断腸親父の”俺にもいわせろ!!” -4ページ目

断腸親父の”俺にもいわせろ!!”

近頃、この世は腹の立つことばかり!天網恢恢疎にして漏らさず!言わずに死ねるか!いや言わずに死んでたまるか!

先日行われた「西宮市新病院基本構想(素案)」に対するパブリックコメントの結果がようやく発表されました。12月22日から今年2月10日までの51日間に、377名から863件の意見が寄せられ、この手のパブリックコメントとしては異例ともいえる多さだそうです。今までに行われた中で最も多かったのが「男女参画プランの見直し」に145件というのですから、市民のこの件に対する関心の高さが分かります。。
結果、抜本的な経営改善を求める意見が196件、また赤字の市立病院はいらない・市内の病院はオーバーストアでそもそも市立病院は不要といった意見も合わせて134件もありました。そもそも市民のたった3%しか利用しない病院(川村よしと市議のブログより)に100億以上の税金をつぎ込むことに何の意味があるのでしょうか?

さて、この意見に対する市側の対応といえば、基本的に「意見は一応聞いたけど、計画を変更するつもりなんてないからね」というスタンスです。

「今後、この基本構想をもとに経営改革及び施設整備を順次進めてまいります。」とは、市民をなめているとしか思えませんよね。やれやれです。

“病気になっても安心な街-西宮-”なんて言える日はいつのことでしょうか?

以下、今村岳司市議のブログから転載です。役所用語をわかりやすく解説してくれています(笑)。

きょうは病院問題特別委があり、昨年12/23から今年2/10まで実施したパブコメの結果が報告されました。集まったのは377名から。この手のパブコメにしてはすごい数です。
特徴的なのは、年齢のわかる116人のうち、20代が14人、30代が28人、40代が19人と、
40代以下が半分以上となっていること。
この結果が気に入らない議員は「これが組織的なものとの見方もできる」的な発言もされておりましたが、それはちがう。私は呼びかけはしましたが、目の前で書かせたわけでもないし、誰が出したかも知りません。私には支援団体もないし。それぞれが、それぞれの意志で、書いてくれたものです。
もう、そういう言いかたをするなら、そもそもパブコメなどやめなされ。(もともと私はこの「参画と協働の推進に関する条例」には反対したくらいだし)

集まった意見は863件。特徴的なものを以下に挙げます。

赤字の公立病院は廃止すべき 64件・E
市内の病院はオーバーストア。市立病院は不要 70件・E
先進医療は、民間医療機関への補助金で実現すべき 20件・E
癌診療は大阪などに優秀な病院があるので、新病院が癌の病院である必要がない 22件・E
必要性、公立のメリットデメリットなどの検証をすべき 46件・C
病院の移転整備にかかる経費や土地は他の用途に使うべき 70件・E
行政が経営してきたことが経営悪化の原因。指定管理者・独法・民営化すべき 12件・E
「民間では市が求める地域医療への貢献ができない」は根拠不明確 20件・E
給与費比率の適正化など見通しがついた後で移転の検討を行うべき 196件・A
経営健全化の実現性は低い。 8件・E
新病院が黒字化しなかった場合の責任は誰がとるのか。これまで誰か処分されたか 8件・E

いちばん右の欄の「A」「C」「E」は、その意見に対する市当局の態度を示しています。

「A」 既に盛り込み済みです 250件
「B」 構想に反映しました 3件
「C」 今後の参考にします 124件
「D」 今後の検討課題です 28件
「E」 現時点で対応困難です 437件

ですが、役所用語なので、日本語に書き直せば

「A」 既に盛り込み済みです  250件
「B」 構想に反映しました  3件
「C」 スルーします      124件
「D」 スルーします      28件
「E」 その意見は聞き入れません 437件

となります。基本的には「聞く耳持ちません。どこまでも市当局が考えている方針通りに整備を進めます」という、いつもの調子です。
NHKの朝ドラ「カーネーション」。コシノヒロコ・ジュンコ・ミチコの「コシノ3姉妹」を育て上げ、2006年に死去した岸和田のファッションデザイナー小篠綾子の生涯を実話に基づいて描いた作品。
主役の糸子役が尾野真千子のころはよく見てたけど、夏木マリになってからはあまり見る機会も少なくなってしまった。けど、二日前の晩、BSでの再放送を見て、久しぶりに感動した。以下、台詞の書き起こし。

88歳になった糸子が、自分が通う病院でファッションショーをやってもらえないかと持ちかけられ、看護婦長らの反対を押し切って、患者の参加を頼み込む。そしてショーまで2週間となって、モデルとして集まった看護婦や患者らのウォーキングの練習が始まった。そんな中、看護婦に付き添われて最後にデイルームを出ていく、40代前後の女性患者が糸子には気になった。

