ファンタスティック/明智抄 | 元漫画少女の雑記帳

ファンタスティック/明智抄

ばら 特に意味はない画像。


短編集・「毎日のセレモニー 」に収録されている1作なんだけど

これは特にお気に入りであったりする。

この本に収録されている話はどれも明智色ビシバシで面白い

のですが、私はこの「ファンタスティック」が一番だ。

主人公は印鑑とか表札のセールスマン。

怪しい職業だけどこれぞ明智さんという感じだ。

そして彼はこの仕事に情熱を捧げている。
なにやら人助けが趣味らしい。

この彼がたまたま訪問した家庭は暴力旦那が支配する

家で、そこには幸薄そうな美人のヒトヅマが。

彼女の話は物凄く悲惨。
なんてったってここんちの旦那は不倫相手と再婚したいから

離婚を強要してくるわ、酒乱だわととすごい。

それで涙涙のヒトヅマの話を聞いていると、その旦那帰宅。
セールスマンを間男だと決めつけ、酒の入ったコップを

投げつけているのを目の前で見て、セールスマンの

魂に火がつきます。なんとかしてあげたい!それが使命

なのだと。

それから彼はしばしばこの家を訪れ、奥さんの話を聞いて
いくのですが、段々と愛が芽生え・・・・・・・


ここでれでぃーすこみっくなら
「昼下がりのジョージ」
なんていうとてもじゃないけど子供には見せられない

どろんどろんとした展開になっていくんだろうけど
なんてったってあの

明智抄さんですわよ。
そういうお決まりの展開にはならないってば。

その後は秘密。これは何も知らずに普通に読む事を

おすすめいたします。

もうラストシーンでは涙が出てしまいました。キラキラ・・










笑いすぎてねっ。


毎日のセレモニー  絶版

復刊リクエスト「毎日のセレモニー」