小さな花と大きな木☆パリ帰りグルメ猫とピアノ日記 in 宮崎-090605_1708~02.jpg
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先日の記事で我が家の庭に咲いた白百合とバージュの写真を載せたところ、仲良くして頂いているチロッパーさんから“百合は綺麗ですが猫さんにとっては最強の毒性があるので気を付けて!”とご心配のコメントを頂きました。
そうなんです!ユリ科の花々はとても種類も多く、いずれも綺麗で飾られる機会も多いですが、美しい姿とは裏腹にかなりな毒性を含んでいます。なので我が家ではごく安心なハーブ類以外の植物を家の中で飾る時には、ノアゴンとバージュの来られない玄関かトイレにしか飾りません。今回の白百合も記念撮影だけして直ぐに玄関行きでした(^w^)



今日は、私がハーブの薬効やホメオパシー療法や植物を、ちょっぴりマニアックに研究するうちに調べた毒性植物の知識を最大限に活用して、意外と知られていない美しい花々や植物に含まれる恐ろしい毒の危険性を知って頂けたらと思います。
猫や犬やウサギを飼っていらっしゃる方、小さなお子さんがいらっしゃる方、ピアノやお花関係のお仕事で何かと花を貰って飾る機会の多い方。。。私のブログの読者さんの殆んどがいずれかに当てはまるので是非知って頂きたく、参考になれば嬉しいです。




まず、最初にお話したユリ科の花。よく花屋さんで売られている中にもいろいろあります。カサブランカにグロリオサ、カラー、アマリリス、彼岸花もそうです。球根花はまず誤食したら危険!と思っても良いぐらいに毒性植物であるものが多いです。ユリ科はすぐに花粉が落ちるので、花粉が体に付いてしまったりして犬や猫が舐めても非常に危ないです。人間も目眩や心臓障害を起こし死に至る場合もあります。スズランや水仙も可愛らしく甘い香りですが危険な毒性があります。現に水仙を活けていたコップの水をそのまま飲んでしまって中毒になったとか、スズランの誤食による死亡例もあります。ユリ根やチューリップの球根も食用になる品種の方が遥かに少なく、素人考えで園芸種を食べたりしては絶対に危険です。クロッカスやヒヤシンスは人間には無害のようですが、動物には危険です。



そして今の季節、私たちの目を大いに楽しませてくれる紫陽花。写真の紫陽花は私の顔の2倍近い大きさの塊で、あまりの立派さに見とれてしまいました。濃い青も水色も、ピンクも白や紫も、素朴ながく紫陽花も華やかな最近の園芸種もみんな綺麗ですよね☆
しかし紫陽花も痙攣や麻痺、更には死をも招く危険な毒性植物なのです。葉っぱも花も決して食べてはいけません。



他にも身近にある花で心臓や呼吸麻痺を起こす猛毒のものから、下痢や嘔吐や何度も誤食するうちに肝機能障害や発ガン性のある危険な毒性があるものをご紹介します。
キョウチクトウ、ニチニチソウ、トリカブトを代表としたキンポウゲ科の植物、ジキタリス、福寿草、朝鮮アサガオ、コンフリー、ポインセチア、シクラメン、クリスマスローズ、ケシ等など。。。
いずれも命に関わる猛毒を含んでいながらごくごく身近に、そちこちのお宅の庭で普通に見掛けます。その他にも食用とされていないジャスミン(特に鮮やかな黄色のカロライナジャスミン)やサフランと似たイヌサフランは犬が誤食して死亡したことからこの名前が付いたぐらい!ツツジ科の花やポトスやシャクナゲ、宮崎の県花の浜木綿(ハマユウ)も下痢や嘔吐を催します。ニゲラもキンポウゲ科の花なので微量ですが毒性があります。私が“手間要らずで甘さと香りの凝縮した美味し~い実が鈴なりなる”と布教して(笑)たくさんのブロ友さんも育てていらっしゃるワイルドストロベリーの葉っぱも、乾燥させればお茶としても楽しめますが生葉はほんの僅かながら毒性を含んでいます。




トリカブトやドクゼリ、ハシリドコロは滅多には見掛けませんがご存知のように猛毒です。ハシリドコロの仲間であるベラドンナはイタリア語で美しき貴婦人。雰囲気のある上品な花ですが、その昔ヨーロッパではこのベラドンナの実の果汁を目薬のように射すと瞳孔が拡張して美しい目になり、肌も青白く透き通り美人になれると女性達が試したそうです。そして美を追求した貴婦人たちの多くが命を散らしたと言います。美と死が隣り合わせとは何とも儚い話ですね。
またバラとの組み合わせでイングリッシュガーデンの定番のフォックスグローブ、きつねの手袋と呼ばれるジキタリス。名前の通りきつねの手袋になりそうな素敵な花をいっぱい着けますが、イギリスのミステリー小説ではストリキニーネと並んで毒殺犯に頻繁に用いられ登場するのがジキタリス。日本でも当たり前に植えられている花です。




毒性植物のお話しばかりして来ましたが、花屋さんで買う花は毒性が無くても危険です!
宮崎は温暖なので花農家も多く、うちの近所でも知り合いが百合やバラやひまわり、宮崎名産のスイトピーをハウス栽培しています。花は野菜や果物と違って口に入れるものでは無いのでともかく見た目が勝負!よって農薬もいっぱい使って虫や病気を防ぎます。時には切った後に色を着ける為に強烈な着色料入りの水を吸い上げさせることもあります。美しい花は農薬だらけと言ったら夢が無いですが、別に食用では無くて目を楽しませるのが仕事なのだから当然と言えば当然で仕方がないことです。なので花屋さんで買った花をペットや幼児が誤食するのはもちろん、綺麗で良い香りがしてもお風呂に入れたりもしてはなりません。バラはいずれも無毒ですが、飲食やお風呂で楽しむのには自宅でオーガニックに育てたオールドローズかイングリッシュローズ、あるいは野に自生する野ばらやハマナスのみにするのが賢明です。



今回ご紹介した毒性植物はまだまだほんの一部です。ごく身近にある花や植物にどういう恐ろしさがあるかわかって頂けたでしょうか?野良猫さんや放し飼いをされてしまっている猫さん達は、一番恐ろしい交通事故や虐待や毒エサや致命的な病気の数々だけで無く、こんな危険にもさらされているワケです(*_*)



植物は大いなる喜びや潤いや栄養も与えてくれると同時に非常な危険も持っています。野生動物の多くは匂い等で危険を察知する能力が優れていますが(それでも誤食して死ぬ鹿や猪や野ウサギも結構いるそうですが)、人に飼われて来たペットや小さなお子さんにはそうした事がわかりません。匂いや食べ物に神経質な猫はそう簡単には誤食はしませんが、雑食性の強い犬は特に注意が必要です。猫も花粉が体に付着して舐めてしまう危険や、チョイかじりなんかもすると危険なのでやはり同じく厳重な注意が必要です。
花の美しい姿を楽しむ時には、そんな危険性にも十分に配慮してもし過ぎることはありません。愛する可愛い家族に万が一が起こってしまってからでは遅すぎるのですから!


美しいものには毒がある。私は無毒なようです!お後が宜しいようで(笑)