開幕戦、たしかに浦和に勝てましたけど、
心の何処かで寂しさを感じておりました。そう、やっぱり鉄人がいないかったからです。
ビッグアーチのタッチライン沿いは、長年鉄人が上下動したせいで、
少しピッチがへこんでいるとかへこんでいないとか。芝の種類もそこだけ違うとか違わないとか。
見慣れている景色のはずなのに違和感を感じた方、多かったのではないでしょうか。
しかし、鉄人が残してくれたメッセージを僕たちは忘れちゃいけません。
「記憶に残るよりも記録に残りたい」 と、言ったとか言わないとか。
「力が継続なり」と、言ったとかいわないとか。
なので僕らはなにかとなにかを続けていく必要があるんです。
さて、長くなってしまいましたが、新しく鉄人を応援したい、応援し続けたいという人も
いらっしゃると思いますので、長年鉄人をウォッチし続けてきた僕から、鉄人のココを見て的なことを
3点ほどかいてみたいと思います。
①鉄人は柔らかい。
もう何回も言いましたが、鉄人=硬い というのは大きな間違いです。
球際にこだわりを見せる鉄人ですが、相手の力をモロに受け止めたら怪我をしまうので、
相手との接触時には「くしゃっ」となります。身体が柔らかいからこそパワーを分散させるのです。
②鉄人はふんわりしている。
鉄人のクロスは、低くて落ちるとか、鋭く曲がるとか、GKとDFの間に早いボールを、とか
そういうことはありません。ふんわりしてます。
なぜふんわりしているか? なぜなら久保竜彦が合わせやすいボール=ふんわりしているボール
だからです。久保竜彦以外の歴代のエースはこのギャップに苦しみました。
「鉄(てつ)は竜(たつ)を見ている」
広島の小学生の間では常識ですが、岡山の皆様もわかっていただければと思います。
③鉄人は若い芽を摘む。
鉄人がもっとも躍動するとき、それは伸び盛りの若手、彗星のごとく登場したニューカマーと
マッチアップするときです。大体の場合、鉄人は摘みます。
④鉄人はそらす。
2020年のオリンピックの公式種目になるとか、ならないとか言われているのですが
鉄人の「フリック」は芸術的です。特にゴールキックをヘディングでフリックさせたら
鉄人の左にでるものはいません。絶え間ない上下動や、正確無比のふんわりクロスが
鉄人の特徴としてあげられがちですが、
私はこの「フリック」こそが鉄人を鉄人たらしめていると思ってます。
たいして上背もなく、ジャンプ力もなく、なによりもヘディングがそんなにとくいではない鉄人が
フリックのターゲットになっていたのか? それは広島の七不思議のひとつでしたが、
それが不思議でないことを証明したのが、鉄人のここ5年でした。
どうでしょうか?
この記事を読んだ時点で、昔が懐かしくなり涙ぐんだ人もいるんじゃないでしょうか?
花粉症? いや、それは鉄粉症ですよ。
ああ、会いたい。
鉄に会いたい。