キム・ギドク監督脚本･制作の｢レッド･ファミリー」

３年ぶりの皆既月食、ご覧になったでしょうか？神戸はお天気に恵まれて、しっかり見ることができました。
赤黒い月、不思議な気分になりました。

さて、
元町のシネ･リーブル神戸で、１０月４日（土）公開されたばかりの｢レッド･ファミリー」を見てきました。
水曜日は、サービスデーで男女とも１１００円だったので８日の朝一の回で見ました。

始まる前、待っている間に映画とコラボした｢レッドファミリー｣レッドジンジャーとブルージンジャーを売店で売っていたので買ってみました。レッドよりブルーのほうが甘くて飲みやすかったです。どちらも３００円。
ホットドックとセットで６４０円。少しお得です。
ホットドック、ロールタイプで食べやすかった…考えた人は偉い(笑)

お客さんは男女半々くらいで、半分近くは入っていたと思います。

キム･ギドク監督の脚本･編集ということで、R１８かと思ったら１５でした。
監督は、この作品が初メガホンのイ・ジュヒョン監督。
全体にさらりとして、強烈な残酷シーンも終わりのほうに少し出てくるだけでした。

☆｢レッド･ファミリー」（韓国　９９分　R１５）
原題：赤い家族　붉은 가족

ここからネタバレ
おじいさんとお母さんとお父さん、そして高校生の娘の４人家族がドライブに行くシーンから始まります。

☆おじいさんは、今見ている「インス大妃｣でハン・ミョンフェを演じているソン･ジョンホさん。

ソン・ビョンホ/孫炳昊さんプロフィール

☆お父さんを演じているのは応答せよ１９９４｣で主演を演じたジョンウorチョンウさん。

チョンウorキム・ジョングクさんプロフィール

☆その妻に｢武神」で、チョン・ボソクさん演じるチェ・ウの後妻のテ氏を演じたキム･ユミさん。

キム・ユミ/金有美さん　プロフィール　

☆娘役は｢優しい男」でパク・シヨンさんの若い頃を演じたパク・ソヨン(1997年生･162㎝)さん。
パク・ソヨンさんは娘ミンジを演じています。新人さんですが、眼力もありますし、美少女です。

パク・ソヨン(1997年生)さんプロフィール

☆そのパク・ソヨンさんと恋模様になっていくのが、オ・ジェム君。
｢ロマンスが必要２」出てくるような、くっついた２軒の家の一方に住むチャンスを演じています。
｢キム･タック｣のタックの子役で有名になり「僕らのイケメン青果店」でチ･チャンウク君の少年期も演じていました。BSで放送中の｢頑張って、ミスターキム｣にも出ています。

オ・ジェム君　プロフィール　

☆ヤミ金業者役

チョ・ハンチョルさんプロフィール

☆チャンスの父

パク・ビョンウンさんプロフィール

隣のチャンス一家は両親とおばあさんの４人家族ですが、両親の仲は悪く、いつも大声で喧嘩しています。
チャンスは、友人からカツアゲに遭うような優しい男子です。

ミンジ一家は礼儀正しく模範的な家庭で、チャンス一家はダメダメ家族なのですが…
ミンジ一家には、北の工作員というウラの顔があります。
お母さんを班長とするツツジ班は、南との軍事境界線の施設などの写真を撮ったり、脱北者の暗殺をするという任務をこなしてるんです。

この作品はかなり台詞の多い作品で、もうちょっとシンプルでもいいのでは？と思うのですが…
最終場面近くで饒舌すぎる言葉の数々を、偽家族ミンジ一家（ツツジ班）が畳み掛けるように、チャンス一家の喧嘩の言葉の数々を繰り返すことで生きてきます。

韓国の方にとって、南北問題はデリケートな問題で切実な問題だろうと思いますが、事情のわからない日本人の私にとっては、そこまで感動できる作品ではありませんでした。
俳優さんは、芸達者な方が多いと思いますが、もう少し演出がシンプルで、対比を濃くしたほうがよかった気がします。
最後についてくるおまけのようなミンジとチャンスのシーンはいらなかったと思います。

子役のパク・ソヨンさんは、横顔が特に美しいなぁと思って見ていました。
お初だったのですが、印象に残りました。

キム・ユミさんは、最初の頃の冷徹な班長部分が、特によかったと思います。
強い女性の時のほうが美しさ倍増して見えるのは私だけでしょうか＾＾；

チャンス一家はオ・ジェム君以外はお初の皆さんでした。
お母さんを演じているカン・ウンジンさんのだらしなさ、自己中ぶりは、強烈でした。
お父さんを演じているパウ・ピョンウンさん、どこにでもいそうな小市民です。
おばあさんを演じているカン・ドウンさん、恋にまだまだ現役なおばあさん、いやらしくならず時々乙女でした。

班長に指令を与える町工場のおっちゃんは、ソン･ミンスさん。
ちょこちょこ時代劇でお顔はよくお見かけする俳優さんです。

そのおっちゃんといい仲なのが、パク･ミョンシンさん。
この作品で唯一エロい部分担当(笑)でしたが、人間くさくて毒づく部分も強烈でした。

ツツジ一家の動向を逐一調べて上に報告する別の班がいるのですが、北側の登場人物、非情な任務の割に全員いい人の部分が見え隠れします。

キム･ギドク監督の独特の雰囲気を期待しすぎると肩透かしを食うかもしれません。
でも、苦手かも…という方など、キム･ギドク監督制作作品入門編としては、いいかも。

子役の２人は、もうじき大人の役に挑戦していくのでしょうが、楽しみです。

ソン･ジョンホさんは、作品全体の中心でした。
素敵な優しいおじいちゃんと、苦悩する老工作員を見事に演じ分けていました。

キャンプや海辺のシーンがあったのですが、実はとっても寒かったそうです。
微塵も感じさせない俳優さんたち、お見事です。

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