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突然、降ってわいたように東京都議会に出された
「非実在青少年」の取り締まり改正案にはびっくり。
つまりマンガ、アニメ、ゲーム、イラストなどに出てくる
キャラクターが18才未満に見えるのに、愛し合ったり
セックスする場面を表現してはまかりならん、という規制。

いったい誰が決めようとしているのだろう?
そんな法律が決まったら、マンガやアニメだけじゃない、
関連するいろんななメディアが規制を受けて元気がなくなり、
その文化の魅力がかすれて、滅びてしまいます。
それだけではなく、いずれ新聞やテレビなど報道関係も
ジワジワ法で縛られ、国民の目や耳をふさがれ…と、
そういう恐ろしい実例を、戦前のわが国でも体験し、
現在でも近隣諸国で例を見ているので
ボクは反対しているのです。

しかし、法案は廃止にならず「先送り」との事。
もしかしたら今度の3月末の本会議で通ってしまうかも
しれないんだ。
それが心配で心配で…。
それと最近のネットや報道を見ると
「子どもの性描写規制に反対するちばてつや」だとか
「児童ポルノ表現を賛同する漫画家たち」という
見出し、内容が出てきて、とても戸惑っています。

ボクは、新しい表現媒体、表現文化が現れる時、
『浄瑠璃』でも『歌舞伎』でも
『小説』でも『映画』でも『音楽』でも
花に例えれば
スミレや桜、タンポポのような可憐な花も咲くし、
ジャングルの湿地帯に咲くラフレシアのような
匂いのつよい花も咲く。でも、同じ植物だから
根っこはつながっているし、人の好みも様々。
決して法律などで断ち切らないでほしい、
殺さないでほしい。
もしセックスだけ、興味本位だけで内容が無いモノなら
すぐ読者に飽きられます。自然淘汰もされます。
こういう表現が自由な国だから、ほかの国に類をみない
マンガやアニメーションがのびのび育った、ということを
忘れないでほしい!!

と、言いたいのです。

ちょっと長くなってごめんなさい。
(ボクのホームページに『娯楽室』に掲載されている
「と、ボクは思います!」を
読んで下さると感謝です。)