こんにちは。千葉です。
今日はまったくクラシックのない日でした。午後にいわゆる健康ランド的なお風呂に行って、初めて龍馬伝も完全スルー。


ですがこれはきっちり見ましたよ。ネタバレなしで見るべきレースかと、その旨申し上げつつ全てネタバレです。ご覧になる方は御注意のほど。


◆2010 FORMULA 1 TURKISH GRAND PRIX


トルコGPはお客さんは少ないけれど、ヘルマン・ティルケ設計にしては面白いトラックを全力で駆けるF1マシンが見られる、個人的には好きなレースです。実際の決勝は追い抜きの難しさもあってパレードになることも多いですが、それでも好きなコースです。


フリー走行、予選を見る限りでは明らかにレッドブルの二台が速く、それにストレートスピードを武器にマクラーレンが対抗する図式でした。フェラーリはアロンソがQ3に進めないという残念な状況、ですから中段の前の方はルノー、メルセデス、そしてスーティルに小林可夢偉!
レッドブル圧勝の予感と、小林可夢偉の初ポイントへの期待が高まる決勝は、意外なリザルトになりました。繰り返しますが、ネタバレ非推奨です。


優勝は、マクラーレンのルイス・ハミルトン!千葉も認める(笑)接近戦最強の彼の、今シーズン初優勝です!

二番手スタートの不利は早々にコース上でクリアし、その後も常に仕掛けを続け、最終盤に仕掛けられたチーム内バトルで失ったポジションもクリーンなバトルでなんとか取り返し、まったく非の打ちどころのない立派な勝ちでした。まぁ、他所さんの残念な展開は彼らのせいではないですからね(笑)。今日は手放しで褒めるだけにしておきます、あまりないことなので(笑)。

二位にはチームメイトのジェンスン・バトン。ジェシカと別れてレースに集中した甲斐がありますね!…いえ、本当かどうかわからないけど。
ジェンスンでもタイヤや燃料をセーヴしきれないほどのハードなレースを、最終盤まで攻め続けて得たこのポジションは上出来なのではないかと。…いえ、勝ちたかったでしょうけど。

マクラーレンのマシンはまだ直線番長と高いレヴェルのコーナリングがバランスしている、明らかに二番手のマシンですね。


三位はレッドブルのマーク・ウェバー。
千葉のF1話をこれまで読んでくださっていた方はご存知のとおり、彼のドライヴィングには懸念があったのです。予選などで見せる見事な走りの裏に、コース上での地味だけれど危険なアクションが見え隠れするところが嫌いで(婉曲な言い回しなし)。今日はその不安が最悪のかたちで顕在化してしまいました。
ピットストップも全て終った後のコース上での接近戦はまさに最速のマシンを駆る最高のドライヴァ同士の神経戦。ウェバー、フェテル、ルイスにジェンスンと意地の見せ合いを楽しんでいた終盤、フェテルに並びかけられて進入した12コーナー。先行したフェテルとの距離をブレーキングポイントに向けて詰めて行くアクションの果てにチームメイトの同士打ちですよ、はははは。で、生き残ったのは半ばかわされていた自分の方。

お前は1980年代後半のドライヴァかよ。と、かなり辟易したので今シーズンこれからは明確に反ウェバー、親フェテルです。

セバスティアン・フェテルがたった一度のチャンスに賭けたアタックは、今日のレースの最高のクライマックスにもなり得たのに。がっかりですよ。
(なお、もう既にファン目線全開かもしれないので、客観性は期待しないでくださいませ)


四位は復帰後最高位を楽して獲得したメルセデスのミハエル・シューマッハー!
前のマシンとは残念ながら実力差がありすぎる、けれど後ろから追いすがるグループはチームメイトが蓋をしてくれる、というピットストップ以外ではポジションを失う可能性のほとんどないレースは、楽そうでしたねぇ(笑)。
なお、彼の本日のハイライトは無線でのやりとりでした。「もう少しで雨が降るかもしれないから気をつけて」(大意)と伝えてきたエンジニアに対し、さらっと「そんなことを言われても何も準備出来ない。タイヤを履き替えるならインターミディエイトの方なの?」と詰問で返したところでした(笑)。ホンダ→ブロウンでそんなには変わってこなかったこのチームを、彼が変えていく部分は間違いなくありますね(笑)。
続いて五位フィニッシュしたのがチームメイトのニコ・ロズベルク。明らかにルノーのロバート・クビツァより速くないけれど、なんとか守りきった。おかげでマイケルが楽を(以下略)。
メルセデスのマシンは遅くない、けれど…というポジションが見えてしまって。果たしてこの後上位のマシンに付いていけるのかそれとも後続のマシンに追いつかれるのか、という微妙なところにいます。
ルノーとは互角かもしかすると負けている、ではスーティルのフォース・インディアには?まだザウバーには負けないか。…というポジション、この先も否応なくドライヴァの活躍を見せられることでしょう。


ということで続いたのがルノーのロバート・クビツァ。場所によって速かったり遅かったり(それも僅差で)、という状況では追い抜きは難しいです。それこそ先行するマシンの方にミスでもない限り。ですから今日のところは最後まで戦い続けたことそのものに拍手。
ヴィタリー・ペトロフは惜しかったですね、クビツァとは逆に攻められ続けたレースをなんとかポイント圏内でフィニッシュできそうだったのですけれど、フェルナンドに交わされたときにフロントタイヤを壊してしまい、残念ながら十五位完走がやっとでした。でも彼、もうペイドライヴァ扱いはされなくなるかも?でもルノーは厳しいんですよね、実力順の扱いにこだわるというか…

彼らのマシン、何が強みなのかわかりません!ぜひメディア各位はその辺を特集してくれると嬉しいです!!

クビツァの後ろでほとんど映らなかったのがフェラーリのフェリペ・マッサ。七位でポイントは稼いでいるはずなのだけれど…
さらにその後ろでフィニッシュしたフェルナンド・アロンソともどもフェラーリの存在感はかなり薄いものでした。実際、彼らの公式ツイッターでは決勝レース終了後すぐに「どれだけ小さい損失で抑えるか、というレースだった云々」と言っていましたから覚悟はしていたのだと思います、でもそれが記念すべき800戦目だというのがなんとも。フェルナンドは開発が進んでいない、と言っているようですが果たしてこの先どうなるのやら。ドライヴァの踏ん張りだけでは限界がありますって。


そして九位はもはや安定感すら感じるフォース・インディアのエイドリアン・スーティル。可夢偉を抜きやがって、と言いたくもありますがここは素直にグレーデッド・ドライヴァの先輩を褒めておきましょう。


だって、その次に続いたのはザウバーの小林可夢偉ですから!初ポイントですよう!
F1ってこんなに壊れるもんですか?とぼやいていた彼に、ついに壊れずそこそこの速さをキープできるマシンが与えられた、ある意味で順当な結果ではあるのですが、ポイントの有る無しは決定的な違いですからね。予選からの良い流れを結果につなげたことを今日は喜んでおきます!


えっと、これが嬉しかったのでそれ以降の話は特になしです。すみません、正直で(笑)。


あ、ウィリアムズ…


以上、トルコ・グランプリの感想でした。次戦は6/13決勝のカナダ・グランプリ。また深夜のレースですね、っていうか荒川アンダーザブリッジとかぶるのか、もしかして?むむむむむ。

ともあれ本日はこれにて。皆さんがレースの後にこれを読まれたことを祈りつつ。ごきげんよう。