昨日の川南の復興祭は熱狂の1日でした!何しろ口蹄疫が発生した4月から半年、全てのイベントが中止され、町は火が消えたように沈んでいたのですからみんなの喜びもひとしおでした。
川南名物の“軽トラ市”が早朝からスタートし、川南中心部のトロントロンではパレードや音楽や食べ物に溢れたフェスティバルが開催され、夜には花火大会と言う盛りだくさんぶり。たくさんのお客さんが押し寄せ、活気に満ち満ちていました。
軽トラ市は私も行って来ましたが本当に凄い人出でした!
軽トラ市とは、軽トラックを所有している人ならば2千円の申請料金を払えば誰でも出店出来(最初の頃は確か5百円だったんだけど(笑))、荷台に商品を積んだ軽トラックが並んだマルシェのようなもの。農村地帯の軽トラック所有率が高い地域ならではの催しです。
毎月第4日曜日の午前中に開かれるのですが、今回は伊勢海老の味噌汁の振る舞いと掛け売り、地鶏の炭火焼き、新鮮な果物に野菜、地元の人の手作りお惣菜やお菓子等など。。。
ここがつい最近までは通行人ゼロだった通りか?と疑いたくなるほどに大大大盛況!ごった返していました!全てのお店を見切れなかったほど!
今まで外出を避け、家の中でジッと息を潜めるようにしてこもっていた町民はちょっぴりお洒落をして晴れやかな表情。町外からは川南への立ち入りを控えていたであろう方々が復興を励ますかのようにドッとやって来ました。県外からの大型観光バスも結構来ていました。どこもかしこも満車で駐車に困ったほどです。




爽やかな秋晴れの下、会場には今井美樹ちゃんとコブクロ合作の太陽のメロディーが流れ、人々は競うようにして買い物を楽しんでいました!
真っ白な石灰で覆い尽くされた牛と豚のお墓が毎日毎日増えて行った日々と、畜産農家をしている友人やご近所さんのボロボロにうちひしがれていた姿、政府のお粗末な対応に憤り悔しい思いをしたことなどが走馬灯のように蘇り、気付けば涙が流れていました。私だけでなく、涙を流している人を何人も見掛けました。凍り付いていた川南の町が温かな愛に充たされるのを感じました。
小さな小さな畜産の町川南に穏やかな牛の声と元気な豚の声が戻って来るのもあともう少しでしょう。
多くの人々の愛に感謝し、“負けるもんか!開拓魂”の勇気に変えて一歩一歩、今、歩み出しました。





前回の記事にもたくさんのコメントをありがとうございました。飼い主の私がボケボケで“ノアゴンうちの子記念日”を3日勘違いして、記念日当日をスルーしてしまっていたのに中には覚えていて下さった方までいらして、お祝いコメントありがとうございました!
popさんのブーツ失踪事件ですが、あれから全く進展はありません。推理小説みたいにスッキリと答えが書けなくてスミマセンあせるまさか迷い犬や、うちの猫探しています風に、電信柱やスーパーの出入口にブーツの写真の張り紙をするワケにもいかないですしね(笑)
“ゴツイ年寄りですがよく人馴れしています”とか書き添えて電話番号を記載したら案外、情報が寄せられたりして!
“そのブーツ、隣の旦那さんが履いていました”
とか言われたらどうしよう?(←勝手に妄想中(爆))
皆さんの推理を見ると、カラスか猿か犬と言うのが多かったですが、失踪したブーツはカラスと同じぐらいの大きさがあり、重さも考えるとちょっと無理そうです。それにブーツが置いてあった玄関口までカラスが来たことは一度もありません。
次に猿。我が家は田舎の中ではまぁまぁ都会にありまして(笑)、幹線道路から程近いこともあり、猿、猪、鹿、狐は見掛けた事がありません。この地域は山がまだ豊かなせいか、猿、猪、鹿による農作物の食害や民間に出没して人間への危害と言うのは全く聞きません。
ちなみに我が家、または我が家のすぐ近所で見掛けた事がある野生動物は野うさぎ、イタチ、キジ、タヌキです。この中ではタヌキが一番大きいけれど、彼が犯人なのでしょうか?(あ、potojakamamaさん!九州には熊が居ないって私も宮崎に来て初めて知りました)

あとはやはり野良猫と、朝方に散歩がてら誰かが離しているらしい犬。こちらはかなり怪しいですね!
ヘムレンさんがおっしゃるように、いつか長靴履いた猫が見られるでしょうか?それならば是非とも見たい!ブーツも盗られた価値があったと言うものです。
しかしもしも犯人が人間だったとしたら、犯行手口がヤバ過ぎですよねあせる





さて、ここからは月末恒例お薦めクラシックのコーナーです。
今月はベートーヴェン。なんとベートーヴェン、今回で第32回を迎える私のお薦めクラシックコーナーでは初登場!今までちょい役では何度か登場していますが、主役では初めてなのです。こんな大作曲家なのに!
ベートーヴェンって日本のピアノ教育では小さい時から詰め込まれるようにやらされたり、ダサイ、厳めしい、頑固、無骨、苦悩と言った印象で、音楽室でもよく見る肖像画もいっつも眉間にシワ寄せ不機嫌に怒っていそうなイメージで嫌われがちですよね!
ベートーヴェン弾きと呼ばれる演奏家はショパン弾きやフランス音楽弾きの人に比べて地味な人が多いし、何だかツライお勉強みたいでベートーヴェン嫌いになるピアノ学習者は少なくありません。
私もまさにその1人でした!




