音楽ユニットの「ヨアソビ」が世界的に人
気だそうですけど、ボーカルのイクラのAI
声はまさに現代を物語りますよね。
楽曲制作を手がけるのはコンポーザーのア
ヤセ。小説を読みこんで、そこから曲を立ち
上げるのだとか。デビュー曲の「夜に駆ける」
は、星野舞夜さんの『タナトスの誘惑』とい
う小説。漫画流行りの現代にしては珍しい。
「小説をかなり読みこんでの制作なので、曲
のこの部分は小説のあの部分だなあってわか
るほど」だとアヤセは語っています。
ユーミンを始めとする昔の曲は、歌詞を含
め楽曲そのものに物語性があって魅力を感じ
ましたけど、今はすべてのものが飽和状態に
なってしまって。だから、別のジャンルのも
のをベースにして、自分なりに作り替えてオ
リジナルにする。そこにこそ大きな可能性が
見出せるのかもしれませんね。
私も小学3年以来、半世紀以上「書」に漬
かってきましたけど、古漬けにならないよう
にしなくちゃ。イクラのAI声を書線にして
みたらどうかしら? それが今作です。
作品タイトル: 「 秋の山を歩けば(山路) 」