。
もう一人は昔の彼が「新婚さんいらっしゃい」に出てるのをみてびっくりしたらしいです。

ある日一人が流産で入院。
どうもダンナの子じゃないらしい。
バレないようにかわいそうな妻を演じていたようだけど。

なんだかこの不道徳な二人といるのが耐えられなくて、、、退社。
会社自体、社長はケチ。
突然社長のヨメが出しゃばって来て会社をかき回す。

まあ、こんな会社
「未練なんかないわ~~~~~~!」

就職ジプシー、沼子。
もがけばもがくほど、泥沼へ落ちて行くらしい。

転職三昧で生活もピンチ!
やっぱり先立つものは必要。

そんな目にとまったのが
「週休3日、月給20万、空気清浄機の営業」

そんな条件のいい仕事、アヤシイ!
とは思ったが、、、行ってみる。

会社の本業は「電話、通信機器関係」の固い会社。
そこの社長が新事業を始めたくて、空気清浄機に手を伸ばす。
そこでおいしい条件で20代の女の子ばかりを集めたらしい。

そこに10人くらい集まって仕事開始。

業務用大型空気清浄機、1台60万くらいのリース契約。
企業相手に飛び込み営業。
内容はこんなとこだった。

ほぼ未経験の女子営業達、
1、2時間仕事しては喫茶店でさぼってばかり。
そんなとこに集まるからには変わった子ばかり。

前の仕事は「探偵のアルバイト」とか、
「宝石の営業やってて、お客にバケツで水かけられた」とか。

とにかくキャラクターが濃い。

が、仕事はつらい。
飛び込みの営業なんて、ほぼ邪険にされてばかり。
脱落者も当然出始める。

そこで社長が
「今月売り上げtopの人にボーナス20万」
「2位の人に10万、3位5万」

と言うか、誰も1台も売れてないのに。
なんだかこの社長の「太陽政策?」間違っている様な気がするのだけど。
「北風」も時折挟むべきじゃないだろうか?

で、みんなチンタラチンタラ。

そんな中、なぜか契約成立。
初の売り上げ2台を沼子様が。ワォ~~~!

勢い付いてか、他にも1台、2台と。
なぜかボーナス20万をいただいてしまうことに。

社長が勝手に誤解してる。
そんな、期待した目で見ないで欲しい。
私はこの仕事が苦手だ。性分に合ってない。
無理してる感じで楽しくないってば。

そんなもがけばもがく程落ちて行く泥沼に精魂果てて、
とうとう結婚へ逃げてしまった。

後で思えばこれが最大のマチガイ。
そんな理由で結婚してhappyになれるはずがないじゃない。
仕事は辞めるの簡単だけど、
あ~~~~~ぁ、違う。

結局8ヶ月くらいの間に空気清浄機6台契約。
単純に60万×6台 経費を差し引いてもそんなに会社に迷惑はかけてないだろう?? 
そして結婚退社。

そして主人の京都転勤で、京都生活が始まることになった。

ここで独身時代が終わる。
20代ほとんどを転職三昧で過ごす。
住む所も、女子寮→アパート→ワンルームマンションと変化。
ますます生活苦が加速する。

この時期は世間ではバブルの時代。
OLのおねーちゃん達は、ディスコだ、海外旅行だ、ブランドだって浮かれた時代。
同じ世代にもかかわらず、焦りと生活苦だらけの沼子。

もともと変化を好む性格じゃないのに。
安定志向で地味なタイプなのに。

なんでこうなっちゃったんだか?
単なる「わがままな女」だったんじゃないかと振り返る。
紙一重か???

学んだ事。
運のない時はもがけばもがく程、もっと悪くなる。
どうしようもない状況でも「続ける」ことが必要ってこと?

ここで終わった訳ではありません。
振り出しに戻った訳でもありません。



結婚生活へ、、、つづく。




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