風マリア -☆-

短歌とエッセイ -- by Masako Shiraishi --


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タイトル、通り。

私大が両方とも補欠のくせに、芸大はどうにか一次試験を合格。


受験勉強をする暇を与えられず、朝から夜まで一日中絵を描いていた。これが芸大受験なのだと思い知る。これで二次試験を落ちて私立へ行くことになっても、芸大二次落ちなら値打ちがある。


一次試験が終わって、娘もぐったりしていたが、わたしも疲れた。私立を受験したときとは、何かどこかが違う。本気度が違うのかもしれないし、目標があくまでも芸大だったからなのかもしれないし、浪人したくないから受けただけの私立と、1年間、目標にしてやってきた芸大とは、心的エネルギーの消耗具合が違ったとしても仕方がない気がする。


とにかく疲れた。


これにより、まだ受験は続く。また荷造りして出発。家から通えなくもないが、あの重い絵具入りのトランクをころがして上野まで行くのはしんどい。しかも平日ラッシュアワー。無理。


1か月以上、受験のために費やしている。美大の試験は長すぎ。しかも、正確にはいまだにどこも合格しているわけではない。芸大だって一次を通っただけ。


それでも、二次試験を落ちて、補欠の電話もかかってこず、結局浪人するはめになったとしても、芸大の一次を通っているのと通っていないのとでは雲泥の差。気持ちが違う。一次を通るようになって、ようやく記念受験とは言われなくなる。


まあ、いいや。買ってから一度も使っていないレンブラントの絵具が使えるだけでも喜ぼう。版画科へ行ったら必要ないが、私大の試験が終わってから、せめて紫系はレンブラントを使えと言われて購入。私大の入試では要らなかったのでしょうか・・・・最初から。あの先生の考えていることが、たまにわからなくなる、が、最初から考えていることが違うのかも。



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この微妙な立ち位置がいやだ。


タマビまで補欠。前回のムサビの結果と違うところは、補欠の順位がセンター、一般とも一ケタということくらいなもので、また版画に引っかかった。合計3枚の補欠通知書が届いたことになる。


若干の違いはあるものの、ムサタマと一言で括られる理由がわかるほど、よく似た大学。元々は一つの大学だったのが、校舎の移転の賛否の違いによって分離しただけなのだそう。よく似た兄弟でも性格が違うように、大学の雰囲気は違うが、かなり似たような遺伝子を持つ大学なのだろう。


***


今年の芸大の試験問題は、「校内にあるものを描きなさい」というような問題で、娘は床を描いたらしい。それを聞いただけで、今年はもうダメだなと思った。


何が狙いかわからないけれども、例年よりも試験時間が短縮され、携帯電話は使えないように袋に入れて保管し、しかも試験開始の40分は外出禁止。外は雨だし、会場は7階だし、娘の性格から言って、取材は辞めて、足元を描いたのだろう。


完成度は低くても、雨の中、校外で取材した作品のほうが高評価を得られるような気もするが、そのほとんどが、階段やらトイレやら、換気扇、床、人物など、どれも面白味のない作品が並ぶ。試験終了後、教授の数秒の観察の後、合否が決定する、というのが芸大の一次試験。


今年の課題は、アイデアや着眼点などを評価するような試験だという気がするが、実際のところはわからない。でも、試験の後で、そのことを指摘すると、娘がべそをかいていたので、思い当たることがあったのだろう。


あれほど意表をつく作品でないと、数秒の審査では通らない可能性が高いと事前に考えながら、試験の当日となると、雰囲気にのまれて、そんなことなど忘れてしまうのかもしれない。ひたすら描けばよい、となってしまうのだろうか。


そういうことを鬱々と考えている娘は、私立の結果のことなどどうでもよいことらしく、ひたすら食事もしないで落ち込んでいた。試験の結果よりも、娘に鬱々されるほうがよっぽど憂鬱。それに、娘が出来たと思ったところから落ちていき、逆に興味のないところが補欠に引っかかる、美大の受験のそういうところがつらい。


合格発表の前から、この調子。仮に一次試験が通っていたとすると、2次試験の試験中に繰り上がり合格の電話がかかてきたらどうなるのだろう。かなり、不安。卒業式のことなど、話題にも上らない・・・


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ギャンブルのよう・・・

何が起こるかわからない。


まだムサビの結果しかわからないけど、意味不明。結果としては、補欠、なわけだが、一般試験では落ちてるくせにセンター方式で補欠。ありえない。センターこそ英語ができなかったので、娘などセンター方式の結果など見もしなかったくらいだ。


敗因を予測すると、一般試験の学科の成績が悪かったから落ちた?

