「コンフェッション友の告白/原題：良い友人たち」

韓国映画「コンフェッション友の告白/原題：良い友人たち」좋은 친구들を火曜のレディースデーに元町映画館で見てきました。

台風１８号まだ遠くなのに雨が…
４０分くらい前に着いたのですが、整理券３２番。
着席したらほぼ満席でした。
チソン君ファンが多かったのでしょうか？
それともチュ・ジフン君ファン？

カン・ドンウォン君とソン・ヘギョさんの「世界で一番いとしい君へ」の予告編が流れてました。
上映予定は９月２６日～１０月９日

☆「コンフェッション　友の告白/原題：良い友人たち」
좋은 친구들　英題 CONFESSION
２０１４　１１４分　韓国ではＲ１８

イ・ドユン（１９８０年生）監督は長編は初めてで、今回脚本も。
構想から足かけ５年で、製作期間はおよそ半年。
舞台を探し求めてロケ地を移動しながら撮り、大変だったようです。
１月クランクイン…厳寒期の撮影で、すごく寒かったそうです。
雨のシーン、雪のシーン大変だったと思います。
アクションシーンも、全力疾走で走るシーンなども何カットも撮ったそうです。

お話は中学時代からの友人、というか悪友３人のお話です。
原題の「良い友人たち」というほうがあっていた気がします。
CONFESSIONというのは、告白や自白、白状など、その時の状況でいくつか意味があると思うのですが、イ・グァンス君の手紙は、友のことを思い下した決断で、事実とは異なる内容ですし、チュ・ジフン君の行動も精一杯のものであったと思いますが、チソン君には届きません。友情より高利貸しの言葉を信じてしまいます。

友を信じていれば…
疑念をその場で聞いて晴らしていれば…何度もチャンスあったのに。

犯罪映画で心理描写とミステリー中心の作品です。
舞台は釜山。

主演のチソン君、チュ・ジフン君、イ・グァンス君、それぞれよかったです☆

イ・グァンス（１９８５年生・１９０ｃｍ）君は、チソン（１９７７年生・１７８ｃｍ）君より８歳も若いのですが、チソン君が唯一結婚していて幼稚園に通う娘がいるという設定で違和感が薄らいで見えます。
２人の真ん中の実年齢のチュ・ジフン（１９８２年生・１８２ｃｍ）君は、落ち着いて見える時と乱雑に見える時があり年齢のばらつきを調節していたと思います。
お調子者の少年期を演じた歌手グループ「大国男児」ＪＡＹ君と雰囲気がよく似ていました。

チュ・ジフン君、撮影のため１０キロも太ってモデル体型を放棄したそうですが、何回かある裸のサービスカットはジフン君が担当でした。

暴力シーンは若干ありますが、エロシーンもなく、なぜ韓国でＲ１８だったのかよくわかりませんでした。
ただ、犯罪映画というのもあるのかもしれませんが、暗い画面が多かったです。

ここからあらすじ…ネタバレ注意！
映画の始まる前に主演３人からのメッセージがありました。

物語は３人の中学の卒業式の日から始まります。
中学最後の日なのに、途中から抜け出して山に登り記念撮影を。
どんくさいミンスが足を滑らせ怪我をして３人は山を急いで下り始めます。
が、天候が急変して雪がどんどん積り「もうだめだ！」という時に山小屋を見つけ泊まることに。
この時の小さな誤解が１７年後にまで尾を引くことになります。

時は流れ…
チソン君は、耳が聞こえないけれど心やさしい妻と、かわいい娘に恵まれ消防士として堅実に暮らしています。
序盤、小さな女の子ユリが誰の子供かわからないくらいみんなになついていて本当の家族のように描かれています。

