人材サービス会社の経営も厳しい状況 | 職場が元気になるための人事・労務を考える千葉の社労士・CFPのブログ

人材サービス会社の経営も厳しい状況


 金融危機以降の景気悪化により、派遣切りや雇い止めなどの雇用調整が続いていますが、派遣会社などの人材サービス会社の経営も厳しい状況に置かれています。


 フルキャストの場合は、製造業などの派遣先の契約更新見送りが相次ぎ、厳しい状況に置かれていますが、労働者派遣法で禁止されている業務への派遣を繰り返したことなどから、厚生労働省から事業停止命令を受けていたことも影響していると思われます。 


 インテリジェンスやフルキャスト以外の人材サービス会社でも、特に派遣会社は今後も厳しい状況が続くかもしれません。


 一般労働者派遣事業の許可基準が見直されることに加え、派遣法の改正で規制が強化されることも検討されています。


 派遣業界の再編やリストラは、今後も続くかもしれません。


【記事】


 インテリジェンス、従業員2割削減 新卒の半数110人を出向


 人材サービス大手のインテリジェンス(東京・千代田)が従業員の2割強に当たる800人規模の削減を進めていることが分かった。早期退職に加えて、親会社のUSENグループへ4月入社の新卒社員も含めて出向させる。景気低迷で求人広告や人材紹介事業が低迷しており、規模縮小で対応する。


 すでに早期退職に応募した236人が3月末までに順次退職したのに加えて、USENグループ側に300人が出向した。さらに4月入社の新卒社員についても半数の110人がインテリジェンスでの研修のあと、月内にもUSEN側に出向させる計画で、説明を済ませている。年初に3800人いた従業員は4月末には3000人程度まで減少する。


   (2009年4月10日 日本経済新聞)


【記事】


 <フルキャスト>経営悪化で300人削減 全社員の4割


 日雇いなど短期の人材派遣業務を全国展開する東証1部上場のフルキャストホールディングスは9日、3月末で86カ所あった全国の営業拠点のうち、30拠点を閉鎖すると発表した。傘下の人材派遣会社フルキャストは、全社員約750人の4割に当たる300人を9月末までに削減する。


 製造業などの派遣先企業の雇用調整で、派遣契約の打ち切りや契約更新の見送りが相次ぎ、経営環境が急速に悪化しているのが理由。昨年9月からの半年間で175カ所あった営業拠点を89カ所に集約したが、収益悪化に伴い、閉鎖拠点をさらに上乗せした。
 それに伴う損失処理や特別退職金支給相当額として計約7億円の特別損失を09年9月期決算に計上する。


 同社は今後、企業への営業要員派遣など成長が見込まれる分野に人材を再配置し、生き残りを図ると説明している。


   (4月9日 毎日新聞)