美大のくせに、学科で落とすとは・・・・

両方落ちていれば、力及ばず・・・と諦めがつくところを、センターで引っかけている。ありえない。


逆に考えると、この不景気で、美大進学者が減り、娘の周囲でも、ムサビや筑波大を落ちたら一般大学へ行くという受験生が多い。彼らは実技はあまりやらず、普通の受験生のように学科をメインにしているが、筑波大やムサビは学科の比重が高いので、芸大やタマビなどは受けず、美大も学科で勝負してくる・・・らしい。


実技が普通にできたとしても、あるいは仮に満点だったとしても、学科でかなり高得点を取らないと合格にはならない。つまり、合格最低点が高い。


そういう噂は聞いてはいたが、娘の試験結果を眺めると、本当だったのだと実感した。


ということは、ほかの噂も本当なのかもしれない。芸大はほとんど学科を見ないとか、タマビは足切りはあるが、下駄をはかせるために小論文を出しているとか。あるいは、キャンバスに香水をかけただけで芸大に通ったとか、過去の参考作品を真似して描いた現役が芸大に通ったとか、その手のありえないような話も結構本当なのかもしれない。


そのような傾向を予備校に読まれているがゆえに、このところ石膏や人物(ヌードだ、しかも!)を入試問題に出しているという噂も本当なのかも。


石膏像や人物だったら地方のアトリエや高校でもやっているからというのが理由らしい。東京の大手の予備校だと、若手の作家や参考作品をせっせと模写させ、しかも、似たような作品は通らないので、クラスごとに作風を工夫させているとか。


そういう大手の予備校を嫌っていたとしても、結果を見ると、ほとんどの学生がその手の予備校の出身者なので、そういう予備校へ行かないと合格しないとまで思われている。


いたちごっこなので、合格は運に左右されると思っている人も多いし、実際のところ、技術のある人が結構多浪していて、技術のない現役がひょいっと受かったり。


学校なら絵の技術などを褒めてくれるのかもしれないが、美大受験となると描けて当たり前なので、意表をつくところを狙わないと合格しない? 案外、普通の作品が通るとも言われているが、「案外」って何さと逆に訊きたい。


もしかすると、何かの賞を取るまで、ずっとこの調子が続くのだろうか。フランスの美術大学は10年間で、卒業はなく、何かの賞を取ったら、卒業というのをどこかで読んだけど、芸大や美大も似たようなものなのだろうか。


ムサビのほうが社会的、・・・・という言葉も実感が湧かない。

美術の世界って、ギャンブルに強い人が勝ち残っていくかのようだ。


芸大は受からないほうが普通なので、ムサビを学科で落とされて、娘は逆に開き直っている。浪人するのだったら、芸大は思い切り遊びたいらしく、あれこれ作戦を練っている。あ~、こうやって、あのヘンな浪人生の団体に紛れていくのかも。


でも、そうなるよね・・・ こんな試験だと。普通の受験みたいにまじめに勉強するだけでは落とされるだけだし、試験とは落とすためにある。


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受験の結果を待つだけというのは、つらいよね・・・

生殺し状態が続いている。

ましてや自分の受験ではなく、娘の受験の結果というのはもっと嫌だ。結局、自分で受けたわけではないので、手ごたえがわかるわけでもなく、それでいて気になるし、仕事なんてまるでやる気にならない。


それにしても、美大の入試期間って長すぎでしょう。後から受けた文系の子たちがどんどん結果が出ているというのに、こちらは相変わらず待ち時間が長い。それでいてこういう時代だというのに浪人の比率が相変わらず高いし、この後にまだ国立の受験を控えているので、相変わらずデッサン通いは続く。


推薦組は、すでに下宿を決めたというし、こちらは3月に入るまで何もできない。3月に入ったって、確定申告が終わるまでは何もできそうにない。学生会館の見学もしてきたが、締め切りが3月10日だというので、申し込むのを辞めた。最終発表が13日だから、10日の締め切りでは困る。


