「初陣」
現在、リーグ戦で3連敗中と勝ち星に恵まれないアルビレックス新潟シンガポール …。
昨夜は「シンガポールカップ」の初戦。アウェーで「Sengkang(センカン)」と対戦しました。
自身にとってはこれが「アルビS・GKコーチ(兼選手)」として迎える「初」の公式戦。「初陣」を勝利で飾る事ができるか…?そしてチームの連敗を止める事ができるか…?
「負ければ終わり」の一発勝負。応援して下さってる方々のために…負傷離脱してしまった選手のために…そしてアルビSに関わる全ての人のために…今日は絶対に勝つ!!!
立ち上がりからペースを掴んだのは、ホームのセンカン…。アルビSはなかなか自分達のサッカーができない…。相手に押し込まれ、度々ピンチを招きますが、全員が一致団結してゴールを死守し、危険な時間帯を無失点で切り抜けます…。
すると徐々に流れはアルビSへ!!本来のサッカーを取り戻し、前半残り10分くらいから何度か決定的チャンスを作ります!!…が、これを決める事ができません。前半は惜しくも「0-0」のまま終了します…。
迎えた後半。先に仕掛けたのはアルビSでした!!キックオフから怒涛の攻めを展開!!そして後半5分…DF林隆太のゴールで、ついにアルビSが先制します!!「1-0」!!
後半開始早々に理想的な形から先制しますが、その後は守勢に回り相手に攻め込まれる苦しい状況が続きます…。果たしてリードを守り切る事ができるか…?
相次ぐ相手の卑劣なラフプレーにも集中力を切らす事なく、全員で一丸となって1点リードを死守するアルビS…。今日は勝てる……そう思った矢先、信じられない出来事が…。
試合終盤、自陣ゴール前に放り込まれた何でもないクロスをアルビSのDFがクリアー…。すると、なぜか審判の笛が鳴る…。えっ……!!??ま、まさか……PK!!??
全くもって、理解不能。何もしてないのに反則を取られ、相手にPKを与えてしまいます…。どう考えても、おかしい!!こんな理不尽な事があってもエエんか!!??
あまりにも不可解な判定で、いきなり窮地に立たされたアルビS…。
チームの運命は、GK小林大海に託される事となりました…。
「お願いだから止めてくれ」
アルビSに関わる全ての人が祈るような気持ちで見つめる中…。
この絶体絶命のPKのピンチを、GK小林大海が奇跡のスーパーセーブ!!!!!
GK小林大海に神が舞い降りる!!しかしこれは決して偶然じゃない。日頃の練習中からPKに対して鋭い反応を見せてた大海。「アイツなら絶対に止めれる」と僕は信じていました。
チームの「絶体絶命の窮地」を救ったGK小林大海は、その後もピンチでファインセーブを連発し、失点を許しません!!!!!
最後は前代未聞の「ロスタイム7分」という過酷なアウェーの洗礼をチーム全員が一枚岩となって凌ぎ切り………ついに試合終了!!!!!
「1-0」!アルビS、公式戦の連敗を「3」で止める!!そして自身にとってアルビSの一員として迎えた「初」の公式戦を「勝利」で飾る事ができました!!!!!
とにかく勝因は、どんなに格闘技まがいの悪質なラフプレーをされても、どんなに不可解な判定を審判に下されても、どんなに唾を吐きかけられるなど陰湿な仕打ちを受けても…最後の最後まで絶対に集中力を切らさず、冷静に戦い抜いた強い「精神力」。杉山監督がずっと言い続けてきた事を、選手が高いレベルで実践してくれました。この勝利は本当に大きい!
そして、神懸り的プレーでチームの勝利に絶大なる貢献をしたGK…。僕はアルビSに所属する2人の若手GKの事を、「GKコーチ」として信頼しています。2人が持ってるポテンシャルはもちろん、練習に取り組む姿勢がとにかく素晴らしい。そして、お互いが足を引っ張り合う関係ではなく、練習中から良いプレーには「ナイスキーパー!」と言って称え合い、前向きな関係で切磋琢磨している…。そんなGK2人を日頃から見ていて、「彼らなら、どんな相手でも良いプレーができる」と信じていました。2人のGKの内どちらか1人でも欠けてたら、この日の勝利は無かった…。彼らには本当に「感謝」の気持ちで一杯です。本当にありがとう!!これからもGK陣は一丸となって戦っていきます!!
試合後、勝利の立役者となったGKと、笑顔で抱き合って喜びました。「GKコーチ」として、これ以上ない「最高の初陣」となりました。選手の笑顔を見る事…これがコーチとして何よりの「幸せ」です。これからも幸せの「笑顔」を積み重ねていけるよう全力を尽くしていきます!
ありがとうございました!!!!!!