抗がん剤の開発段階。

臨床試験が実施される。

当初、動物実験等で人体投与、がん患者さんへの投与が期待されるものは、日の目に見ないもの、めちゃ多くあるが、いくつかの過程で淘汰され、最終的に使用可能となり、実際に効果をはっきするのはわずか、ほんのわずか。


まず、何かしらの新しい抗がん剤が開発されたら、やることは、基礎研究でのデータの積み重ね。

人間に投与する前に、ある程度の効果と安全性が、振り分けられる。

次に、いよいよ人間への投与。

動物と人間は違う。

動物と比べて人間は体重が何倍だから・・・・というような単純な理由で人間に投与する量を決めたら、効果があるか? 安全なのか? なにもわからない。

ここでやるのが phase 1試験

専門用語は使わないようにします。

目的は、人間が耐えうる最大量を知ること。
少ない量から数人ずつ順に投与していき、問題のある副作用が出てしまった、その一つ前の容量が、その次の試験で使用される適正量となる。

ただ、こういう試験の時は、あらかじめ、予測される副作用や、持っていきたい投与量などが根幹にあるので、科学的に結果がでるよう、統計学者の意見を伺いながらprotocolが設定される。

上記で決まったひとまずの適正量でやることは、phase 2試験
前者が安全性の確認とすれば、これはこの投与量で効果がでるのか、治療効果の確認だ。

一般的には、一定数の患者さんに仮決めした投与方法で実際に治療をして、安全性と有効性を確認する。ここで、そこそこいい成績を出せれれば、次の最終段階 phase 3に以降する。

phase 3は、既存治療とのガチンコ勝負。
現在の第一治療があるとして、これを上回る治療効果がでるのか、治療効果で負けないで副作用は少なくなるのか、これが証明されれば、研究されてきた治療が、次世代の第一選択になる。


この順番。


カテーテル治療は、抗がん剤の量を減らしながらも、投与法をカテーテルのピンポイント集中に頼ることで、局所に関しては強い効果を発揮できることを期待している。

一般的な、全身投与と、カテーテルを使った抗がん剤治療、これは作用機序が全然違うので、カテーテルの法の適正な投与量の方は、多くの場合、経験値で決まってることが多い。

よく、通常の腫瘍内科医が、カテーテルを使っても、そんな少ない抗がん剤の量で効くはずがないという。

それに対する反論

1)全身投与のphase 1に関しては、有効性を示す全身投与薬剤の、安全な最大量を知るための検査。逆に、有効性を維持するためのギリギリの最低量に関する調査は一切行われていない。よく、「こんな少ない量で抗がん剤いれても効かない」といいきる医者がいるが、残念、効かないという科学的根拠は、臨床試験の段階で全く証明されていないのだ。増やす方向のマックスだけの証明。つまり、抗がん剤は限界まで増やしていれれば絶対効果が高まる、という証明されていない考え方で、少量投与に関して否定されてしまっている。にゃんこは、全身投与に関してはやはり低用量投与に関しては否定的で、理由はなにも科学がないからではあるが、低用量全身投与とカテーテルを一緒にされたくない。カテーテルは、量を減らしても同等の効果は大丈夫だろうという理論的根拠があり、抗がん剤の限界値までその薬剤の効果を高めるため、濃度依存性に作用する薬剤を、腫瘍の直前から濃厚な状態で局所投与し、さらにビーズで塞栓する。だから、少なくても、効果は、極所効果は高まる可能性が高い。通常の腫瘍内科が、そんな量で・・・と、量の少ないことを否定するが、これは、そもそも全身投与だって、有効性を示す最低量の抗がん剤量がわかっていない、さらにこちらは手術操作で抗がん剤の限界値まで効果を高めるわけで、少なくてもいいわkで。

2)一定量以上の抗がん剤をいれなければ抗がん剤は効かない、副作用で6割dose切ったら、中止した方がいい。まあそうなんだろうけど、実際、これに該当し、結果として何度も抗がん剤がスキップされ、実際ほとんど抗がん剤が入れられてない患者さんも多い。これは、抗がん剤全身投与の継続不可能、不耐状態であって、それであれば、うまく継続する、ということに主観を置いたカテーテル治療は意義が出てくる。


現在のにゃんこの患者層は、確かに標準治療に対して不応不耐の厳しい患者さんが多い。
もう少し元気だったら、もっとちゃんとカテーテルできて、良い経過を辿られたのに、と思うこと多々ある。カテーテル治療の適応に関しては、何度もブログで書いてるが、素人であるご本人ご家族、医者としてはプロだが新しいこのカテーテル治療に精通していない主治医、いずれもカテーテルの適応はわかりません。悩むより、動いたほうがいい、ということで、外来きてください。

スッキリすると思いますよ。



「吹田徳洲会病院 がんカテーテル治療センター」



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