前回のブログトンデモ医療の見分け方の講演について
書きましたが、本日、オプジーボを安全性や有効性が確認されていない部位に使用して、重度の副作用が起きたり、別のがん治療と併用して死亡事故が起き、緊急で日本臨床腫瘍学会が声明を出したのをNHKのニュースが報道しました。
近年、インターネットで免疫治療という名で高額の治療費を請求するクリニックが上位にきて、本当に必要な情報を得る前にインチキ医療の情報が目に入る日本のインターネットの状況に危険を感じていました。
また、2014年7月にオプジーボがメラノーマの適応になり、その後、オプジーボと他の治療と併用して、高額な治療費を請求する怪しいクリニックが出現しました。
免疫治療と免疫チェックポイント阻害剤という言葉だけみると、一般の方々は判断ができません。
今日現在、日本では、がんの一部の部位であるメラノーマや非小細胞肺癌に適応されているので、インターネットで検索をすると、オプジーボという名が厚生労働省のページなど信頼あるページなどでも出てきます。その信頼性を利用して、安全性や有効性が確認できていない部位に副作用の対応ができないクリニックが海外から薬を輸入して使用をして、今回の事故です。
私は日頃、生命保険の相談を受けています。
また、がんに罹患した方の経済的苦痛の相談や海外セカンドオピニオンの相談も受けています。
患者さんやご家族は大変な思いで、治療をうけ、命に向き合っています。
そんな中、副作用の対応もできず、がん医療の知識やスキルが乏しい医師が治療に携わることが本当に許されるのでしょうか?
また、財力のあるクリニックがインチキ医療で利益を生み出すために、腫瘍内科のドクターを数千万円でリクルーティングをしている現状も耳に入ってきました。
医療リテラシーのない患者さんやご家族をくいものにするインチキクリニックは本当に許されません。
いち早くなくなることを望みます。
今後もこの話題は追いかけます。
抗がん剤治療を受ける場合は信頼できる正しい情報を得て、信頼できる医療機関でうけましょう。