1 子宮の大きさって何センチ?
-病院デビュー 検査1回目 超音波検査(妻)-
今日はいよいよ不妊治療専門のクリニックデビューの日です。
クリニックがお正月休み明けで、私は38才になる2ヵ月半前でした。
お仕事が超多忙中の夫が午後から出勤出来るようにと、朝1番の時間、9:15に予約を入れていただいていました。
クリニックへは車で、ちょっと早めに、9:00には到着するように出発しました。
クリニックは車で20分の所です。
駐車場はクリニックの地下にあるのですが、駐車スペースが全部で8台分しかなかったので停められるか不安でしたが、運よく1台分空いていて無事に停められました。
エレベーターでクリニックのある階まで上がると、少し緊張してクリニックの入口のガラスの扉を押して中に入りました。
朝一番の、まだ診察前の時間帯なのに、待合室は既にすごい人でした。
待合室で待っている方の9割以上が女性なので、こうのとり学級の時と違って夫はちょっと居心地が悪そうでしたが、他にもご夫婦そろって来ている方がいらしたので耐えてました。
初めてなので、まず最初に2人共別々に、今までの事などをA4の紙2枚程度の問診表に書き込みました。
生理周期などを事前に準備して行ったので何とか書き込めました。
この用紙はお互いに見せ合ったりしませんでしたが、どうも夫婦の間でも過去の事についてはプライバシーがあるので、クリニック側でも言わないように配慮していただけるようです。
問診表を書き終えて受付に基礎体温表と一緒に出すと、暇になったので、待合室をの中を見回してみました。
待っている方がとても多いのに皆さん静かに座っているのでとても不思議な雰囲気でした。
不妊専門の雑誌がバックナンバーまで全部置いてあって、それを手にして読んでいる方や、普通の雑誌を読んでいる方、ご自分で用意された文庫本を読んでいる方、ただひたすら静かに座っている方など、実に様々でしたが、皆さん一様に静かでした。
入口からは絶えず新しい方が入って来ていて、受付に診察券と基礎体温表を提出しては席を探して座って行きます。
2人がけソファーはすぐに3人ずつぎゅうぎゅうになって、立って待つ方まで現われ始めました。
1時間に一体何人の方の予約が入っているのでしょうか。
今待合室にいらっしゃる方が全て1時間の間に診察される方だとすると、50人以上になります。
私たちは9時からの診察で9:15分の予約でしたので、遅くとも9時半には順番が回って来ると思っていました。
ところが1時間待っても一向に名前が呼ばれなかったので、夫が会社に遅れそうだわと思って受付に聞いてみることにしました。
受付で名前を言って、遅くとも何時に病院を出ないと会社に間に合わないという事までお話して、あとぐれ位か聞いてみると、調べてみますのでソファーで座って待っていて下さいとおっしゃっていただけました。
しばらくソファーで待っていると、受付の方が順番を調べてお知らせに来て下さいました。
あと5人でした。
名前を呼ばれると、診察室の前に移動して、そこでまた順番を待つ事が分かりました。
あと5人で呼ばれるなら、夫はぎりぎり会社に間に合いそうです。
その時はホッとしただけでしたが、後から考えてみると、あと5人という事はその場で一番早い順番に入れていただいただけだったのかもしれません。
ついに名前が呼ばれたので、夫と二人で診察室の前に移動しました。
すると、そこにもまだ順番を待っている方が5人以上座って待っていて、その中に私たち2人が入れるスペースは空いていませんでした。
どうしようと、診察室の近くの席をちらっと見ると、一番近い席に座っていらしたご夫婦が、さぁ~っと手に手を取って、すぐ正面の今お会計に席を立った方がいらして空いたばかりの席へと走るように移動して下さいました。
ご夫婦でいらしているので、同じ様に病院デビューの方々で、事情がよく分からずに、空けておくべき席だったのかと思われて慌てたのかもしれません。
私たちは、え? と顔を見合わせて、そのご夫婦に恐縮しながらも空けていただいた席に座らせていただきました。
今度は診察室の近くに座ったので、診察室の前の様子を観察してみました。
すると、30秒から1分で、人が出たり入ったりしていました。
まだその時には分からなかったのですが、まず最初に今日の治療について、先生と顔を合わせて一言確認して、それから別のお部屋で診察していただいて、再度最初のお部屋に戻ってお話という大変丁寧な形が取られていたので最初の確認がごくごく短い時間だったのです。
診察室の近くで待っていると、ついに私たちの順番が来て名前を呼ばれました。
