ワクチンは必要? その4 | カッサフォルテ犬猫コラム

ワクチンは必要? その4

ワクチンの必要性について書いてきましたが、今日はワクチンによる不利益について書いてみます。
いいことばかり書いて悪いことを書かないのはずるいですからね(笑)。

ワクチンによる一番の不利益はアレルギーを起こす可能性があるということです。

免疫というのは体内に侵入した異物から体を守るために起こる反応であり、
アレルギーというのは乱暴に言ってしまうと免疫の暴走です。

ワクチンというのは、無害にしたものだとはいえ体内に異物を入れて免疫反応を起こさせる行為ですから、
どうしても過剰な免疫反応が起こってしまい、アレルギーが発現する可能性は否定できません。
原因がワクチン側にある場合も生体側にある場合もあり、事前に察知することは不可能です。
完全に防ぐことはできないにしても、起こりにくくできるかもしれないという方法はあります。
もちろん当院でも実践しています。

ちょっと話が逸れました。
このワクチンによるアレルギーの多くは接種から数時間以上経ってから起こるもので、
顔が腫れたり、お腹が真っ赤になったりという症状が見られます。
このタイプは生命にかかわることはほとんどないのですが、
アナフィラキシーといって接種から30分以内に起こるアレルギーは非常に危険です。
スズメバチでよくニュースになるのがこのアナフィラキシーです。
こちらは直ちに積極的な治療をしなければなりません。

これらのアレルギーを起こす可能性を低くするためには、

1 ワンちゃん、ネコちゃんの体調のいいときに打つ。
2 ワクチンの前後に普段と変わった食べ物を与えない。
 あるいは普段と違ったものに接触させない。
3 ワクチンを打った後、できれば30分ぐらいは院内か近くで待機する。
4 ワクチンを打った日はいつもよりも気をつけて様子を観察する。


などを意識していただくといいと思います。