こんにちは。千葉です。

昨日は本当に寒くて(自分調べ)、外出したこと自体を呪いたくなりました。その上、寄った図書館は休館日だし・・・


それはさておきマリンスキー劇場管の予習、ということでこれを聴きました。


ストラヴィンスキー:バレエ「ペトルーシュカ」
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演奏曲目のバレエ音楽「カルタ遊び」収録、録音は1993年です。シカゴ響の音楽監督をバレンボイムに託して退いたあとの演奏ですね。


千葉はかつてDECCAレーベルが大好きで。というのは、幅広いレパートリィの管弦楽作品を大量にリリースしていたこと、また機能において劣ることのないオーケストラ演奏が数多く聴けたこと、などなどの音楽的理由に加えて、立派なカタログを無料で配布していたりした当時の彼らの太っ腹さによって、かなりの程度洗脳されてました(笑。ちなみに交響曲は信頼のイエロー・レーベルで聴くものだと思っていた。純朴だったなぁ)。


そんな時期によく聴いたショルティとシカゴ響の演奏、バーンスタインに傾倒してから一時期かなり距離を置いていたのです、だってあまりにも毛色が違いすぎますからね。最終的に歌を志向するバーンスタイン(俺節、って奴かもしれませんがその話はここではしません)と、四角四面な印象のあるショルティ、同時に学ぶのは難しかったのです。


ですが、如何に上手でもきっちりしていても、彼らも人間なんだ、と認識できるようになってからはかなり聴き方が変わりました。そのきっかけは、1986年の東京公演のLDでした。曲はマーラーの交響曲第五番がメイン。

今では発売されてないので紹介できませんが、さっき調べたらYouTubeにあったのでこっそりとリンクしておきましょう 。フォルテッシモのフレーズを青筋を立てつつも吹ききるクレヴェンジャーを見るだけでも、3分半の時間をつぶす価値はあると思います。


最高に機能的なきっちりした演奏を全力で追及する、ある種の理想家として捉えられるようになったショルティ、晩年には比較的角の取れた演奏をするようになっていたと思います。まぁ、レーベルがシカゴではなくウィーンとの録音をリリースしたりしてたので、そのイメージ戦略に乗せられてないとはいえませんけど(笑)。


そんな比較的力の抜けた録音のひとつがこのディスク、特にも「ペトルーシュカ」です。かつてのイメージどおりなら、ピシッとそろった縦線が気持ち良い演奏になりそうなところでしたけれど、四管編成のにぎやかな1911年版を使用していることもあってか微妙に力の入らないところがあって、そこからかもされる雑踏の気配がなかなか好いんですよ。曲との相性、かも知れないしすでに音楽監督ではないから締めあげが充分でなかった(笑)のかもしれません。ですが、ちょっとおおらかになったマエストロの晩年の演奏スタイルを感じさせる一曲ではないかと思いました次第。


一方、それこそ曲との相性でしょうね、「新古典主義」の時期の作品である「カルタ遊び」はきっちりし過ぎです(笑)。もうね、ぜったいにゲルギエフはこうならないだろうなって思いました。どういう予習でしょうかしら・・・


ショルティもまた、改めて評価されるべきマエストロなんじゃないのかなぁ、と思いつつひとまず〆。最近はこれで帰ってこないことが多いですが(苦笑)、本日は後一回は更新の予定。ではまた。


Shostakovich: Sym No 13 & 15/Mussorgsky: Songs
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このあたり「ちゃんと聴いておかないと」と思っているのですが。