ステグリッツ教授はかく語りき(財政破綻) | 秋山のブログ

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日本には、未だに財政赤字がGDPの何%になると破綻するとか、経常黒字なのに足りなくなるとか、知能を疑うようなことを言っている人がいるが、ステグリッツ教授に言わせるとさらっと一刀両断である。

P322
『アメリカは紙幣の印刷をコントロールできる。だから、アメリカがデフォルトすると(各付け機関のひとつが唱えた)説は、ほとんど根拠がない。。。(中略)。。。しかし、その場合、問題となるのはインフレであって、今の市場はインフレを深刻なリスクとは全く考えていない。。。(中略)。。。アメリカ政府の場合、FRBが必ずアメリカ国債を買ってくれることを知っている。』

これは日本にもそのまま当てはまる。

もちろん、もし日本がギリシャのような経常収支赤字国であったならば、債権国からそんなことはするなと言われるだろう。債権国の貸した金が目減りする可能性があるからだ。ギリシャに対するドイツの主張がまさにこの意識に基いている。ところが為替がある場合、債権は通常為替の変動を通して調整される、目減りするのが通常なのだ。文句を言われようが断行すべきだろう。

それはともかくちょっと面白いことに気付いた。
その昔、石原都知事らはNoと言える日本という書籍で米国債を売る話を書いていた。今は中国が米国債を売ったらという話をチラホラ聞く。
それがはたして米国への脅しになるか?答えはNoだろう。米国に何らかのダメージはある可能性はあるが、破綻など起きようがない。
実際におこなえば、折角の債権を目減りさせたり、自国通貨を高める危険があって、損するのは自分の方だ。