By yto
先日の日経新聞に、高齢者層のネット通販利用に関する記事がありました。
イ ンターネット通販の消費けん引役は中高年層――。日本経済新聞社がネット通販の利用額や購入品目について20~60代の男女1千人に尋ねたところ、6割近 くが月に5千円以上使うと答えた。特に50代以上では高価な家電製品の購入が多く、利用額でも全体の平均を上回った。食品や衣料品の購入も広がり、幅広い 世代でネット通販を利用している実態が鮮明になった。(2013年3月22日付 日経新聞朝刊)
この記事の見出しが一面に掲載されているのですが、この見出しだけを見る限り、
今時のシニア層→ネット通販を積極的に利用している
と、考えても不思議ではありません。このアンケート調査には、かなり違和感を覚えました。(ちなみに、「違和感」とは元阪神の金本選手が一番嫌いな言葉。関係ないけど。)そこで、中の記事をよくよく読んでみると、そのカラクリがわかりました。
そのカラクリとは、
アンケートがネットで行われていた
ということ。ネットでアンケートに応じる人は、ネットを普段からよく使っている人。そんな人の多くが、ネット通販を日常的に利用していても不思議ではありません。いやいや、当然ですよ。だって、ネットを使う動機は、知らないことを調べるか買い物でしょうから。
恐 らく、シニア層も、ネット利用に関して二分しているのでしょう。日常的に利用する人と、ほとんど利用していない人に。日常的に利用している人は、iPad を持ち歩いているほどのヘビーユーザー。一方で、ほとんど利用していない人は、パソコンさえ持っていない人。もちろん、携帯は昔ながらのフィーチャーフォ ン。この差は大きいですよ。同じシニア層でも、全く別のマーケットと言ってもいいほどです。
私がそう感じるのは、私の周り のシニアが、ほぼ全員ネットを使えないから。使いたいという願望はあるのですが、何だか難しそうなのでなかなか踏み出せない。で、子供に教えてほしいと 思っても、近くにいない。いても、言い出せない。言っても、キツく言われるのが嫌。こういう理由で、興味はあるもののネット利用に二の足を踏んでいるのだ と思います。そして、ここのビジネスチャンスがあるわけです。
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