チュ・ジフン君は保険のセールスマンで成績はいいものの、その多くは詐欺まがいで、治っているのに入院を続けたりする顧客を受け持っていて、それを知っていても報告せず、保険会社からお金をだまし取っていましたが、調査班に顧客の調査をされ、睨まれています。
他人の目を気にして、高級マンションに住み高級外車を乗りまわしています。
水商売のチャン・ヒジンさんがいますが、大切に思っている感じではありません。
美しく、気はいいけれど、ちょっと頭の足りないチヒャンをチャン・ヒジンさん上手に演じていました。
唯一セクシー部門担当でしょうか。

イ・グァンス君は、早くに両親を亡くし、アルバイトを転々とし、今も配達の仕事で倉庫の片隅に寝泊まりしており、食事はチソン君の妻に気遣ってもらっています。

チソン君は両親が経営する不法なカジノ店が気に入らず、両親は耳の聞こえない嫁が気に入らず絶縁状態なのですが、チュ・ジフン君が両方の情報を橋渡ししています。
善意ばかりでなく、保険に入ってもらいたい下心があります、たぶん。
チソン君のお父さんが病で倒れてからは、お母さんはカジノ店を畳んでチソン君と仲直りしたいと思っています。

チソン君のお母さん役のイ・フィヒャンさん、化粧っ気のない下町のおばちゃん役も違和感なくてお上手です。
お母さんは、２０億もの保険に入ってくれるのですが…
なにげに日曜に１週間分のお金を数えようっかなー、とか、誰も来ないしー、とか、強盗をするように誘います。
事件の最中にも、防犯カメラ音無しやでーとか、ここでちょっと倒してー、とか指示します…まぁ、狂言ですね。

そこそこ順調に運んでいたはずですが、寝たきりのはずのお父さんが病院から抜け出して、本物の強盗と思い込み、悲劇が起こります。

警察は裏社会と、くっついているので、本気で捜査したくないのですが、保険会社は契約から５日ほどで起こった事件なので徹底的に調べていきますし、カジノ店の借金を理由に高利貸しもチソン君に接触して複雑になっていきます。

疎遠だったチソン君は、家の事情が分かりませんが、実の親のように接していたチュ・ジフン君は追い詰められながらも、誘いこんだイ・グァンス君を守ろうとし、お母さんが悪事の片棒を担いでいたことをチソン君に話さず、一人で高利貸しにも立ち向かっていきます。

今回チュ・ジフン君、お調子者だった中学時代そのままのオーバーなスタイルを上手に演じていました。
チソン君とイ・グァンス君は脇にまわった感じになってしまいました。
イ・グァンス君は、モデル出身でしたが、バラエティも多く、「優しい男」あたりから俳優の評価も高くなっていったと思いますが、今回はまた違った面を見せていたと思います。
チソン君は、ラストぎゅっと締めてくれました。さすがでございます。

ただ…
犯罪映画の割に、詰めの甘い作品で残念でした。
俳優さんは、とてもよかったのに、落ちがイマイチというのはいただけない。
すっきりできないというか、無駄なシーンが多くて、ここになんで時間をかけるねん？？？という終盤なんですよね。ラストに向かって、主人公たちはこうなっていくんだろうなぁというのは読めて、その通りになっていくのですが、映像もいいのですが、伏線も含めて回収できないんで、すっきりしませんでした。
俳優さんには文句ありませんが、ストーリーはもうちょっとなんとかしようよ！
ほんの少し丁寧にしてくれていたらモヤモヤせずに何倍も気分よく見終えられたと思います。

チュ・ジフン君の俳優としての成長が見られたので、なんの不平不満もございませんが、一応文句言うときました。
「宮」以来いろんな役に挑戦していきますが、必ずいい意味で裏切っていきます。
ほんまに凄い俳優さんになれるかも。
ジフニが４０過ぎくらいまでなら、生きて見ていられるかなー（笑）

「鮫」に出ていた小柄なおじさんキ・グクソさんもよかったですし、追い詰めていくチームの皆さんも個性的で、いやらしいくらいネチネチしていてよかったです。

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