ただ今、個展準備加速中。今回の高円寺 猫の額さんの個展で発表する作品は、現在、こちらで展開されているお話の、次の、お話です。本来なら、このお話を期間内に完結させて、次のお話へ進みたいのですが、少しばかり、お時間がかかりそうです。今しばらく[星を繋ぐ猫達]を、お楽しみ下さい。

猫の星と地球の間で、繰り広げられる大スペクタルロマン!あなたもご一緒にお楽しみ下さい。

画像は、猫沢さんです(2013年制作作品)

《第4章 テラビトサンプル1号観察記録 2014年夏から②》

前回に続き しばらく、間隔が空いてるしまったので、おさらいとして、サンプル1号に、実験させた記録をふたたび、記しておこう。

まず、私は、サンプル1号に、最初、電子レンジの使用を避ける事から始まり、加工食品摂取を控えめにし野菜を多目に摂取に加え、お菓子類の摂取を控える事を提案した。

対象の[お菓子]と言うのは、砂糖や脂質や高カロリーの物質である。サンプル1号は、私達の公開レポートや絵での資料作りをする傍ら、お菓子屋で働いている。休憩時間に、頻繁につまむのだが… 

実は、この中にも、漬物石(遮断石)の蓄積を促す物質が、多量に含まれている事が判明した。そして最悪な物質が発見されたのだ。我々の星の猫達をも蝕んだ物質に、よく似たもの… 

それは、現在、私達の星では危険薬物として扱われている[ウトゥサ]と言う物質である。テラでは、[砂糖、シュガー]と言われ、あらゆる食品に普通に大量に使われている。

過剰摂取すると、身体中を蝕むのだが 、口当たり良く甘くて美味しいと、次から次へと食べてしまう程の力を持っている。一種の中毒となり気がついたら、無意識に手を伸ばしているのだ。

サンプル1号は、立派な砂糖中毒者である。

いっときの間、仕事場や自宅での お菓子類の摂取を止める実験をしてもらったが…

結果は、いつも食べていた時間が来ると、体ではなく、頭が、思考が、甘いお菓子類を求める禁断症状に苦しめられて、仕事場ではお菓子に手を伸ばしたい衝動にかられ苦しみ、自宅では戸棚や冷蔵庫を漁り、金目のものではなく甘めのものを、イライラ感を感じながら、必死に探し始める行動をしたのだ。

サンプル1号は、煙草は吸わないが、喫煙者がニコチンが切れて、煙草を吸いたくなる感覚に似ているのでは?と驚いていた。

後に、徐々に慣れていき、食べる間隔は長くなった。イライラはなくなり穏やかな気持ちになったと報告している。しかし、仕事が仕事な為に、新商品の試食等を含めて、摂取を断ち切る事は非常に難しい…

そして、気を抜いていたら、どうしても甘いものを食べたいと言う、誘惑に負けて手にしてしまう。

このような現象は、脳内物質の伝達網の働きを例にとり説明出来るが、割愛させていただこう。 どうして、そうなるかは、各自で調べて頂きたい。

この、ウトゥサに似た物質[砂糖]と言うのは、精製された物程、このような行動を取る事が、私達の星でも確認されている。 上白糖やグラニュー糖と言われている物が、私達の星の[ウトゥサ]に匹敵する物質である。

私達の星は過去、この物質に魅力を感じ、幸福感を手に入れようと、摂取し続けた結果、体内の大切な、ミネラル分や栄養素が大量に失われ栄養失調に陥り、様々な疾患を発症し苦しんだと言う記録が残されている。 

これが、テラでも同じ事が起きているのである。 
体の機能を弱らせてしまうのと同時に、漬物石(遮断石)が蓄積するスピードを加速させてしまうのである。

お菓子摂取制限実験を終えた現在、サンプル1号は、体調不良の時や過度のストレスが溜まった時、無性に甘いお菓子が食べたくなる事に、気づいたようである。「毒をもって毒を征す」と言っていた。  

しかし、相変わらず、お菓子好きであるサンプル1号は、時々、甘いお菓子を食べている。一度染み付いた習慣を変えるのは、時間がかかるようだ…。
無理に摂取を止める事は、困難に等しい。

以前と違うのは、砂糖がもたらす、脳内物質の働きや、内臓の働きを鈍らせる事や、血液の中を汚しドロドロにしてしまう事を学んだお陰で意識するようになったのだ。進歩である。

これだけの事を、知っていると知らないでは、随分と違う。

サンプル1号は、実験する以前まで 甘いものは疲労回復に役立ち 脳への働きも良くする。と思い込んでいたようだ。

それは誤解である。

確かに、この物質は、一瞬にして、血糖値を上げて、さも元気になったように感じるだろうが、急降下して再び低血糖状態に戻ると、再び甘い物へ手を伸ばす。テラビト達は無意識に、または飢えた状態になり、むさぼるように求めるようになるのだ。そのように脳神経が働き口に運ぶ。その現象とは裏腹に、胃腸達は、消化エネルギーを消耗してしまう。気づかぬうちに体を蝕んでいるのだ。

そして、市販の工業製品である、お菓子類の中には、砂糖以外の様々な化学的な物質が入っている、これもまた、化学反応を起こし漬物石(遮断石)を増やす働きをしてしまうのだが、追々説明していこうと思う。 

最初は、私の言う事など信じず、半信半疑ではあったが、お菓子類摂取を減らした時の体調の良さを実感した辺りから、徐々に実験に協力してくれるようになったサンプル1号に、感謝である。 

しかし…何か大切な事を忘れてしまっている…あのままでは、効果が現れ難い、テラビトに備わった、素晴らしい気管をないがしろにしているのだ…

[つづく]

(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

早いもので、この物語も三作目を迎えます。この物語は、猫の星カンタスカラーナと地球を巡る、壮大なスケールでお送りするSF猫物語です。

そんな楽しい猫の星の世界観第二弾を、今年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表。昨年、2015年6月に開催いたしました(^O^)

2016年の6月24日(金)~7月6日(水)幻想の魚の秘密・第3弾[虚空高舞上]を開催。会場は、同じく、猫の額さんです。お楽しみです。

在廊日程が決まりましたら、お知らせいたします。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

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