診察室のすぐ前で待っている10人位の方の前を通って二人で診察室に入ると、椅子が1つ足りないので、すぐにもう1つ持って来ていただいてから二人で院長先生の前に座りました。
院長先生とはこうのとり学級でお会いしたばかりでしたので、初めてとは全く違って安心でした。
先生は問診表をご覧になりなが少しお話して、次に、今日最初に受付で提出しておいた基礎体温表をごらんになって、
「高温期と低温期に分かれているので排卵はされています」
とおっしゃいました。
それから、基礎体温表のここ数日の所に○印が入っていないので、
「この前性交したのはいつですか?」
とお聞きになりました。
そこで、基礎体温表の方を指さしながら、前の方の丸が付いている日ですとお答えしましたが、その日というのは1ヵ月程前で、今週期はまだ1度もしていないという事が確認されました。
今日が排卵日あたりだというのに、そしてお正月休みがあったというのにこのようになっていました。
そこで先生は、
「今日が丁度生理周期13日という事なので、まずは診てみましょう」
とおっしゃいました。
それで私たちは診察室の外に出て、夫は入り口の柱の所に立って待って、私はすぐ隣の内診室から名前が呼ばれるのを待つ事になりました。
5分程待つと、内診室のドアが開いて名前を呼ばれました。
中に入って、鍵を閉めてくださいね。との事で、初めて内診室に足を踏み入れました。
内診室は、入ってすぐに、カーテンが引かれた着替えるスペースがありました。
靴を脱いで、スリッパに履き替えてから、下着を取って、準備が出来るとカーテンの向こう側に進んで、斜めこちらを向いた椅子に座るようになっていました。
椅子の向こう側には上半分にカーテンが掛かっていて、窓まであと1m程のスペースがありました。
ロングのフレアースカートで行っていたので、椅子に座る時、お尻の上までスカートをたくし上げるのが結構大変でした。
長ければ長い分大変という感じです。
そう言えば待合室では、パンツスタイルの方が多かったようです。
椅子にはバスタオルが用意してあるので、ロングスカートは不要だったのかもしれません。
次回からはパンツスタイルでも大丈夫という事が分かりました。
椅子の上には薄い紙が敷いてあって、毎回一番上の紙を取って簡単に取り替えられるようになっていました。
座って椅子の肘掛部分にある足を乗せるスペースに足を開いて掛けると準備完了です。
半分カーテンが降りた向こう側で待機して下さっている看護士さんが椅子のスイッチを入れると、ぐい~んと椅子が動き始めて、今まで斜めにこちら側を向いていた椅子が、徐々に向こう側に向きを変えながら背もたれも倒れていって、それと同時に高さも上に上がって行きました。
向きを変えながら背もたれを倒して高さも調整するとは、もうびっくりしてしまいました。
椅子の動きが止まってすっかり準備が整うと、すぐ隣のお部屋で別の方とお話をされている院長先生が呼ばれました。
先生は内診の間、お話を中断して診察されて、またすぐお話に戻られるようです。
内診は全く初めてですと予約をした時にお話してあったので、診察はとても丁寧に、ゆっくりとしていただいたので、痛みは全然ありませんでした。
頸膣超音波の映像が、こちら側の右の壁にあるモニターにも同時に映し出されていて、先生の説明を受けながら自分でも確認できるようになっていました。
そうは言っても、私にとっては超音波画像を見るのは初めてなので、私には砂嵐にしか見えませんでした。
段々と慣れて、分かるようになって来るのでしょうか。
先生は、
「今月の排卵は右で、25mmあるので、今日排卵です。通常は、20mmで排卵なので、排卵日は昨日か一昨日のはずでした。ベット(子宮内膜の事で、排卵日にはふかふかのベットが用意されていて、そこに着床するようです。)も厚くなっていて問題ありません。今日が排卵日なので、今晩性交して下さい」
と超音波で診ながら教えて下さいました。
私は、今晩性交して下さいと言われた時点で、今日ですか? 平日は疲れていますし、無理なんですとお話していました。
それから、もう少し超音波で調べていると、子宮筋腫が見つかりました。
先生は、
「大きいな~」
とつぶやかれていたので、どんなに大きいのかどきどきしながら待ちました。
何と子宮の中に5cm大の子宮筋腫が見つかったのです。
大ショックです。
私はその時、子宮の大きさが何センチあるのかも知りませんでした。
先生は、
「子宮筋腫はどんどん大きくなるので、1周期でも2週期でも早く妊娠した方がいいです。お腹を開いて切る場合、子宮にもメスが入り、癒着等を考えても妊娠を優先した方が良いです」