そして、一人になった糸子に看護婦長が近づいてきて、一枚の紙を手渡す。


総婦長:小原先生。
糸子 :なっなんですか?
総婦長:いまさらですけど、モデルを一人追加してもらえませんか?
     今、最後に出てった患者です。
糸子 :気になってました。
総婦長:書いてある通り、末期のがんです。
     残念ながら、今の医療技術では、まぁ、そない先ありません
     せやけど、ここだけの話し、はぁ(溜息)、そない云うーてる今の医学かて、なんぼの
     もんかは知りません。
糸子 :はぁ?
総婦長:いや、正直知れてます。
     ま、もちろん、毎日現場に立って、その場その場で、やれるだけのことはやっては
     いてます。けど、やればやるほど、つくづく知れてんな…、と思いますわ。
     そもそも人間の病気には、ほんまに医学しかないんか…、とりあえず、ないことにし
     て、うちらは必死で、患者を治療に専念させてるわけですけど、ほんまのところはど
     うか知りません。医学のほかにかて、もしかしたらあるんかもしれん。まぁ、ないか
     もしれませんけど…。
糸子 :まぁ、服かて知れてます。力を信じたいし、信じてる。けど、おっしゃるとおり、
     やればやるほど知れてるっちゅうことも毎度突きつけられます。
     ほんでも、ご縁をもろたんや…。おおきに。
総婦長:よろしく、お願いします。

    別室で、先ほど糸子のショーの練習を見ていた女性が入ってくる。

かなこ:失礼します。
糸子 :吉沢かなこさん?
かなこ:はい。
糸子 :どうぞどうぞ入って…。
かなこ:失礼します。
糸子 :おたく、いっつもデイルームの隅っこ、座って、みてたやろ?
かなこ:はい
糸子 :さすがの総婦長さんもほだされたらしいで。
     特別にひとり入れてくださいっちゅ、云われてなぁ。
かなこ:うれしい…。
糸子 :ほんなに出たかったん?
かなこ:はい。
糸子 :なんで?
かなこ:はい、あのう、子供が二人いてるんです。その子らに見せちゃりたいと思うたんで
     す。 私は病気になってしもてから、自分の哀れな姿しか、あの子らに見せちゃり
     てないんです。
     こない痩せてしもて、髪もなくなってしもた。もちろん私もつらいです。
     でも…、(長い沈黙)
     母親が(嗚咽)、母親がそないになっていくのを見てる、あの子らの気持ちを思うた
     ら、たまらへんのです。
     主人に連れられて、病室に入ってくるときの、いっつも怯えるような顔が、かわい
     そうで、つらーて。幸せにしちゃりたいのに、悲しませることしかできへんで…。
糸子 :(号泣するかなこを抱き寄せて…。)よしよし、ううん、ようわかった、ようわかった。
     よっしゃ、ほな、今度はうちの話し、しよか?
     うちは今、88や。あんたそりゃ、88歳もたいがいのもんなんやで(笑い)。
     体はあちこち弱るしなぁ、杖ないと歩けんし、いつ死んだかてもう、おかしない歳や
     よって、いつ会うても娘らの顔には、まず、心配。「だいじょぶなんか、おかあちゃん」
     って書いちゃある。ほんでもなぁ、85越えたあたりかいな?ごっついええこと気づい
     たんや。教えちゃろか?
かなこ:はい?
糸子 :歳とるちゅうことはな、奇跡をみせる資格がつくっちゅうことなんや。
かなこ:奇跡?
糸子 :そうや。たとえば若い子らが元気に走り回ってたかて、なぁんもびっくりせえへんけ
     ど、百歳が走り回ってたら、ほら、こんだけで奇跡やろ。
     うちもなぁ、88になって、未だに仕事も遊びもやりたい放題や。
     好き勝手やってるだけやのに、人がえらい喜ぶんや。
     老いることは、怖ない人間なんていてへん。歳とったらよぼよぼなって、病気なって、
     孤独になる。
     けど、そのうち、もう、大したことせんでも、鰻食べたり、酒飲んだりするだけで、人の
     役に立てるんや。ええ立場やろ?
    (かなこの手に手を重ねて…。)ほんでな。あんたかて、そうなんやで。
かなこ:え?
糸子 :笑てみ、
     にーて。
    (かなこがにっこり笑う。)
     ほうれ!ほんでもう奇跡や!末期がん患者が笑ろたんや!
     みんな、末期がんなんかになったら、もう二度と、笑われへんと思ってんねんで。
     あんたが笑うだけで、ごっつい奇跡を人に見せられる。
     あなたが、ぴっかぴかに、おしゃれして、ステージを幸せそうに歩く。それだけでどん
     だけの人、勇気づけられるか、希望を与えられるか、今、自分がそういう資格、
     いや、これはもう役目やな。役目をもってるちゅうことを、よう考えとき。
     あなたの出番はトリや!髪はこの頃ウィッグのええのんが何ぼでもあるよって、また
     相談しよ。  
     (かなこの目をじっと見て)
     …あんたが奇跡になるんやで。
だめだぁー!また涙が出ちまう…。

一日限りの追悼番組なんかじゃ描けない、それでも立ち上がって前に進む人々のこころがジンジンと伝わってくる。僕らは彼らを支援するんじゃなくて、一緒に歩いて行けばいいんだ…。





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