みなさまへ☆(^▽^)
こんばんわ!
お元気でいらっしゃいますか。
今日はとってもとってもとーーーっても、すてきな本をご紹介します。
海老原宏美・海老原けえ子著「まぁ、空気でも吸ってー人と社会:人工呼吸器の風がつなぐもの」(現代書館)です。
著者の海老原宏美さんは、1977年に、川崎市に生まれました。
生まれて間もなく、進行性脊髄性筋委縮症を発症。
全身の筋力が非常に弱く、
日常の多くのこと(トイレや着替えなどを含めて、ほぼすべてのこと)に介助を要する身体を持って生きることになります。
しかし、「宏美さんが、まわりの友達の助けを得て、自分の世界を広げ、自立をしてゆけるように」と強い信念を持って子育てに励まれたお母様との二人三脚で、小学校から高校まで、まだ設備のバリアもまったくない中、地域の学校へ通いとおし、その後、海老原さんは、大学受験にもチャレンジ。
東洋英和女学院に入学。卒業後は、自身の「すべて」を生かし、同じように障害を持つ多くの人を支援する仕事に従事します。
エッセイには、重い障害を持つこどもが、たったひとり、車いすで一般の学校に入った際の、こどもの目から見た周囲の世界、友達とのかかわりを経て、成長してゆくこころの様子・・・ ・・・。
大学を目指そうとした志し。また、親元から独立後、24時間体制の介助を得ての生活が、とってもやさしく、だれにもわかりやすい言葉で、丁寧に描かれます。
また、ひとつ、このエッセイで最も際立って、吐出して輝いてるところは、
なんと「旅」に関するエピソードの数々☆
海老原さん、1990年代に、関西を中心とする、地域生活をする障害をもつ方々が企画した、
「障害者甲子園」というイベント・・・ ・・・。
「お父さんお母さんには一切頼らないで、旅の道中は駅員さんや街の人達、
現地では、有志の学生さんや、ボランティアさんたちに介助を頼んで、障害を持つ仲間だけで、旅をしてみようよ!!」
という旅行イベントに参加して、自立を目指し・・・ ・・・。
社会に出てからは、日韓の障害を持つ方々や障害のない方々、参加者みんなで、「韓国を500キロ野宿しながら歩く旅」に参加!!かと思えば、
「コアラをだっこしたい夢」を叶えるためにオーストラリア。
「ルーブル美術館を見てみたい!」とフランスへ。
「海外の障害をもつ人はどんなふうに自立生活を送っているのかな?」と自分の目で見て肌で感じて知るために、スウェーデンやアメリカ西海岸へ。
人工呼吸器、背中にしょって!!(・▽・)
マジでどこでも行ってしまう、ということです☆☆☆
ええ、ええ、ひと昔前ならば、、、、難病を持って生まれ、、、それが進行して、いよいよ人工呼吸器をつけるようになった、、、、と言えば、、、
「かわいそうに、、、 、、、もういよいよね」
と、、、言われるのが疑いようのない当たり前と信じられてきたのではないでしょうか。
でも、現在の人工呼吸器を含む医療機器、介護制度、医療制度の発展は目覚ましく、また、街の人々の理解も、特にまだまだこの10年かもしれませんが、障害をもつ人達が、表に出て、活躍することを、中には差別の目で見る人もゼロではないけれども、
「すてきだな!」
「かっこいいな!!」
「ぼくも(わたしも)応援するよ!!!!いっしょに、楽しいことをやってみようぜ!」
と、かけ値なく応援に回ってくださる方も、社会の中に、本当に増えてきたのではないでしょうか。
でも、時代の変化も、生きることに困難を感じる当事者が、生きる姿を人前に見せてきたから今ここにあるもの。
えびさんは、
「地域の学校に行きたい」
「前例がない」
「大学を受験したい」
「前例がない」
「ひとり暮らしをしたい」
「前例がない」
「呼吸器背負って海外旅行をしてみたい」
「前例がない」
と言われながら、
その都度、持ち前の振り切れたポテンシャルと強運と人の縁で(-▽ー)
「どうしたらできるか」
を編み出して、命懸けで実践してきた女性です。
もう、キラッキラ、輝いてます。眩しすぎます。
すてきすぎて、眩しすぎて、なんかもう、
「神々しいぜ」って感じよ★(>v<)
でね、だから、何が言いたいかと言うと、この本は、「介助さんになりたい方に読んでほしい」とか、「福祉のお仕事を目指されている方へ読んでほしい」という本じゃないんです。もちろん、福祉の仕事に従事しているかた、目指しているかたにも、必読の書。
でも、海老原さんの年齢が、幼少期から「今」へ近づいてくるほど、その世界は、障害の進行と反比例して広がって・・・ ・・・。
「なんて素敵な女性だろう!」と思うの。
人生、楽しんでるなー!!この人!と思うんですね(^▽^)
きっと読んだら、こんっなに重度の(失礼!(-▽ー))障害を持つ海老原さんのことなのに
「わたし、この人の生き方、うらやましいな」
って思っちゃう人が障害の有無越えて続出しちゃうんじゃないかと思う。
今ここにある自分の命を、
「あれもやりたい」
「これもやりたい」
「でも・・・・ ・・・・」
と、やりたい、のあとに「でも・・・ ・・・」がついてしまう、自分で自分の心にブロックをかけてしまう、やりたいことは、たしかにあるのに、
「うっ」と言葉がなんか喉の奥につっかえて、夢を言えなかったり、本音を言えなかったり、できない言い訳を探してしまう・・・ ・・・それが癖みたいになってしまっている人って、
すごく、すごく、すごく多くて、それすなわち「生きずらさ」という、
<障害の有無を越えた障害>のひとつじゃないかと、私はいつも、「障害者と健常者の狭間」のような舞台の上を、歌いながら生きていて、肌に感じるんです。
そんなふうに、夢ややりたいことに対して、少しでも、迷ったり悩んだりして、
「今、躊躇してしまっているすべての人」。
ほんとに、この本読んでください!!!
たぶん、この本読み終わったら、
「あれ?やるかやらぬか、ためらっていた、今までのわたしって、なんだっけ、なんかすごい、
小さかったな自分」
と。生きながら生まれ変わったくらいの、度胸を貰えます。
自分自身の命の底から、「本来の自分」の勇気がむくむくと生えてくる感じ が、
この本の読後におまけでついてきますよ?!(^▽^)
そして、共著者のけえ子さんは、宏美さんのお母様。
こちらも、障害をもつ子のお父さんお母さんはもちろん、それを越えて、
すべての、「子を持つ、お父さんお母さん」に、お手に取っていただきたいです。
宏美さんが生まれた当時の気持ち、子育てをやり抜いて、我が子を自分の手元から放したあとの気持ち・・・ ・・・等身大に綴られていて、大きな愛に、ほろりとする場面、手に汗握る場面、、、、
きっと、さまざまな世代の方が、「けえ子さんの隣に立っていっしょに毎日のさまざまできごとと、闘っているような気持ち」で読めるかと思います(・v・)
自分の命を精一杯、思いっきり生きたい!
謳歌したい!!、と望む、すべての人に、おすすめの一冊です!!!!!