***


こういう最中、姑さんが元居た神戸の介護施設に帰った。こちらでは一人で外出させてもらえないし、医者へ行くにも送迎がないと行けないから、とうとう我慢ができなくなって帰った。


元々、こちらへ来たのは、向こうの職員が嫌だからというのが理由だったけど、まさか虐待で逮捕されるくらい酷いとは知らなかった。義姉によると、そういう話は前からあったらしいが、うちの姑さんは虐待に黙っているような性格ではないし、逆に職員や家族にストレスを与えるタイプなので、あまり関係ないとのこと。


骨折してもそのままにしているとか、自殺者が出ても隠しているとか、そういう話は聞いていたが、姑さんが言うことなのであまり深く考えたことはなかった。それよりも安い給料で当直までやり、うちの姑さんのようなわがままな年寄りの世話をしているストレスを考えると、わたし的には案外同情的にこの事件を考えている。


が、やっぱ、虐待はまずいでしょう。

やりすぎ。

それを警察に訴えた家族もすごい。

そういう話は前からあったけど、実際に警察沙汰にする決意というのは、家族のありようなんだと思う。認知症なのに自覚がないおばあちゃんの話を近頃まともに聞かなくなっているが、まるきり嘘ではないのだと反省。


いろいろあるなぁ・・・


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国会中継を背中で聞きながら、ブログをを書いている。


国会中継と言えば、思い出すのは、昔、大阪で乗ったタクシー。


大阪のタクシーは慇懃でサービスがよく、親切な運転手さんが多い気がするにもかかわらず、客を乗せてもマイペースで運転手が国会中継をラジオで聴いていた。ただそれだけのことなんだけど、強く印象に残っている。


当時は、黙ってラジオを聴いているだけだったが、今だったら何か世間話でもするだろうか。年金がどうなるのかとか、消費税の値上がりのこととか、TPPについてとか?


***


バブルの頃のホームレスって、強烈だった。ボロボロの格好をしていて、薄汚れて、ヨロヨロ歩く。ホームレスというより、浮浪者という言葉が似合う。路上を歩いていると、意味もなく若者に怒鳴られたり、地下鉄の歩道に寝ていたり、公園でごみ箱をあさっている。


昔、10代の頃、日比谷公園で、座って何かを食べていたら、ホームレスがゴミ箱をあさりながら歩いてきて怖くなり、食べ物を袋に入れ直し、ゴミ箱に入れたのを覚えている。選択肢はいくつかあって、知らん顔をして食べ続けるか、立ち去るか、あるいは、食べ残しを置いて逃げるか、あるいは・・・・


なんとなく迷って思いついたのは、食べ残しをゴミ箱に捨てることで、捨てるにしても捨てたものを食べることを想像するだけでゾッとしたので、袋に入れて、ゴミ箱に置いて、結局、逃げた。


あの当時の浮浪者は、たいてい目が据わっていて、なんとなく怖かった。でも、今のホームレスは炊き出しの順番を待つ人たちが、普通の格好をして群れている。何かの集会でもあるのかと思うほど、普通っぽい。職を失った人たちが、所持金を使い果たし、仕事を探しながらホームレスをしているとか? あるいは、家出っぽい若い人とか?


***


生保か・・・・

生活保護もずっと続くと、プロのようだ。子どもが全員障害者手帳を持ち、養護学校に通っていたり、猫を恐ろしいほど飼っていたり、カップルで医者に来たり、不思議な人たちが多い。世の中が不景気で仕事が見つからないから仕方がないのかもしれないが、居直っている。失業給付でも受けているかのようだ。


仕事を辞めて、失業給付が切れ、ホームレスになり、生活保護を受け、そのままになるか、仕事を見つけるか。そういうことがめずらしくなくなるほど、不景気なのかも。いや、不景気だからではなく、働かなくても失業手当や育児休業手当が入ったり、しかも、社会給付は非課税。年金や医療費も税金が投入されている。さらには子ども手当とか?


福祉は充実している気がするけど、まだ足りないのだろうか。そのうち、年収300万円以上働いたら損と思うような社会になるかも・・・

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