とおっしゃいました。
ますます大ショックでした。
ショックを受けながらも、こうのとり学級の時気になっていた、頸管粘液に付いて質問してみました。
私は頸管粘液が少ないのではないかと心配になったのです。
頸管粘液は排卵日辺りに分泌されるので、すぐに調べてもらえました。
先生が、
「確かに量は少ないですが出ています」
とおっしゃったので、頸管粘液については安心しました。
それから先生は、
「子宮の入口にびらんがあって、少し手で触っても出血するので、ガン検査をしましょう」
とおっしゃっいました。
子宮筋腫を切るとかガンという言葉にさらにショックを受けたまま診察が終わりになりました。
先生が隣のお部屋に戻られると、看護士さんが椅子のスイッチを入れて下さって、またゆっくりと椅子が下がりながら、背もたれが徐々に戻りつつ、椅子が窓の方を向いていたのから、お着替えスペースの方へ向きを変えて止まりました。
すご過ぎます。
椅子が戻ると、急いで着替えて、靴を履いて、鍵を外して診察室の前の10人程待っている方がいらっしゃるスペースに戻りました。
私が入った時と同じ位置に夫が立って待っていたので、夫の元まで歩くと、内診の内容を簡単に一通り説明しました。
説明が終わる頃、丁度診察室から名前を呼ばれました。
再び夫と中に入ると、先生の方からも、先ほど内診した時の説明が夫の為にもう一度あって、最後に、
「今日が排卵日なので、今晩性交するようにして下さい」
と言われました。
私が内診中に平日の夜は無理なんですとお伝えしたので、主人にもその点を強くおっしゃいました。
排卵日前にもタイミングを取っていないのに、排卵日にも出来ないのでは妊娠しなくて当たり前ですね。
今日が排卵日だったので、精子検査は今日は出来ない事になりました。
それで、精液検査は次回、私の検査の日に、朝、夫が出勤前に自宅で採った物を、私が持って行って検査してもらう事になりました。
夫は精液検査が出来なくなったので、尿検査だけする事になって、尿だけ提出して終わりになりました。
せっかく夫と一緒に不妊治療専門のクリニックデビューしたのに今日精子検査が出来なかった事にはかなり不満でしたが、妊娠の可能性を検査よりも優先するという方針に従いました。
私の方はその後、血液検査の為の採血をして終わりでした。
採血も診察室の前で待って、さらに奥のお部屋から呼ばれました。
それで診察室の前に5人ではなくて、10人位の方が絶えず待機しているのだという事が分かりました。
採血が終わると待合室に戻って、お会計を待ちました。
お会計は10分程待っただけで呼ばれました。
お会計の後には、次の予約を取って帰るという流れになっていて、私の場合には、次回は一週間後と決まっていました。
お会計の方も、カルテを手に持って、次の予約について把握して下さっているので間違いがなくてとても良かったです。
次回は、夫の精液検査と、私の排卵されているかどうかのチェックと血液検査です。
今日も血液検査をしましたが、来週も検査です。
それが何を調べるための検査なのかという説明は特にありませんでしたし、異常がなければそれでいいという気持ちで、詳しく聞いてみようとは思っていませんでした。
私の頭の中は5cm大の子宮筋腫の事で一杯でした。
夫は午後からの出勤で夜は0時過ぎに疲れ切って帰ってきます。
それで今まで平日には殆ど出来ていませんでしたが、最近さらにお仕事が忙しくなってきていて、先週末の土日も、土、日と両日とも休日出勤でしたからまったくタイミングが取れていませんでした。
取り敢えず、今晩は頑張ってみよう! という事になりまして、夫はクリニックが駅前なので電車で出勤していきました。
私は夫とクリニックの前で別れて、地下駐車場に降りると一人で車を運転して家に帰りました。
巨大な子宮筋腫の事がとてもショックで、あ~、私が不妊症の原因だったのか~と、まず一番最初に、夫の両親には申し訳ない事をしたと思いました。
私は夫より6才年上です。
年上の上に不妊とは。
深夜になると夫が疲れ切って帰って来ました。
とても出来そうには見えない疲れ具合でした。
でも、今日はとにかく出来そうになくてもトライだけはしてみないといけません。
夫は死ぬ気で頑張りました。
疲れていると、充分に勃起しないので、なかなか入る事が出来ませんし、射精に至るのも難しいです。
ここまで無理をしたら体に悪いですし、本当に命を縮めそうで心配でした。
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