再掲:【財政出動】給料増額と物価上昇はどっちが先?【金融緩和】 | 『ネトウヨ』=ネットにウヨウヨ居る日本人

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日本経済成長(GDP増加)アベノミクスと三橋先生を心から応援します。

今日はうちのサイトの秘密兵器を出します。

再掲ではありますが、中身は濃いはずです。



このエントリでは、とあるサイトで出てきた、
経済の疑問について回答したいと思います。

質問の内容はこちら。
(文脈で質問者が特定されるのを避けるために、
 一部表現を変えています。)


【質問】

 家族は、物価が上がったとしても
 給料は上がらないはずと言っています。


 会社の業績が上がったら、
 利益となった分は株主に還元され、
 労働者には恩恵がないのでは、と言っています。


 従業員の給料を増やすことで、
 控除や減税となる政策が行われようとしていると
 伝えてはいるのですが
 信じてもらえません。


 私自身も、昨今の企業経営者が
 『株主の方が、労働者より大事』と考えているように
 感じているので、実際どうなのか疑問です。
 誰かお答えいただけたらお願いします。


【チャロチャロ回答】(長文)

物価が上がっても給料が上がらないのでは、
という疑問についてお答えします。


結論から言えば『上がる』になります。
ただし、ご家族は順序を逆に
捉えている気がしますので、
そのあたりも含めて説明します。


アベノミクスをしたとします。
つまり、金融緩和に加えて
財政出動もします。
財政出動もする、というのが大きなポイントです。


まず、財政出動により需要が起きます。
コンクリ屋とか土建屋とか、工事車両メーカーとか。
政府が発注したのですから、その分だけは
絶対に売れるという見込みが確定します。


ならば、人員を増やす、あるいは現在の従業員の
残業を行ってでも仕事を果たそうとします。
つまり、給料が先に延びるんですよ、
財政出動の恩恵を受ける分野では。
残業代増えたり、新人を雇用したりして。


すると、コンクリ屋や土建屋や
工事車両メーカーが儲かると同時に、
従業員の懐が温かくなります。


すると、従業員はこれまでノリ弁当なのが
デラックスジャンボ海老フライ弁当になります。
これまで我慢していたおしゃれな服も
買うようになります。
鶏肉ばっかり食べていたのを、
奮発して神戸牛を買ったりできます。
政府が発注した分野以外へも、
恩恵が波及してゆくのです。


すると、肉屋や弁当屋、服屋は
今までのデフレ用売り切りセールを
やめても良くなるんですよ。
そして、今なら多少お店の利益分を
足したお値段にしても買ってくれると
確信を持つようになります。
お店が値上げをするのはこの段階以降です。


つまり、お店が値上げをするのは、
人々へのお金の巡りが良くなって
みんなの財布が暖かくなって、
みんながお買い物を楽しんでくれた後の話です。


『需要⇒雇用や残業⇒
 給料増額⇒売れる⇒店値上げ』なんですよ。

政府が正しい財政出動(公共事業など)を
行った後の流れと言うのは。


ちなみに、その後も景気が良くなる方への
好循環の連鎖反応がどんどん続きます。

工事車両メーカーが儲かれば、
これまで不景気でためらっていた、
新モデルの工事車両開発に踏み切れます。
ならば、車のデザイナーさんや、
部品メーカー、板金屋、タイヤ屋が儲かります。
弁当屋さんも儲かって、
パートのおばちゃんにも
臨時ボーナスも出せます。


すると、デザイナーはテレビを買い、
部品メーカーの従業員はゲームを買い、
弁当屋のおばちゃんは化粧水を買い、
買い物と所得の連鎖反応が起きるんです。
これがすなわち、金は天下の回りもの状態。


