弓の配分を先に決めてしまう | ヴァイオリニスト 山崎千晶 

ヴァイオリニスト 山崎千晶 

ヴァイオリニスト、作曲家  千晶のブログ。
演奏法や、コンサートにまつわるエピソードなど、
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今までのコンサートの思い出など、
音楽シーン盛りだくさんの内容でお届けします。

今日は、演奏する際には必ず
弓の配分を考えて弾くという話です。

ある曲を練習するにあたって、

弓のどの場所を使うか、

散漫に無計画、ということは

絶対にありえません。

なぜなら、弓のどこを

使うか=音楽だからです。
 

弓の場所次第で

音楽的なメッセージ、

表現が変わってきます。

 

ですので曲を始めたら

まずしっかり、どこで

どう弓を使うか、計画します。


そして、すべての箇所で、
弓のどの辺を使い、また

どのぐらいのスピードで弾こうか、と
計画的に決めて、書き込んでも良い。

この弓のスピードですが

これがまたいろいろな個性の

出るところで、

ブラームスのようなドイツ音楽、

フランス音楽、チャイコフスキーに

代表されるロシア音楽、

スメタナやドヴォルザークなどのチェコ、

バルトークやコダーイのような

ハンガリーで、全然違います。

 

チェコ人演奏者の弓のスピードは

速いし、ドイツ人はガシっとくる、

など国によっても違ったり。

 

また、バロック音楽になると

弓が当時は短かったので

またそこでも扱い方に

差が出てきます。

 

演奏する楽曲に合わせて

弓のスピード、圧力の

かけ方を変えるのですが

それはまぁ上級レベルの

話だとしても、まず元弓半分、

先弓半分、真ん中辺り、

全弓、とエチュードなども

なるべく記載されている

指示どうりに弓を使います。

スピッカートにしろ、

うまくいかないと思っている

のは思い込みで、単に

弓を多少長めに弾いて

切ればいいだけだったり。

充実したフォルテを出す

ことも弓の場所を計画するか、

ブチっと切れないように

うまく弓を返す、などで

弾きやすさがまったく変わったり

することがあります。

そういう時は、「弓の量が

違っていたんだな」と認識してもらって

良いです。

いくつかの場所で試してみて、

良かったところが正しい場所です。

 

写真:もと自宅近辺。(*'▽')

 

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申込み受付は後日お知らせします。