中東旅行記:8日目 シリア/ハマ〜マアルーラ〜ダマスカス | 水の上を走る

中東旅行記:8日目 シリア/ハマ〜マアルーラ〜ダマスカス

さて、私たちの旅もいよいよクライマックス。
今日は最終目的地、ダマスカスに入ります。

ダマスカスに行く前に、ハマの街を散策。やはり昨日はお祭りがあったようです。
水の上を走る-ハマの街

どうやらこの街は公園の整備に力を入れているらしく、
街の中心から歩いて15分ほどのところにある通称「4つの水車」までの道は、
ずっと工事中でした。きっと近々ステキな遊歩道になるのでしょうが、
今日を歩いている私たちは道なき道を適当に歩いて水車までたどり着きました。
水の上を走る-4つの水車

中心地の公園まで戻ると、結構朝早い時間にも関わらず、
既に観光客や遠足の子供達でにぎわっています。
シリアではよく男性同士で腕組みをしている人を見かけるのですが、
昨日歩いた時には恋人同士のように指を交差させて手を繋いでいる2人組も見かけました。
ハマでは最も腕組み率が高かったように思います。
そういう習慣なのであって組合の方が大変多いということではないのでしょうが、
新宿育ちの私にはどうしてもそちらの方に見えてどきどきしまうのでした。
水の上を走る-腕組み

朝から2時間、お散歩にはちょうどよい感じで街の散策を終え、ダマスカスに向かいます。
途中、運転手さんオススメの「マアルーラ」という街に寄りました。
ここは、シリアにあって、5,000人の住民の大半がギリシア・カトリック教徒であり、
キリストが布教の時に話していたとされる「アラム語」を話す集落として有名だそうです。
大変小さな街なのですが街のあちこちに教会の屋根が見えます。
岩山の斜面に作られた街で、岩山の頂上にはキリスト像が両手を広げており、
街から見える岩山の岩肌には十字架が描かれています。
中でも有名なのが世界最古の教会と言われる聖セルジウス修道院と、聖テクラ修道院です。
セルジウス修道院では司祭様が話をされているのを少し聞くことができました。
なんとなくアラビア語とは違うように聞こえますが、アラム語かどうかはわかりません。
レバノンからの観光客は完璧に司祭様の言葉を理解しているように見えます。
後で運転手さんに聞いたところ、アラビア語が分かる人にはアラム語は理解できるそうです。
なので、ひょっとしたらあの司祭様が話していた言葉が、アラム語だったのかもしれません。
セルジウス修道院にはとても古いイコンが大変古い教会の壁にかけられていて
とても興味深かったです。近くに寄ってみられなかったのが残念でしたが・・・。
建物自体も、昨日まであちこちで見てきた遺跡の中にあってもおかしくないような、
とても古い造りの教会です。
水の上を走る-セルジオ修道院

その後、岩山の間の細い渓谷を歩いて聖テクラ修道院に向かいました。
こちらもとてもきれいな修道院で、教会の中にはとても新しい天井画や壁画が描かれており、
同時にかなり古い時代のイコンもすばらしいものがいくつかかかっていました。
水の上を走る-テクラ修道院

聖テクラ修道院の奥には洞窟を利用した礼拝堂があり、
そこには岩山からのわき水がわいていました。
この水は聖水として尊ばれているそうです。
みんな空のペットボトルなどを持ってきて水を入れてもらっていますが、
私たちは何も持っていなかったのでその場で一口いただきました。
ご利益がありますように・・・。

マアルーラは大変小さい街で、見所も少ないですが、
あのイコンやモザイクを見るだけでもここにくる価値はあるかもしれません。
キリスト教、イスラム教、ユダヤ教など宗教に興味・関心のある方や
西洋美術に関心のある方にはとてもオススメします。マアルーラ。

その後、ダマスカスに移動し2日間私たちに付き合ってくれた運転手さんともお別れです。
道中、イチゴを(箱で)買ってくれたり、朝ご飯にバナナを用意してくれたりと、
かなり私たちで稼いだんだろうなあいろいろと気を使ってくれ、
とても気さくで良い運転手さんでした。鬼教官とはえらい違いです。

ダマスカスでは国立博物館とハンドクラフトセンターをさくさくと見て回りました。
国立博物館はものすごくオススメです。
いかにこの国が古くから様々な文明の交流地点となっていたかがよくわかります。
ハンドクラフトセンターには民芸品のお店が並んでいるのですが、特に心躍るものはなく・・・。
買い物は明日の旧市街やスークなどですることにしました。

ホテルの近くの安いレストランでアラビア料理を食べ、本日もなぜか寝ても寝ても眠いので、
早く寝るのです。
水の上を走る-晩ご飯


明日が、実質の最終日。
悔いの残らないよう、しっかりと楽しんできます。