財政出動をきちんと行えば、
つまり日本政府(安倍政権)が
公共事業などを含む財政出動を
きちんと予算を組んで実行すれば
以上の流れが起きるんです。


そのために安倍政権は
以下の3つの予算を組んでいます。

(1)2012年度補正予算
(2)つなぎ予算
(3)2013年度予算


(1)は民主党政治から脱却するための
いわば緊急避難措置です。


(3)が安倍政権が日本をデフレから
脱却させるための、本番の措置です。


けど、(3)を国会で議決する時期は
(1)で年末年始が忙しいこともあって
実は2013年6月と言われています。


だから、2013年4月~5月分の
2か月分のつなぎ予算と言うのを
(2)で春先に組む予定です。


なんでこんな忙しいことになるかと言うと、
全ては「近いうち」で解散をごまかした
どじょう前総理大臣のせいです。


普通、国会の選挙は年末にやりません。
予算策定とか執行が年度末に掛かって
ややこしいことになるのは明白なので。

どじょうさんが素直に去年の8月に
ちゃんと解散しておけば
今頃は2013年度予算など
ガッチリ用意できていたはずです。


・・・・・話がそれました。
とにかく、財政出動を政府が適正に行えば
『給料増額が先、その次に店が値上げ』です。
順番にお気を付け下さい。


なお、ご家族の心配されているケースと言うのは、
財政出動を行わずに
『金融緩和だけ行った』場合にあり得ます。


この場合、金融機関(銀行など)に
日本銀行から発行された通貨(日本円)が
大量に積みあがります。


ただでさえデフレで個人も企業もみんな
ちょっとでも儲かると預金に走っていて
現時点で日本国史上最高額の預金がたまっています。

そこに金融緩和分だけお札が
銀行の口座にさらに積みあがるんです。


銀行は困り果てます。こんな大量に
預金なんて預けられたら迷惑なんですよ。
0.01%の金利を毎月払うだけでも
ものすごいお金が負担
になって、
銀行員の給料とか、銀行店舗の電気代とか
支払うのに困ります。


じゃあどうする?
一つは日本国の国債を買います。
国債の微々たる金利でも
銀行の金庫に眠らせるよりはましです。


もう一つの方法がマネーゲームです。
債権や証券とかいろいろあるけど、
要は石油の先物取引、
穀物の先物取引

一攫千金を狙うんです。
バイオマス原料問題でも判る通り、
穀物の値段は燃料関係と言うことで
石油の値段と関連しています。


さて石油がマネーゲームのせいで
値上がりすると、何が値上がりするか?

ガソリンや灯油だけだという答えでは
はっきりいって落第です。

答えは「全部」です。

なぜか?
タンカーで海外との貿易をすれば
絶対に石油が必要だから。
石油が上がれば輸送費が上がり、
全てのモノの値段が上がるのです。
これが、ご家族の心配されている現象。
給料が上がらず物価だけ上がること。


更に言えば、日本では「脱原発」という
国内のエネルギー事情を考えていない
無責任な論調がありますので、
石油が値上がれば、命綱の火力発電のコストが上昇。
結果、企業向け電気料金が上がり、
商品の値段に電気代分だけ上乗せされます。


つまり、金融緩和だけやる場合は
ご家族の心配されることが起きます。

では、なぜ財政出動と金融緩和を
ワンセット(パッケージと言います)で
同時に行うのか?


そこには「インフレ期待」という
キーワードが関係します。

さっき財政出動の話で、
弁当屋のおばちゃんが、儲かったら
化粧水を買うかもと言いました。
けど、それにはもうひと押し必要です。


それは「今買わないと、後で
値段が上がるかもしれない
」と思わせる事。
すなわちこれ、インフレ期待です。
だからお金を世の中に出回るようにするんです。


安倍政権は、国債を発行して
銀行にそれを買わせます。
つまり、金融緩和をします。
すると、さっき紹介した、
「銀行が大量に抱えて困ってたお金」
のうちの一部を、政府が預かってくれます。


銀行としては大助かりです。
抱えすぎてて0.01%の金利を払うのも
つらかったのが、負担が減ります。
しかも、国に預けた分は
将来国債の金利がついて
銀行に帰ってきます。
銀行としてはガッツポーズです。


んでもって、安倍政府は
このお金をさっきの財政出動に使います。
すると財源も気にしなくていい。
世の銀行にたまってて使われなかったお金を
使っているだけの事だから。


そして、世の中(実質経済)で出回るお金が
増えるということは、モノの量が同じでも
お金の量が増えるのだから、
値上がりして当然
だという考えが
みんなの頭に自然と浮かんできます。


今買わないと後で値上がりする、
こうみんなが思えば、
懐が温かくなれば買うにきまってます。

これが、財政出動と金融緩和を
同時に行う理由です。


最後に、昨今の企業経営者が
『株主の方が、労働者より大事』と考えている
件について考えましょう。


ご指摘の通り、最近では労働者の待遇が
極端に下がり、福利厚生はおろか、
会社の儲けの分配を労働者よりも
株主に優先するようになりました。


実は、これは、デフレのせいだって
ご存知でしたか?


