あなたがお化けに出会うわけ     (ホラーファイル№007) | 酒とホラの日々。

あなたがお化けに出会うわけ     (ホラーファイル№007)



喫茶店での待ち合わせ中に「東京散歩」などという
普段あまり見ない雑誌を見ていたら、
仏像胎内納骨などというものの広告があった。
気をつけてみるとこうしたシルバー層読者の多い雑誌には
様々な「葬儀事業の広告」を目にするようだ。
確かに近年は条件付ながら散骨が認められていたりして、
遺骨遺灰の埋葬方法も多様化していることの一端だろうか。

もっとも、遺灰を陶土に混ぜ合わせて陶器として
焼成するということはかなり古くから商業的に行われている。

依頼は花器や飾り壷、置物としての造形物などが多いようだが、
酒壷や酒器も人気らしい。
遺骨は一定の期間を経ると、美しい陶器として遺族の元に帰ってくる。
遺族は故人の面影を器に重ね好きだった酒を注いで永く故人をしのぶことになる。。。
なるほど、酒に親しむ人間としてはその心情はよくわかる。

ところが、妙なうわさもある。
業者はうやうやしく遺族から遺骨を受け取るものの、
実際のところ個体の区別などいい加減なばかりか、
下請けの陶製業者の扱いもいい加減なもので
製造工程において他の製品の原材料との厳格な区別などしていないというのだ。

請負単価がひどく高いせいもあって、遺灰から多様な器への加工も請け負ってはいるが、
この製陶業者の主力商品はなんと○器である。
便○として日々様々な事業所、店舗、官公庁舎、寺社、もちろん学校へも出荷されている。

死後の始末にも法外な金をかけたがる一部金持ちの末路とはいえ
死後、酒器や花器になるはずが便○になってしまっては・・・
そりゃあ化けて出たくなるわな。

トイレで幽霊の目撃談が多いのはこうした事情によるのである


南無阿弥陀仏 アーメン 迷わず成仏してください。。。