活性酸素は老化の敵 | 健康維持・温泉旅行・サプリメントのレビュー日記

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活性酸素は老化の敵



 リンゴを剥いて数時間そのままにほうっておくと、表面が茶色に変色します。バターの切り口は白いのですがそれもすぐに黄色に変わります。鉄も空気に曝したままでいると、やがて錆び、そして朽ち果ててしまいます。


 これはすべて酸素による酸化がおこっているのです。人間にとって酸素は必要不可欠なものですが、もし体の中で酸素によって、このようなことがおこっていると考えたらいい気持ちはしません。しかし現実は毎日、毎日、少しずつ、人体は錆びていっているのです。
 

 フリーラジカルと活性酸素は、このサプリメント・クリニックの他の箇所にも多くでてきますが、各々の科が独立していますので、ここでもごく簡単に説明しておきましょう。他の科、例えばアトピー専科などを開いてすでに読まれた方は、飛ばしていただいて結構です。
 

 フリーラジカルは、対になっていない一個だけの電子を最も外側の軌道にもっている非常に不安定な分子をいいます。それは、対になる電子を他の分子から奪い安定な状態になろうと、過激に動き回ります。


 フリーラジカルに電子を1個奪われた分子は、それが自体がフリーラジカルになり、連鎖反応的にフリーラジカルをつくりだしていきます。


 活性酸素は、フリーラジカルになった酸素分子(スーパーオキシドO2 ・-)やヒドロオキシラジカル(HO・ )、またフリーラジカルではありませんが、H2 O2 (過酸化水素)、一重項酸素(1 O2 )というような、他の分子と極めて反応しやすい状態になった酸素をひっくるめていいます。


 それらが人体に有利に働くときは、体外から侵入してきた細菌やウイルスといった異分子を殺して人体を守ってくれる役目を果たし、生存にはなくてはならないものなのですが、正常な細胞のDNAまで傷つけることがあるのです。


 このフリーラジカルや活性酸素によるDNAのダメージの蓄積も、テロメアの短縮に次いで最大の老化推進因子の一つであることは間違いありません。
 

 人間は酸素呼吸をしてエネルギーを得ていますから、毎日1兆の酸素分子が細胞を通過していくといわれています。その際10万の活性酸素が生じ、10万回に及ぶ攻撃が行なわれ…これを生化学者はoxidative stressとよんでいます…不必要にDNAに傷をつけます。


 その傷の99%はすぐに修復されるのですが、それでも毎日1000のDNAが損傷されたまま残ります。DNAが傷を受けるのは活性酸素からだけではなく、知らず知らず体内に取り込まれている発がん物質や重金属などからもあるでしょうから、実際にはこの数字はもっと多いものと推測されます(ちなみにフリーラジカルだけで、70才までには17トンに及ぶ量に達するといわれています)。


 傷ついたDNAを持つ細胞は当然、正常な機能は果たしません。免疫機能を担当する細胞がやられれば感染症、あるいはがん。


 目であれば白内障、皮膚であればしみやしわ、脳であればぼけやアルツハイマー病、歯肉であれば歯槽膿漏、血管であれば動脈硬化とそれにひきつぐ狭心症・心筋梗塞と、ドミノ倒しのように広がってきます。


 老化とは《傷ついた変形DNAの蓄積病》ともいいかえることができます。また活性酸素はDNAの端にくっついているテロメアにダメージを与えてそれを短くすることによって、細胞分裂を抑制し、直接に老化をはやめます。
 

 活性酸素がダメージを与えるのはDNAだけではありません。もっとダメージを受けやすいものがあるのです。それは体の中にある脂質(コレステロールや中性脂肪)です。酸化された脂質は過酸化脂質と呼ばれ、連鎖反応的に他の脂質を酸化していき、動脈硬化の誘因にもなります。


 またタンパク質も攻撃し、変質させていきます。この過酸化脂質は腎臓から排泄されず、長く体内にとどまり、ゆっくりと、しかし執拗に組織や臓器に浸透していき、細胞を破壊していきます。



「若返り対策科 Dr牧瀬のサプリメントクリニック」