Jean Shrimpton(2) | Woke Up In the Beautiful World

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女優・モデル・音楽…美しいものは世界を救う!!
主に海外モデルを中心に紹介します。

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デビッド・ベイリー&シュリンプトン


ベイリーの本<MODELS Close up>より、ジーン・シュリンプトンとデヴィッド・ベイリーの対談をご紹介します。
この本は(っていうか写真集なのかなんなのか)アーサー・エルゴートが出した<Models Manual>のベイリー版と言ったところ。でもエルゴートの違って、モデルの歴史を書いている。なかなか、というか大変面白いです。クリスティやヘレナ、ナオミ、クラウディア、シンディ、ケイト、ジェリー・ホールにイマンやイザベラ・ロッセリーニを始め、歴史的モデル達とベイリーの対談あり。エルゴートにリンドバーグやブルース・ウェーバーらフォトグラファーとの対談あり。カール様との対談あり。アナ・ウィンターやリズ・ティルベリスやフランカ・ソッツァーニ、ポリー・メレンらエディターとの対談ありと、死んじゃう一冊です。スーパーモデルズの中で唯一リンダがなかったのは残念だ。リンダが引退直前の危機的状況な時期のものだったためだろう。
まぁともかく、元恋人同士でありフォトグラファーとそのミューズであった二人が、何十年って時間を経て対談してるんだから悶絶ですよね。ちなみにベイリーはカトリーヌ・ドヌーヴと結婚してたんですよ。


David Bailey(以下DB):有名人になったことはどう感じていた?どこにいっても注目を集めていただろう。
Jean Shrimpton(以下JS):誰かの腕の中にいる蝶のような人生を送っていたし、嫌いだった。私はテレンス・スタンプの腕にいる蝶だったのよ。そんな風に生きていくのは、私にとって馬鹿馬鹿しいものだったわ。

D.B:モデルはフォトグラファーと寝た方が得だと思う?
J.S:そうは思わないわ。私は誰かと寝ることに熱心になるような人間じゃないもの。私の中の優先順位の上位ではないわ。

D.B:君はリンダ・エヴァンジェリスタの憧れらしいよ。
J.S:私が?彼女は本当に良いモデルじゃない。彼女が私に会いたがってるの?私は怠け者だったし、良いモデルとは言えなかったのに。彼女は私なんかより遥かに優れたモデルね。

D.B:アヴェドンとの仕事について聞かせてくれよ。
J.S:フォトグラファーとして彼のことは本当に大好きだけど、人としてはそこまでじゃないわ。良いものをつくるには、人は無慈悲にならなきゃいけないわよね。その点彼は冷酷だった。でも他の誰よりもモデルから様々なものを引き出すことができるの。

D.B:(アーヴィング)ペンは?
J.S:ペンはとても良い人よ。ペンとは温かい気持ちになるわ。

D.B:僕との仕事は?
J.S:私達はすごくラッキーだと思うし、あんなに素晴らしい奥さん(キャサリン・ベイリー、元モデル)をもらえてあなたはとてもラッキーな人だと思うわ。私はひどいくらい嫉妬深かったし、あなたはあなたで不安定な人だったわよね。あなたは本当にひどい朝もあったわ。でもベイリーはろくでなしってわけじゃないわ、本当に。昔は臆病なだけだったのよね。

D.B:自分自身には手入れしてるかい?君は全然かまっていなかったから。
J.S:完全に生まれつきの怠け者なの。退屈すぎるし、もう整形するには遅すぎるでしょう。

D.B:美しい頃と、その美しさがどこかへ行ってしまうというのは辛いと思う?
J.S:美しいだなんて思わなかったわ。でもそうね、それがどこかへ行ってしまうのはものすごく辛いんじゃないかしら。


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How Beautiful.

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So Cute

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Chrissie & Jean
クリッシー&ジーン、幼き頃。


D.B:ハリウッドが君の人生を映画化したらどうだろうね?
J.S:自分から離れた存在のように感じるわ。

D.B:素晴らしいモデルとは何かな?
J.S:クリスティー(ターリントン)やケイト(モス)はとても美しいし、リンダは桁外れに頭が良いし、ローレン・ハットンも素晴らしいモデルだった。彼女は際立って素晴らしいわ。ペネロープ・トゥリーはオリジナルだったし、他の人達よりもずっと知性を持っていたわ。ナオミはファンタスティックな体を持ってるし、セリア・ハモンドは今までで一番セクシーなモデルだったわ。私、彼女が羨ましかったのよ。ツィギーは本当に可愛らしかったし、演技もできるし。

D.B:モデルでいることは、君の人生に何をもたらした?
J.S:私は美しいものとスタイルが好きなの。それに対する審美眼をもらったわ。

D.B:女の武器は使った?
J.S:あなたの写真の向こう側では皆がセックスアピールしてるって?自分のセクシャリティーを利用したことは一度もないわ。そういう誘いさえ断っていたわ。

D.B:知性は必要だった?
J.S:助けになると思うわ。

D.B:モデル業は自身のイメージを高めるものだと?
J.S:あなたは沢山そういったことを写真家として検証してるでしょうけど、自分勝手な生き物になると人は知的に物事を捉えたがるようにもなるの。決して満足しない。それって悲惨なものよね。

D.B:今はどう、ジーン?
J.S:コーンウォールに20年ほど住んでいて、The Abbyには16年くらい。ここがいいのよ。ロンドンにもよく行くけれど、コーンウォールは安住の地にぴったりなの。ノーマルな生活を送っているわ。



シュリンプトンにきわどい質問をぶつけるベイリーに負けずとシュリンプトンも応戦してるのが楽しいです。

ベイリーは綺麗な女性と付き合うためにフォトグラファーになったと言うくらいで、女性関係も派手だったのでこんな質問を沢山するんだと思います笑。