立ち枯れの森/酒井美羽
ここ最近は全然違う路線に行っちゃいましたが、酒井美羽さんは
一時期オカルト・ホラー系の作品も多数描いておりました。
その中でもこの「立ち枯れの森」は代表作の一つかもしれません。
舞台は中世ドイツの小さな村。
村の傍には鬱蒼と茂った森があり、村人たちはその森の住人を
恐れています。
森の奥深くに吸血鬼がいて、村人たちを襲っていたのを
何年かに1度村一番の美女を差し出すという条件で村を襲わない
という約束をしたという伝説があるからだと。
ある日主人公のマリアが禁断の森に入り込み、黒髪の美少年と
出会います。彼女は怪我をしており、少年は森の奥にある
屋敷に連れて行き手当てをします。
そして「森に入った事を誰にも言うな」と言われ村に返されるの
ですが、お互い恋心を抱いてしまい村へやってくる少年。
その後この伝説が事実であり、村一番の美女はそのマリアだと
分かり、彼女は彼の屋敷へ・・・。
というおどろおどろしいストーリーになってます。
もしかしたら昔読んだ!という方もいらっしゃるかも!?
絵が少女漫画風の可愛いタッチですが、それに惑わされると
ラストは「そう持ってきたか・・」と驚かされました。
私は酒井氏のホラー作品も好きなんですがどうでしょう?
絵柄はホラーしていませんが、それだけにギャップもあるし
結構面白く読みました。
ちなみにややエロティックなシーンもあったりしますが
これはもう酒井氏の趣味だと思います。ははは。