THE CHICKEN | おんがく・えとせとら

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popcorn

 ジェームズ・ブラウン,68年作の「THE POPCORN」。今月紙ジャケ仕様で再発売された10枚のうちのひとつ,帯には世界初CD化とあります。ジャケットにJBは写ってますが、全編インストです。
 再発売待望久しい本作には,ジャコ・パストリアスのカバーで有名な「THE CHICKEN」のオリジナルが収録されています。
 ジャコの「SOUL INTRO」の最後4小節にあたる部分からスタート(本当は逆で,オリジナルの頭につながるよう,イントロをつくってある。),テンポはやや遅め,ギターのカッティングが目立っており,目玉のベースラインは小技は少なくストレートです。録音が古いこともあり,ドラムなどはバタバタした感じが否めませんが、ダンス・アルバムのコンセプトに則ったアレンジだったんでしょう。

 ジャコのバージョンは,ライブ盤「The Birthday Concert」でも聴けますが、2003年に出たベスト盤「The Jaco Pastorious Anthology~PUNK JAZZ」に収録された自宅録音版は必聴です。(AMAZONのサイトで試聴可)

jaco

 クレジットによれば,68-69年,場所はフロリダの自宅ベッドルーム。ギター,ベース,サックス,ドラムを一人で多重録音,とのことです。当時17-18歳,JBの「POPCORN」発売後まもなく,すでにカバーに取り組んでいたということになります。恐るべし!
 録音は1分20秒くらい,途中でテンポが速くなりますが,ベースラインはすでに独自のものになっており,お見事です。
 同曲の映像は,YOUTUBEでも見られます。1982年オーレックス・ジャズ・フェスティバルでのライブです。
 
 そういえば,ライブ・アンダー・ザ・スカイで来日した時,ギル・エヴァンスのオーケストラ(だったと思う)とのジョイントでやはりこの曲を演奏してました。
 裸の上半身に泥を塗り付けた姿で,演奏後はお約束のソロ・パフォーマンス。最後に愛用のベースを放り投げるシーンがありました。TV放映では宙に飛んだところでストップモーションになってましたが,その後どうなったのか?誰か受け止めたのか?
 あと,CMインターバル前に,観客が口ベースで「どぅーん,どぅどっ・どぅ~ん」とソロ・パフォーマンスの振りをやってる姿が映ってましたが,これも印象に残ってます。この人は今,何やってるんだろう?