今日本はデフレです。
んで、デフレなので誰も買い物しなくて
買い物しないからお店や会社が苦しくて、
みんなの給料が下がり、解雇される。
するとみんな更に買いもしなくなって
なおさらお店や企業はつぶれてゆく。
言うまでもなくデフレスパイラルです。


こんな状況では、会社の社長は
だれも福利厚生や、ボーナスをはずむなど
考えたりしないでしょう。
デフレでは、刻一刻とお金そのものの
価値がぐんぐん上がり、手放したくないから。


そこで、有効な手立てになるのが、
さっき話した『インフレ期待』なんです。

例えば、アベノミクスが日本できっちりと
実行され、成果がじわじわとあらわれたとします。
すると日本の景気が良くなります。


すると、社長はどう考えるか?
「おお、これは商売をするだけ儲かりそうだ。
 商売の幅を広げたいなぁ。
 チンマリ商売してたけど、量を増やそう。
 店も出そう、多角経営もしよう。」
となります。


当たり前の話です。
インフレ期待の世の中では、
みんなが買い物をして店が繁盛します。

すると社長や店長は、
銀行に融資を借りて元手にして
商売を始めたり広げたりしても
十分に儲けて、返せる自信があるからです。


インフレの世の中では、
額面上同額のお金であっても
価値は日に日に下がってゆきます。


例えば私が商売を始めるために
百万円を銀行から借りるとします。
インフレの世の中なら、
バリバリに儲かります。
すると、百万円なぞ、あっという間に
完済してお釣りがくるわけです。


ここまで見えている人なら、
商売をしない方がおかしいです。
現に高度経済成長期には
新しいお店を立てる人が
続出しましたから。


インフレになれば、社長や店長が
お店や商売を立てたがり、
どんどん商売を行う。

ここまではよろしいですか?


では、従業員の立場で
考えてみましょうか。

例えばアパレルショップ。
アパレルショップの店員と言うのは、
ある程度は経験やファッションの知識が
問われる職業です。


ならば、インフレで誰もが
新しい商売を始めたいと思っている時、
例えばアパレルショップを新規開店するなら
あなたは、ズブの素人を雇いますか?
それとも経験済みの他店店員が欲しいですか?


答えは言わずもがなです。
どんどん儲かる世の中なら、
経験とスキルと知識を持つ
人材が欲しくなるのです。
当然、人材の引き抜き合戦が起きます。


すると店長は考えます。
引き抜かれないように待遇を上げよう」。
アパレル女性店員なら、生理休暇などの
待遇面の改善、化粧室の改善、
当然、お給料の改善となるわけです。


すなわち、インフレ期待の世の中なら
店の儲けは従業員へと流れるのです。

デフレだから、店の儲けは
従業員に流れず、会社の金庫や株主に行くのです。
新しい商売を始めたい気分になれないから、
従業員なんて他店と奪い合う必要ないし。


実際、高度経済成長期には、会社の労働団体が
猛威を振るい、ゼネラルストライキなど
恒例行事のように起こっていました。
結果、会社の儲けはがっちりと
従業員の方に流れたのです。


さて、安倍政権に代表されるような
正しい財政出動と金融緩和の組み合わせを
絶対にさせまいと足を引っ張った政党がいます。


それはどこでしょう?
民主党政権です。

原発の大爆発、震災復興サボりや
白川という男を日銀総裁にした事など、
民主党がやったことは全てデフレ促進策です。


その結果、労働者はどうなりましたか?
もうこの4年間、不景気のどん底でした。
震災復興だけでもまじめにやってれば
東北の人が救われるだけでなく、
財政出動により景気が良くなっていたのに。


つまり、民主党のやったことは
結果として労働者を苦しめたのです。
連合という日本最大の労働組合の
支援を受けていたにもかかわらずです。


だからこそ、私は民主党を許さないし、
民主党を推しまくったマスコミを許さないし、
正しい財政出動と金融緩和を
アベノミクスで行う安倍自民党を
心から応援しているのです。


長文となりましたが、
ご理解いただければ幸いです。
失礼いたします。