カディス派カンテの巨匠 チャノ・ロバート | アフィシオナード!

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アフィシオナード・・・それはフラメンコ愛好家のことです。
基本マニアックですがフラメンコ以外のジャンルの音楽も含めて
感じたこと等 色々と見聞きした情報を備忘録代わりにして綴ってます。

梅雨に入って どんよりとした空模様が続きますが


こんな時は 雨の歌で感傷に浸るか いっその事 晴れやかな歌で


気分を紛らわすか に 別れるようですね






フラメンコの曲種の中でも陽気な曲調のものはありますが


こんなのはどうでしょう?






チャノ・ロバート で タンギージョ・デ・カディスです。








チャノ・ロバート  1927年12月 カディスで生まれた


本名 フアン・ミゲル・ラミレス・サラビア 歌い手だった父親の影響で


若い頃から歌いはじめ 後にマヌエラ・バルガス舞踊団で活躍した後


セルニータ・デ・ヘレス、マヌエル・モラオ等と共に舞踊団を結成し世界中を回る。


70年代後半からカンテ・ソロを中心に活動をし1974年コルドバのコンクールで優勝


1986年にはフラメンコの功労者に贈られるコンパス・デル・カンテ賞を受賞


その後はホセ・ルイス・ポスティーゴらの伴奏でリサイタルなどを行った。


この動画でもギターはマノロ・フランコとホセ・ルイス・ポスティーゴですね


奥様は元バイラオーラのロサリオ・ラ・チャナ、息子はギタリストのチャニートと


やはりフラメンコ一家を形成している。














タンギージョは フラメンコの格付けでは カンテ・トケ・バイレ全て


チーコ(小さい)にあたり 名前も小さなタンゴという意味です。


元々 アンダルシアの民謡でフラメンコに含まれないと見る向きもあり


その理由としてセビジャーナスのように良質なカンテ・チーコの資質が


見いだせないとか ポピュラーソング的に歌われるケースが多いため


フラメンコではないと捉える傾向があります。


ただ トケとバイレにはフラメンコ的な資質を見いだせるようです。







タンギージョは ルンバ・フラメンカとタンゴスの特色を併せ持ち


おどけた軽快なリズムにのって無邪気な官能性をもっています。


元々アンダルシアの民謡とはいえタンゴスから派生して


港町カディスで発達したので 一般にタンギージョというと


カディスのものを差す事が多いようです。







無邪気で明るいタンギージョで 気分だけでも晴れ晴れになれるかな?