「イ・サン」で登場する和緩翁主、思悼世子、貞純王后の関係について質問を受けました。
いつまでも悶々とさせるといけないので、取り急ぎです。


Q1.和緩翁主(ファワンオンジュ)と思悼世子(サドセジャ)は実の兄妹?!


A1.和緩翁主(ファワンオンジュ=1737~1808)は李氏朝鮮21代王英祖(ヨンジョ)と宮女(女官)から側室になった暎嬪李氏(ヨンビンイシ)の間にできた娘です。
暎嬪李氏(ヨンビンイシ)は、1男6女という子宝に恵まれますが、6女の和緩翁主以外は娘達は早世します。
1男は米櫃に閉じ込められ亡くなる思悼世子(サドセジャ)です。

※英祖は、王妃2人、後宮(側室)5人、そして2男12女子供がいます。


和緩翁主は少論派(ソロンハ)の鄭致達(チョン・チダル)と結婚しますが、
鄭致達は8年余りで子供のないまま亡くなったそうです。その後、一族の鄭厚謙(チョン・フギョム)を養子にします。
鄭厚謙は、養母を後ろ盾にしながら、老論派(ノロンハ)に鞍替えし出世街道を登っていきます。


英祖は、王女たちを溺愛していたそうですが、20歳過ぎまで生き残ったのが末っ子の和緩翁主だけだったので、その溺愛ぶりも半端なかったそうです。実家(宮中)に入り浸るなどの掟破りみたいなの、結構ドラマでも出てきますが、実際もそんな感じだったようです。


一方唯一の王子である思悼世子(サドセジャ)には、幼少期から冷たかったと言われています。
そのためかどうかわかりませんが、精神不安定というか奇行が見られたとも言われています。

老論派、和緩翁主、貞純王后らの讒言などもあったのかついに、米櫃事件が起こって思悼世子が亡くなります。
思悼世子の奥さんで、イ・サン@正祖(チョンジョ)のお母さんは惠慶宮洪氏(ヘギョングンホンシ)です。
惠慶宮洪氏(ヘギョングンホンシ)の父と叔父は老論派だったので、自分の夫を死に追いやるチームで、息子の正祖も随分反対されて心労が強かったようです。


余談ですが、英祖の父は19代王粛宗(スクチョン)です。
今BSで放送中の「チャン・オクチョン」でも、官僚に苦しめられていますね。

戻りますが…
実の兄妹や兄弟、親子であっても、トップは1人だけなので、王座を巡って熾烈な戦いが延々続いていきます。
もちろん李氏朝鮮時代、女性は王座にはつけませんが、垂簾聴政(すいれんちょうせい)と言って幼君などだと母や祖母に当たる人が自分の実家とともに口出しして実権を握るってこともありますね。

もうじきBSで始まる「インス大妃」なども、そういう一人だと思います。

貞純王后も正祖の没後、垂簾聴政を幼君純祖(スンジョ)に3年ほど行います。


どういう思いがあったのか謎ではありますが、正祖は、散々苦しめられながらも叔母にあたる和緩翁主を殺すことなく生かします。



Q2..黒幕の王妃は産みの親ではないのですか?妹のファワンの親でもないのですか?

A2.英祖には、正室が2人います。
貞聖王后(チョンソンワンフ)と貞純王后(チョンスンワンフ)です。
どちらも子供はいません。

最初の王妃は貞聖王后(チョンソンワンフ)で、12歳で10歳の世子に嫁ぎ世子妃となり、65歳で英祖より先に王妃のまま亡くなります。
継妃は貞純王后(チョンスンワンフ)で、15歳で66歳の英祖に嫁ぎます。
そして60歳で亡くなります。
「イ・サン」に出てくるのはこちらの王妃ですね。


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「イ・サン」キャストのプロフィール



質問、短く答えようと思ったのですが、また長くなったので、別記事にしました。

超特急で書き上げたので、勘違いや誤字あるかもしれません。
文章も読みにくい…
後で修正入るかも…です。



2014・9・6追記
あっねえちゃんさん、コメントありがとうございます。コメント欄からは飛ばないのでこちらにカキコしました。
英祖は長寿一番です。
王様の年齢も載っているのでご確認を。

 

李氏朝鮮王 在位ランキング




なお、
「韓国ドラマ」がありましたら、後から他の方が見やすいので、質問や感想などそちらからしていただけるとありがたいです。ちょっとぐらい他の話に飛んでもかまいませんので、よろしくお願いいたします。


本日

オム・ドヒョンorオム・ミヌ(2003年生)君 プロフィール


に続き2本目の記事でした。ではでは^^

2017・5・29追記
米びつ事件を題材にした映画の感想です


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