北欧企業視察1週間の旅も今日で終わりです。今はフィンランド・ヘルシンキのホテルにいて、このあと最後のまとめをして空港に向かいます。

 

スウェーデンは印象的な国でした。以下、私の間違った解釈も存分に入っている今回のまとめです。備忘録もかねて。

 

20世紀始め、貧しい時代が続いていました。外貨獲得の手段もなく、豊富な森林資源や第一次産業で生計を立てる時代が長く続きます。一部屋に家族全員で過ごすという健康面でもよくない環境を強いられていたところに、政府が1940年あたりから国策としてまずは住環境の整備を推進。第二次世界大戦を経て「住宅100万戸計画」を発表。

 

それと同時に、どうすればこの国が豊かになるか、国民に富をもたらすことができるかと考えた結果、その答えの一つが教育だったんだと思います。世界的権威、かつ他の追随を全く許さないノーベル賞をはじめ、大学までの教育費全額免除というようにその力の入れようは半端じゃありません。

 

民主主義、「inclusion」という言葉も非常によく耳にしました。子供の頃から、自分の意見を主張する、他の意見を受け入れるつまり個を尊重する。

 

今の時期の白夜とは逆に、冬の日照時間は5時間程度とのことです。必然的に家の中で過ごす時間も長くなり、そういう時間を少しでも豊かに過ごすために、とうまれたのがインテリア、北欧家具ということでした。(福井の冬もどんより、曇り空が多いですが寒さ、忍耐とかいったイメージとは違いますね><)

 

要するに、IKEAもVolvoもないものねだりをするのではなく、今ある環境でとりようによっては弱みに思われかねない点を強みに変え、そこを研ぎしまして世界に打って出て行ったんだろうな、と私は想像しました。IKEAも苦難の連続だったらしいです。周りからの嫌がらせでスウェーデンでは木材を買うことができなくなり、仕方なしに出て行ったポーランドで人が捨てるような材木に目をつけ、新聞広告をうまく使いその逆境を乗り越えた、とのことでした。逆張りをして、安くて大量に安定入手できる部材を見つけそこに思い切り突っ込む。無駄遣いはしない。

 

富めるものから富め。それ以外の人も、国が教育・福祉を全面的に後押しするから手を上げろ、支援はいくらでも惜しみなくする!という国策。インフラを整備して、国内市場が小さいゆえスタートから世界市場を相手にビジネス。

 

貧しかった国が、あらゆる試行錯誤の結果今のところ行き着いた姿が今のスウェーデンで、これから先も様々な状況に合わせてこの国は姿を変えていくんでしょうね。

 

数年以内の海外進出の際、支店開設候補地の一つになりました。いい経験をさせていただき、関係者の皆さん・社員のみんなありがとうございました。