「ホテル・ローヤル」桜木紫乃著 を読んだ | 夕なぎ、さざ波

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穏やかな陽だまりを大切に生きてこう

「北風小僧の寒太郎」、好きだったな。

寒いのが苦手で、手も足もしもやけだらけな子供の頃の冬は毎日が辛くてたまらなかったけど、この歌歌えば気持ちがほっこりした。

冬は苦手。

ちょっとしたきっかけで、気分が沈んで救われないような気がしてしまう。

テンションを保つのに苦労する。

だからあの歌が好きだ。



少し前に図書館に予約した本の順番が回ってきて、今日読んだ。

「ホテル・ローヤル」

以前読んだ「LOVE LESS」が思ったよりずっと良かったので、同じ桜木紫乃のこの作品も読んでみる事にしたのだが。


もうちょっと暖かい季節ならこんなに心が辛くならなかったかな?

なんだか気持ちが沈んでいってしまいそう。


伊坂幸太郎の「終末のフール」をこの後読むつもりなんだけど、元気が出る内容だと良いな。


どんなに寒い時も暖かい心と、曲げられない生き方を貫けばそれでいいのだと思う。

だから、「LOVE LESS」は好きだった。

でも、都合の良い繋がりや、あきらめ、その場しのぎの信念の無い行動などが当たり前になっているのなら、もしもそれなりに上手い事ことが運んでいるとしても、虚しいと思う。

だから「ホテル・ローヤル」は辛かった。


でもこの作者は嫌いではない。

何を描いていても、とても率直で潔いし、それにぐいぐい読んでしまう。