こんにちは。千葉です。

今日からなにか野球の試合があるのですか?ふ~ん、何なんでしょう、シーズンは終わっているのに(それ、続けるの?)。


ではさっそく読了した本の話。

町長選挙 (文春文庫)/奥田 英朗
¥530
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奇人精神科医伊良部一郎シリーズの現状の最新作ですね。本書には「オーナー」「アンポンマン」「カリスマ稼業」「町長選挙」の四作が収録されてます。表題作を除く三篇は、いずれも実在の人物とその行動をモデルとして書かれた作品です、たぶん(いや間違いないから)。


なんというか、面白いといえば面白いけれど、良くも悪くも「中間小説」なのかなって思いました。毒もあるようには書いてあるのだけれど、終わってみればそこには悪意はないんだよ、彼らもいいひとだったりするんですよ、みたいな語りがちょっと、個人的には食いたりない。これだったら、もうシリーズものに当てはめなくてもいけるんじゃないのかなぁ、と思ってしまいますがこのへんは好悪の問題ですゆえ、深く追求はいたしますまい。千葉の嗜好にはあまり合わなかった、というだけのことですね。

というわけで、今回は四篇とも、特に千葉好みだったり、お勧めするものはないです。


主人公(というか、もうトリックスターとしてしか機能しない)は膠着した状況を撹乱しまくる幼児的活躍を見せ(意図的かそうでないかは不明、っていうかまぁ、治療意図ではないですね)、その騎行じゃなくて奇行を見るうちに患者の神経症が治癒されていく、というフォーマットが薄れてしまっているのが良いのか悪いのか、なんて考えて読む本ではないのかもしれない。不躾ですみません。


以上、本当に簡単に。ではまた。