イタズラなKISS/多田かおる | 元漫画少女の雑記帳

イタズラなKISS/多田かおる

イタズラなkiss(キッス)(1)  イタズラなkiss(キッス)(9)


マーガレットの看板作家、多田かおるさんの

最期の作品であり未完の大作でもあります。


この作品の連載もそろそろ終盤に向かおうと

いうところでした。

1999年3月、引越し作業をしていた時に

誤って大理石のテーブルに頭を打ち、暫くは

普通にしていたそうなんですが、その後

急に倒れて亡くなってしまったそうです。

享年38才・・あまりにも短いです・・・泣


多田かおるさんの作品は、とにかく小学生の

頃にアニメも放映されていた「愛してナイト」が

大好きで、その後デボラさんのシリーズに夢中。

イタKISSの頃は恋愛恋愛した漫画よりも別の

ものに夢中になっていたので、読まずにいた

のですが、亡くなったというニュースを聞いた時

とても驚いたしショックでした。


そして未完だし読むまいと思っていたのですが

・・・・・・・読んでしまった。


コミックスだと23巻まで、文庫版だと14巻まで

出ている長編老舗的恋愛漫画。

中身はとにかく多田さんだなあという、マーガレット

だなあ・・という内容。

多田さんのスタイルも良くも悪くもずっと不変でしたね。


とにかく明るく元気でちょっとドジな女の子と

めちゃハンサムな男の子との恋愛。

大抵女の子の方が格好いい男の子に惚れて、そして

彼を射止めるべく頑張っちゃう!というスタンス。

悪い意味で言えばマンネリでもあるんだけど

飽きさせないというのは凄い事だと思うのです。


このイタKISSも長編ですが、とにかくずっとドジで

可愛くてモテモテの女の子が片思いの彼を

射止めるべく頑張ってしまう、射止めた後も

ウザイ(ごめん)位彼の為に頑張っちゃう。

というエピソードの連続なんですが・・飽きない!


多田氏の作品だから、みんな幸せになるもの

なんだけど・・・それだからきっと最終回も

みんな幸せでハッピーエンドなんだろうなあと

分かってはいるんだけど、それでも未完だというのは

結構悲しいもんです。

作者としては主人公たちの間に赤ちゃんが生まれて

終わりにする予定だったそうで。


実は読む前の最終回予想は、二人(琴子と入江くん)の

結婚式でおしまいだと思っておったのです。

(愛してナイトもデボラさんもそうだったし)

だけどコミックス版10巻でいきなりの結婚。

えええっと驚いていたものの、結婚後も琴子の

落ち着きのなさは健在でした。

看護婦編はかなりシャレにならんぞとヒヤヒヤして

しまったけど、これも多田漫画。

相次ぐ看護婦による医療ミスを笑ってしまえる自分が怖い。


ところで金ちゃん、「莫逆家族」のナベさんに似てると

思ったのは私だけ・・・?


莫逆家族(9)  ←右がナベさん