書家 清水恵エッセイ 『 ときどき書心 』vol.5 | インテリア書道の専門店 & ギャラリー キャレモジ

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音楽ユニットの「ヨアソビ」が世界的に人

気だそうですけど、ボーカルのイクラのAI

声はまさに現代を物語りますよね。

 楽曲制作を手がけるのはコンポーザーのア

ヤセ。小説を読みこんで、そこから曲を立ち

上げるのだとか。デビュー曲の「夜に駆ける」

は、星野舞夜さんの『タナトスの誘惑』とい

う小説。漫画流行りの現代にしては珍しい。

「小説をかなり読みこんでの制作なので、曲

のこの部分は小説のあの部分だなあってわか

るほど」だとアヤセは語っています。

 ユーミンを始めとする昔の曲は、歌詞を含

め楽曲そのものに物語性があって魅力を感じ

ましたけど、今はすべてのものが飽和状態に

なってしまって。だから、別のジャンルのも

のをベースにして、自分なりに作り替えてオ

リジナルにする。そこにこそ大きな可能性が

見出せるのかもしれませんね。

 私も小学3年以来、半世紀以上「書」に漬

かってきましたけど、古漬けにならないよう

にしなくちゃ。イクラのAI声を書線にして

みたらどうかしら? それが今作です。

 

 

作品タイトル: 「 秋の山を歩けば(山路) 」