私は何人もの先生にお世話になりましたが、どの先生も昔ながらのクラシカルな教育をなさり、小学生からショパンのバラードやフランスものを弾かせたり、いきなりラフマニノフのコンチェルトをやらせるような先生はいらっしゃいませんでした。
私としても、きちんと段階を踏まずにいきなりラフマニノフだとかショパンバラードだとか言う派手な曲を、小学生やそこらでやらせるのは疑問です(うちの子は難しい曲をやっていると言う、親御さんの満足感を得る為に先生がやらせているケースも少なからずあるようです)。
そう言う天井に足を掛けるようなのもどうかと思いますが、私が小学5年生から中学2年生まで教わった男の先生はもぉ~~~ベートーヴェンばっっかしやらせる先生でした。その先生、ベートーヴェンで大学の博士号を取ったとかで、ともかくベートーヴェンが大好きだったようです。大変失礼ながら、先生ご自身もベートーヴェンのように頑固でダサくてふんぞり返っていて無愛想で、、、独身で浮いた噂ひとつ立たない先生でしたあせる
残念ながらこの先生とは最後まで心打ち解けること無く、あまりの傍若無人ぶりに決裂する形で辞めさせて頂いたのですが(この先生を辞めて行く生徒の殆んどがケンカ別れでしたあせる)、多感な時期にベートーヴェンを押し付け続けられた私はベートーヴェン嫌いになって当然だったのかもしれません。
この先生を辞めてから素敵な先生に出会ったのに、結局私はこの後、高校に入る頃までベートーヴェン先生の呪い(!?)を引き摺り、2年以上も大スランプに陥ることになったのです。




私のベートーヴェン嫌いは高校に入った頃からだいぶん和らぎましたが、自ら進んで弾いたり聴いたりはしたくありませんでした。コンクールや試験の課題曲でも、ハイドン or モーツァルト or ベートーヴェンと言う選択肢がある時は必ずハイドンかモーツァルトを選んでいました。私は身体も華奢で(今はデブリーヌ)手も小さかった印象もあってか、
“ベートーヴェンらしい図太い音が出せない子”
と言う烙印を捺され、先生もベートーヴェンを弾かせないようになさっていました。突然ベートーヴェンから守られる(!?)立場になり、ベートーヴェンを弾かなくてよい“ベートーヴェンフリー”な時間がやって来て、私は急速にショパンやシューマン、ドビュッシー、ラヴェルと仲良くなりました。




そして渡仏。フランスでもたいていの場合は幾つかの選択肢があり、絶対にベートーヴェンを弾かねばならないことは一度しかありませんでした。
それなのに何故か私は他の選択をせずにベートーヴェンを選んでいました。そしてフランスで私のベートーヴェンはいつでも好評と言う不思議な現象が起きたのです。
あれほど嫌いだったベートーヴェンが、いつの間にか味方になっていました。もしかしたら、成長期に嫌でも嫌でもやらせ続けられたことで、自然と身に染み付いてしまったのかもしれません。そう考えると例のベートーヴェン先生にも少し感謝出来ます。




今ではごくごく自然にベートーヴェンを楽しめるし、何かとてもシックリ来るものがあります。そこには頑固一徹の重苦しいだけではない、イキイキと輝くベートーヴェンが居ます。温かで朴咄として、時には優美さや色気だってある人間的なベートーヴェンの音楽。交響曲「運命」やピアノソナタ「悲愴」のような苦悩の連続が有名ですが、明朗快活ではじけるような生命力の喜びに溢れた曲もたくさんあるんですよ!
バージュのバックの動画1の曲なんてまさにそう!ハツラツとして血沸き肉踊るような楽しい曲です。この曲は私の十八番。ピアノソナタ18番の第4楽章“狩り”です。



◆ベートーヴェンソナタ全集③

ブルーノ=レオナルド・ゲルバー(ピアノ)


収録曲:熱情、18番、告別


DENON




ベートーヴェンはピアノの詩人ショパンの対極にあるような作曲家で、ピアノ作品であってもそれは純粋にピアノの曲と言うよりも、常にオーケストラの楽器が聞こえて来るようなシンフォニックな響きを持っています。ピアノを弾きながらも、私がベートーヴェンを弾く時には必ず様々な楽器の音が頭の中で鳴っています。こう言う事が自然と出来ているのもあの苦しい積み重ねの賜物かもしれません。




そして動画2はお馴染み月光。ベートーヴェンにしては珍しくシンフォニックではないピアノ作品だと感じる曲です。ちょっとだけ色気も感じます。


◆ホロヴィッツplaysベートーヴェン


ホロヴィッツ


収録曲:月光、ワルトシュタイン、熱情



SONY



ピアノ学習者はバックハウスかケンプのベートーヴェンを聴くべし!は大間違い!いろんな演奏を聴いてみるべきだと思います。ドイツ人しかドイツ音楽を弾けない、フランス人しかフランス音楽を弾けないワケがありません。
下らない概念に縛られずにイメージを膨らませ、音楽を楽しむことです音符
ベートーヴェンは32曲ものピアノソナタを書いているので、お気に入りの時代、作品を見付けるのも楽しいですね!