BSで「朱蒙/チュモン」久しぶりに放送中ですね。
朱蒙は高句麗/コグリョを建国をした初代王で東明聖王/トンミョンソンワン(紀元前58年 -紀元前19年)と同一だとも言われます。

朱蒙伝説と
東明聖王伝説いろいろあるようです。

朝鮮半島に残っている記述は、12世紀頃の高麗/コリョ17代王仁宗が命じて
編纂された「三国史記」(1145年頃成立)が一番古い記述だそうです。
高麗は、高句麗の後を受けての国、というコンセプトで書かれているので、朱蒙のことも、高句麗のことも、無理やり感があるのは否めないのですが、差し引いて読んでも、なかなか面白いのではないかなと思います。
いろんなバージョンあるようなのですが、私の個人的に好きなやつでいっときます。

伝説や神話の類なので、辻褄が合わなかったり、不思議アイテムが出てきたり…なのですが、その分想像できる部分が多くてワクワクします。
少し、いってみます。


チュモンの生きた時代は、日本の弥生時代…つまり日本なら伝説や神話の世界ですね。
しかも朝鮮半島の記録はほとんど残っていないので、一番古いのは中国の書物のほう。


ざっくりですが、どうぞ



まずクムワから
東扶余/トンプヨ国の初代王、解夫婁王/ヘプルワン夫妻には、年老いてきたのに世継ぎがいなかったそうです。

そこで霊験あらたかな山や川を求めて夫婦で祈願して回っていたそうです。
ある日のこと、祈願からの帰り道、鯤淵/コンヨンという小さな川のほとりで、王夫妻を乗せた馬が立ち止まり岩を見て涙を流したそうです。
不思議に思った王は、岩を動かすように命じると、金色に光り輝く蛙の形の小さな男の子があらわれました。
解夫婁は、これは天が私たちに授けてくれた子に違いないと思い、連れて帰り、金蛙/クムワと名付けて大切に育て、跡継ぎの王子とします。
※古代中国では、蛙は人生の案内人と呼ばれ、歩むべき道を示し、よき方向へ導く神の遣いとして尊ばれていたそうです。余談ですが、中国の戦国時代までは、お月さまには蛙がいて食べてしまうので、月の満ち欠けが起こると考えられていたそうです。なので朝鮮半島でも蛙は特別の生き物だったのでしょうね。

解夫婁は、やがて実りのよい
東扶余の地に国を建て、父王の死後に、金蛙は2代王になります。


ここからヘモスとユファ、そしてチュモン誕生
解慕漱/ヘモスは天帝の子で、五龍車に乗って太陽と反対回りでいつも見回っていました。
ある時、美しい娘たちを川辺で見つけました。
龍神の娘たちで、好きになった
解慕漱は、娘たちを追いかけますが逃げられてしまいます。
でもあきらめずに頑張って逃げ遅れた柳花/ユファを自分のものにしてしまいます。
やがて
柳花も解慕漱を好きになりますが、父の河伯/ハベクは、順番を踏まずに娘を汚した礼儀知らずだと激怒して柳花を隠してしまいます。
現れた
解慕漱と術比べをした河伯は、解慕漱に負け、結婚を認めます。
でも、疑いの残っていた
河伯は、ズッコをしようとしてバレて、怒った解慕漱は1人でどこかに行ってしまいます。

柳花は、わずかの供のみで隠れ住んでいましたが、偶然金蛙が見つけ連れ帰ります。
妃にしようと思いますが、閉じ込めていた部屋に、
すぐに輝く光が差し込み、逃げ回る柳花について回り、やがて柳花は妊娠し、とても大きな卵を産みます。
不吉に思った金蛙は、動物たちに食べさせようとしたり、踏みつけさせようとしたり、いろんな方法で卵を始末しようとするのですが、皆に守られていて、自分で割ることもできず、ついにあきらめた金蛙は
柳花に卵を返してやります。
柳花は、大きな卵を大切にくるんで温めていると、大きな男の子が生まれます。
7歳の頃には、自分で弓矢を作り、弓の練習を始めます。
すぐに誰にも負けないくらいの弓の達人に成長します。
扶余では弓の達人を朱蒙と呼ぶそうで、
柳花の息子は朱蒙と呼ばれるようになります。


チュモンの成長
金蛙は朱蒙を大切にするようになりますが、周りは警戒し始めます。
馬の世話係を言いつけられた朱蒙は、一頭ずつ乗り比べ労働用の馬にはたらふく食べさせました。
自分の乗る馬のえさを吟味したうえで少し少なめに与え引き締まった体つきにしていました。
王様は朱蒙の馬はやせすぎと思い、しっかりした体つきの労働馬を選びました。
そして朱蒙にはやせた馬を与え狩りに出かけます。
駿馬に乗った朱蒙は、百発百中。少ない弓で多くの獲物を獲ります。



東プヨ脱出
金蛙には正室との間に長男の帯素/テソをはじめとして7人の王子がいたそうですが、正室と王子たちは自分たちより優秀な朱蒙を警戒し、やがて妬むようになり、殺害まで考えるようになります。
朱蒙の母の柳花はこのままでは危険だと朱蒙に国外に脱出するように言います。
朱蒙は、数人の供を連れて密かに抜け出しますが、他の王子たちに気づかれ、川岸で追いつかれそうになります。
朱蒙は、「我は天帝の孫にして、水の神である河伯の孫である!後ろから敵が来て、橋がなくて渡ることができず困っている」と叫ぶと、魚や亀(orスッポン)たちが次々と出てきて橋を作り渡してくれました。

王子たちが追いついた時には、橋は消えてしまいました。

朱蒙は東南に逃げるのですが、卒本/ソルボンに落ち着き国づくりを始めます。
卒本は高い山と渓谷が多いところで平地は肥沃であったそうです。
戦略的にもいい所で、次々とまわりを降伏させ、高句麗建国ということになるのだと思います。
ソルボンの長、ヨンタバルは朱蒙を気に入り次女ソソノと結婚させます。
時に朱蒙22歳、紀元前37年…高句麗初代王の
東明聖王であると^^;←このあたりもいろいろあります

まだ続きはあるのですが、長くなるので、このへんで。

ちゃんと読むとややこしい部分が出てくるので、テキトーに端折っているので、ドラマの「朱蒙」を見る時に、こういうお話がベースにあったのね、程度でお読みくだされ。

ヘモスは天帝の子だったり、クムワは金色の蛙だったり、ユファは龍神(水神)の娘だったりします。
チュモンの誕生は、卵から生まれる南方系の卵生神話で、新羅の祖赫居世/ヒョッコセなどと似たお話ですね。
ドラマでは、随分文明進んでいますが、ビジュアル的には、あれくらいでないとショボイということになるので仕方ないと思います^^;

ではでは…お後がよろしいよーで


「朱蒙」キャストのプロフィールもそのうちUPしたいと思います。
UPしました。クリックしてお読みくださいませ。

「朱蒙(チュモン)」キャストのプロフィール






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