白木蘭円舞曲②/さいとうちほ | 元漫画少女の雑記帳

白木蘭円舞曲②/さいとうちほ

に


さて、またまた怒涛の2巻です。


2人は子供がインドに連れて行かれたと知り、更に子供を

返して欲しいなら、サジットが独立運動を辞めることと

条件を出されてしまう。なんていうじいちゃんだっ!

サジットも結局彼女が妊娠出産してた事もずっと知らなかったし

子供の顔も見てないのでピンとこないのか

「子供はまた作ればいい」なんて発言をし、一時的に関係は

悪くはなりますが、それは彼にとっては仕方ないのかな。

彼の頭の中はインド独立で精一杯だし。

(そういう所は「蒼のマハラジャ」のシルバそっくり)


そして英国情報部員の登場。


「ふっ」とか「男のロマン」とか言ったり、変な扮装はしないけど

この人も何か変・・。「TEロレンス」に出た、デラアでロレンスに

鞭を振るって喜んだあのトルコ軍のサドでホモな将校っぽい。

実際女襲おうとするわ鞭をふりふりちいぱっぱ♪

・・を嬉しそうにするし。漫画に出てくる英国情報部員って

なんかロレンスといいバンコランといいこいつといい・・

ああ・・また話がずれたし。


とにかく変態英国情報部員からも追われながらも、将臣の

協力を得てインドに渡る事が出来た2人だけど、彼らの

行く所行く所には英国情報部員が現れます。
倒しても倒しても現れるあたりはターミネーターをも思い出す・・。


そしてインドへ。

サジットは子供を返して貰いに、父親と直接対決しに行き

その間湖都は将臣と待つ事になるのですが、その時に

彼が白血病の患者だと知る。結局それが原因であっさりと

湖都との婚約も破棄しちゃったわけなんだけど、いい男だなあ。
まさに少女漫画のヒーロー。しかも軍服。

乙女心をもれなくくすぐります。
この「乙女心をくすぐるヒーロー」というのは、まさに少女漫画の

ロマンではないでしょうか。そう思いました。


そしてサジットはというと父親の元には赤ちゃんはいないばかりか

父親と英国情報部員が結託しており、この変態情報部員に

酷い事をされてしまったせいで記憶喪失に!!


記憶喪失!

これもまた少女漫画のロマンを語るには外せないエピソード。

有名な記憶喪失してしまった人といえば伊集院少尉でしょうが

彼の記憶に関して動揺したり涙した当時の少女は多いと思う。

サジットの記憶喪失はどうなるのでしょうか・・・!!以下3巻!



とまた怒涛の勢いで話は進み、本を手放せません。


そしてこの本を読んでみると、少女漫画のロマンの要素が

沢山詰まっているのが良くわかりました。
これはヒットしないはずないよね。

オバサンになって読んでこれだから、少女の頃に読んだ読者は

もっともっと感動しこの世界に入り込んだんじゃないでしょうか。

2巻まで読んで「これぞ少女漫画なのだ!」という作品に

出会えたんだなあと実感しましたです。


改めて挙げときましょう。「少女漫画のロマン的要素」

● ヒロインは美形にもてる。とにかくもてる。
● 男性登場人物はひたすら格好いい。みんなかなりの美形。

● 主人公カップルには障害物が多い。だけど乗り越える。
● ヒーローは格好いい職業、または制服を所持。
● 悪役が出てきて何かと邪魔をする。
● ヒーローかヒロインが記憶喪失や不治の病にかかる。
● 美人のライバルが登場する。だけど結局いい人だと分かる。


これが全部詰まっている少女漫画って大抵人気あると

思いませんか?

これもそうだし、はいからさんやヨコハマ物語、ベルばらも

そうじゃないだろうか。どうでしょう?



文庫版 シリーズ全部まとめて全4巻

円舞曲(ワルツ)は白いドレスで(第1巻)

円舞曲(ワルツ)は白いドレスで(第2巻)

円舞曲(ワルツ)は白いドレスで(第3巻)

円舞曲(ワルツ)は白いドレスで(第4巻)