少し極端なことを書くと僕はもしかしたら
広告枠というものが無くなるのではないかと思っています。
昨年はイギリスのユーロ離脱やトランプの大統領選の勝利など多くの
マスメディアは予測を外しメディアは信頼を失いました。
ネットの世界でもfacebookでの大統領選挙でのデマの拡散
日本でもキュレーションメディアの信頼性やコピペ問題などで
検索結果に対する信頼も揺らぎました。
マスもネットもメディアの信頼が揺らいだ2016年だったと思います。
インターネットメディアが大きく変わったのはソーシャルメディアの登場
だと思います。
僕自身もメディア造りに深く関わっていた時期だったのでよく覚えていますが
コンテンツを自ら作ってメディアビジネスをやっていた時代から
プラットホームを作る事でユーザーが情報発信していく時代に
大きく変わること、それによりゲームのルールも大きく変わるということを
かなり鮮明にイメージする事が出来ました。
結果ソーシャルメディアは爆発的にPVを伸ばしました。
ただしマネタイズは当初は難しいものでした。
広告主は個人のユーザが書いているコンテンツに広告を出すことへの
抵抗感があったということと、
膨大にコンテンツが増幅している中で
どこに広告を出すのが最適か分からなかったからです。
そのようなニーズの回答がマイクロアドをつくった事でもありますし
様々なターゲティング技術を磨いてきました。
爆発的に伸びるPVを背景にその価値付けをしていく広告技術が
発展していったのだと思います。
昨年起こったいくつかの出来事はまた潮目の変わりを示唆しているように思います。
ただし変化は今までのように大きな新しい流れが出来るのではなく
いくつかのテーマで変化が生まれると考えています。
急にソーシャルメディアがなくなるわけではなく
ネットメディアを信頼しない人たちが有料コンテンツや
インスタグラマーや中国のKOLのような信頼できる個人に流れる
スピードがさらに加速したり、
インターネットに繋がる時間が減っていき
よりリアルなイベントなどの体験がさらなる価値を生むようになったりと
多極化した流れになるという予想です。
冒頭に書いた広告枠が無くなるかもという話も
ある日突然広告枠が全て無くなるという事でも
広告モデルが終わるという事を言いたいわけではありません。
広告モデルの前提であるメディアビジネスがユーザーの動向の変化で
大きく変わっていく流れが来ている中では広告枠が無くなるかもしれない
というくらい極端な仮定で次を考える必要があると思っています。
広告の仕事は消費者と企業を結ぶこと。
広告モデルの仕事はその間を取り持つメディアビジネスを成り立たせる
三者間のビジネスモデルのことです。
前者は変わらないと思いますが後者は大きく変わると考えています。
現時点での僕の考えはFACTデータを使い
今後も変わらないであろう消費者と企業を結ぶ新しいビジネスモデルを
構築する事だと考えています。
マイクロアドという社名からアドが消えたときが
その新しいビジネスモデルがしっかりと立ち上がった
ときなのかもしれません。