ポルシェ911(997)のウォーターポンプ交換で入庫されました。
ウォーターポンプ交換の際にはマフラー取り外しが必須となりますので、そのタイミングで可変バルブマフラーに変更。
可変バルブ装着ポルシェは、車内にあるスイッチで操作するそうですが、今回はリモートコントロール操作を可能にします。
では、まずはウォーターポンプから。
997型911です。
ウォーターポンプは赤矢印の位置にあります。
お客様が冷却水漏れに気付き、ディーラーさんにて加圧テストなどして貰ったそうです。
その時点でははっきりしなかったそうですが・・・
写真では光が当たって分かり難いですが、
ウォーターポンプから冷却水が漏れていて、
その跡もしっかりと残っています。
この滲みはウォーターポンプのプーリー軸からだな!
といった事が、はっきりと分かるレベルにまで進んでいます。
マフラーを取り外した状態です。
エンジンハンガーを取り外した状態です。
エンジンは下から支えています。
冷却水を排出して、ウォーターポンプ取り外し。
当たり面をオイルストーンで綺麗に掃除。
ポルシェ純正ウォーターポンプです。
結構いいお値段します(^^;
装着して、ドライブベルトも元通りにします。
ウォーターラインに入り込んだ空気が非常に抜けにくい構造ですので、全ての作業が終わった後は時間をかけてエア抜きを行います。
続いてマフラーの交換です。
お客様にお持ち込み頂いたポルシェのマフラーです。
バキュームラインより負圧を取り、
リモコンで動作するアクチュエータを取付、
マフラーに内蔵されたバルブを可変させ、
排気の音質を変化させるシステムです。
数ヶ月前に同じシステムの物を34Zにも付けました。
共に純正ですが、
可変バルブ無しの方は、1→2ですが、
可変バルブ付きの方は、2→2で、
触媒から出ている1本に可変バルブを操作するアクチュエータが付いています。
恐らく、この追加された排気パイプ側は、触媒内部を一部ショートカットして排気される様に作られているのでしょう。
可変バルブを開いてやると、ドロドロドロ・・・と、いい感じの爆音になります(笑)
車両に装着してしまうと絶対手が入らない箇所となってしまう為、
先にバキュームホースを付けて行きます。
耐干渉・耐熱・耐圧などを持たせる為、コルゲートチューブで巻いて行きます。
アクチュエータ側はコルゲートチューブをテサテープで固定し、
更にタイラップにて補強。
エンジンルーム内に引き込み、
出来るだけ美しく、そして適度な遊びを持たせ、熱害が起きないルートを這わせて固定していきます。
負圧を操作システムに引き込みます。
コントローラー本体は左フェンダー内に設置する事で殆ど見えなくなります。
リモコン電波受信アンテナは少し引っ張り出して来て、
エンジンルーム内部の見えない箇所を這わせて固定。
最後に動作確認をして完成です。
ボタンひとつで排気音質を変化させられるという、
車好きには結構キュンキュンくるシステム。
最後の詰めまでしっかりして欲しかったな~って思ってしまうリモコンスイッチではありましたが・・・(笑)
制御関係は社外を使用の為、ここは仕方ありませんね。
今回のウォーターポンプ交換と可変バルブ付きマフラーの取付では、
上記内容も含め以下の作業を行っております。
・ウォーターポンプ交換
・ウォーターポンプガスケット交換
・アンチフリーズ(冷却水)
・マフラー取替
・可変バルブエキゾーストシステム(リモコンタイプ)取付
今回の修理ご請求額は、 ¥ 141,000- となっております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
<参考データ:車両走行距離 25,930km>
※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はご遠慮下さい。
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★愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました