全く勝てそうにないんだけど、負ける気がしないんだよなぁ(笑) | A skater's soul ~髙橋大輔応援ブログ~

A skater's soul ~髙橋大輔応援ブログ~

フィギュアスケーターを愛してます。
中でも、別格なのは ”高橋大輔”

いやぁ、凄かったですね、パトリック。


パトリックに限らず、エリボン杯メダリスト皆素晴らしかったです。

ゆづも4回転失敗の後は見事に立て直してきたし、ジェイソンはほんとに魅力的な演技だったビックリマーク


パトリックは、自己に於いての最低値でも他の選手の好調時に匹敵してしまうので、

ミスが多くても勝ってしまうんだけど、実際ここ2年くらいは安定感はなかった。


それが、この時期ですでにピークを迎えてしまったかのような仕上がりぶり。

全く死角がない感じ。


男子プロトコル


100.25+96.50 196.75点  て笑うしかないような点数が出ましたが、うん、これくらい出るでしょうって感じ。


もう、デーファンとして嫉妬や焦りも起きないくらいの、立派な演技でありました。うん。





以前、生ぱとちゃんを見て一番の衝撃は、あの氷を掴む音でした。


実は、荒川さんから始まる、日本人スケーターのリニアモーターカーっぷりは凄い。

大ちゃんはもとより、小塚君、真央ちゃん、皆滑らかに氷を撫でるように押しながら、推進力を生むタイプ。


そんなツルスケを見慣れている私が、パトリックの滑りを見たときはべっくらこいたもんですよ。

「ぐおぉぉぉ~っ」って音がするんだもん。


彼のスケーティングは、たぶん彼独特なんだと思う。

コルソンコーチにコンパルソリーを叩きまれたことで、他のシングル選手にはない

破格の基礎技術を持っているけど、

同じく破格なのは、そのパワーです、きっと。


あの強靭な太もも・体幹から繰り出される、ディープエッジとスピード。


そして、あのパワーは4回転の高さと幅を見ても、筋肉のポテンシャルがいかばかりか、と唸らされます。


彼の今の立ち位置は陸上でいうと、ウサイン・ボルトのレベルでしょうね。

そして、フィギュアスケートの歴史上、彼の技術力は間違いなくナンバーワンだと思います。


あの演技に立ち会えたフランスの皆さん、会場まで応援にいかれた皆さんがほんとに羨ましい。





でもね(笑)、なんでか大ちゃんが負ける気がしないんだよなぁ。


この自分の図々しいほどのデー愛に笑えます。




Number Webのコラム「オリンピックへの道」 こちら


大ちゃんに対する、ライター松原さんの書き出しが 

 ~全身のあらゆるところに心が通っているかのようだ~


なんて、的確で上手いこと言うんだろう、と思いますよ。

(「ルンルンを買っておうちに帰ろう」のコピー以来だわ。古いわ)


今季に入ってからの大ちゃんのスケーティングレベルは一気にエレベーターで

ペントハウスまでいっちまったかのようでした。


PCSもジャンプを決めて行けば確実に90点を超えるレベルになった。


たぶん、PCSに限定して言えば、大・パトの二人は他とは一線を画した異次元で勝負をしています。


ソナチネでのあのディープエッジとターンの正確性、ビートルズでの滑らかさとスピード、

スケーティング技術はほぼパトリックに追いつきつつあります。


それでも、先の

「全身のあらゆるところに心が通っているかのよう」な演技は、

まだパトリックからは受け取れていないのです。





今回あれほどの演技を目撃した、歴史の凄まじい瞬間に立ち会ったフランスの観客たち

演技が終わって全員がスタオべをしている訳ではありません。


観客の歓声自体は、素晴らしい表現力を発揮した3位のジェイソン君の方が大きいくらい。



パトリック比で腕の使い方もエレガントになってきてるし、表情のつけ方もうまくなってるし

「四季」という、小さな人間の感情などではない、

もっと雄大な、大地や、風や、自然を、あの疾風のごときスケーティングが表現しているのですよ。


間違いなく。


それでもね、


『彼からもらうのは「感嘆」や「圧倒」や「凄み」であって、

 それを見た(スケートに関してはこんなに泣き虫な)あたしの、

 心を震わせ、涙を流すような感情の揺らぎはないのです。』


強すぎるチャンピオンの悲哀といってもいいくらい、かも。





これを、多種多様な表現を用いて作品に「共感」させてくれる、地球上で最強なやつが

高橋大輔だと思っています。


彼は、氷上から表現したいものを送り届けるだけじゃなく、見ているものと共有し、

感情を膨らませてくれるのです。


それは、お互いの想像力で成り立つこともあるでしょう。


「かっこいい」「セクシー」「切ない」「苦しい」「温かい」「嬉しい」」「愛している」


これら多様な感情を、多彩な表現手法と、いつも同じでなく新鮮な音楽に乗せて

そのたった数分間で場所も感情も共有させてくれる。



これこそが高橋大輔に惹かれて止まない理由です。





感情の揺れを伴わない演技は忘れら去られてしまう。


記憶の歴史に刻むのはジャッジではなく一般観衆です。



長いスケオタも、にわかのスケオタも、自分の好きな演技を思い起こしてみればそれは理解できるはず。


もちろん、ジャンプを降り点数を積まなければ勝負には勝てません。


でも、「記憶の歴史に刻まれるスケーターこそが勝者」であるならば


高橋大輔が負けることはない、とひとり勝手に思っている訳なんですよ。


はい。