『大国を治むるは小鮮(しょうせん)を烹(に)るが若し』
―治大国若烹小鮮―


<老子>
「小鮮」とは、小魚のことである。小魚を煮るときは、やたら突いたり、かき回したりしてはならない。なぜならば、そんなことをすれば、形もくずれるし、味も落ちてしまうからだ。

政治の要領もこれと同じである。できるだけ政府による上からの介入を避けて民間の活力にまかす、これが理想なのだと言う。為政者は、大所高所に立って、黙ってにらみきかせていればそれでよいとする考え方に他ならない。

これは国の政治だけでなく、企業の組織管理についても、当てはまるかもしれない。社長が自ら陣頭に立ち、社員にも「それ行け、やれ行け」とハッパをかける。これでは長続きはしないし、誰よりも社員自身がくたびれてしまう。

※ そういうやり方ではなく、まず社員が自ずからやる気を出さざるを得ないような環境をつくってやって、あとは黙ってにらみをきかしている。このほうがはるかに効率的な組織管理ではないか。

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守屋 洋 (著)
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