企業サイト(ブランドサイト・コーポレートサイト等)のSEO ~その1:キーワードの選び方~ | CyberAgent SEO Information  (サイバーエージェントSEO情報ブログ)

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サイバーエージェントSEOラボです。当ブログでは、皆様がウェブサイトを運営するにあたって必要となるSEOに関する情報をご提供して参ります。

前回まで、個人サイトのSEOについて説明をしました。
今回は、企業サイト特にその中でも、コーポレートサイトやブランドを訴求するサイトのSEOについて書きたいと思います。

まずは、こう言ったサイトの例ですが、
コーポレートサイトとしては、下記のようなものになります。
http://www.sony.co.jp/ (ソニーグループ)

http://canon.jp/ (キヤノン)
会社の事業の紹介であったり、製品情報であったりが掲載されているサイトです。

コンテンツの中心は、

会社概要や、事業内容や製品情報、IR情報、採用情報などになります。

ここでは、直接的に製品を購入することはできず、

その会社が何をしているか?何を売っているか?などが分かるだけになります。

要は会社や事業を認知させることを目的としたサイトやコンテンツのことになります。


ブランドサイトとは、

http://www.aquarius-sports.jp/ (アクエリアス;日本コカ・コーラ)

http://www.amalfi50.jp/ (アマルフィ公式サイト)

などがあります。

こちらもここで製品やサービスを購入させることを目的とせずにその製品やサービスを認知させることが目的となります。


まとめると、ECサイトや宿泊予約のサイトのようにユーザーがその場でアクションをすることを目的としているのではなく、ユーザーのアクションへつながるための認知や提案、喚起を担うサイトやコンテンツが対象となります。

AISASで言えば、はじめの「A」と「I」。

AIDMAであれば「A」「I」「D」と「M」の途中くらいでしょうか、

そのあたりを成功させるためのサイトと言えるのではないでしょうか?

SEOの最終目的は、そのサイトの目的を叶えることですので、

テレビCMや駅の広告など、マス広告に似た機能を持ったSEOと考えていただければ分かりやすいと思います。


私も多数のSEOコンサルをさせて頂くにあたって、

このようなサイトのSEOを相当数させて頂いたと思っています。

その中で大事なポイントをいくつかおさえて解説したいと思います。


前置き長くなりましたが、ブラント・コーポレートサイトのSEOでのキーワード選びについて解説します。


いろいろなところで話したり、このブログでも書いていますが、

キーワードとコンテンツは車の両輪です。

あるキーワードでSEOしたいと思ったら、コンテンツがなければいけませんし、

あるコンテンツをSEOしたいと思ったら、ある程度はそのコンテンツでSEO対象とするキーワードを決めなければなりません。

なので、「絶対SEOをしたいキーワードがあったらコンテンツを作る」という前提で書きたいと思います。


早速ですが一番大切なものです。


1,企業名・商品名での対策

同じであったり、似たような名前の会社や商品が意外とあることがあります。

商標登録の問題はおいておいて、社名や商品名で上位に表示されないことはユーザーの信頼度を著しく損なうことになります。

企業名、商品、サービス名では確実な上位表示、できれば1位表示が望ましいです。

最近は、Googleなどは検索の能力が格段に飛躍した結果、アルファベット記述とカタカナ記述を同義語と取ってくれるなど、ワードの揺れを広範囲にわたって認識してくれます。

それでも固有名詞でどこまでワードの揺れを認識してくれるかは不確定な部分がありますので、英語とカタカナや漢字とひらがななど、表記の違いについても意識しておくと良いと思います。

特に、自動車や電化製品などのブランド名はアルファベット表記とカタカナ表記の両方が使われる傾向にありますので慎重にワードを選ぶことが必要です。


2,企業名・商品名複合語での対策

だいぶ広くなりますが、「1」の複合語も重要です。

特に企業名であれば「採用」「IR」などとの複合語は非常に重要です。

その会社の特定部分に非常に強いユーザーが検索するキーワードですので、

ランクアップしていないと、これも大きく信頼を損ねる可能性があります。

全日本空輸、全日空、ANAなど正式名称のほかに様々な呼称がある企業もありますので、

そのすべてで確実に表示できるようにする必要があります。

商品名でも「○○ 機能」「○○ スペック」などユーザーが欲しい情報を的確に出せるようにしておく必要があると思われます。


3,業種名や製品・サービスカテゴリでの対策

「1」「2」の固有名詞系と異なり、一気に難易度が上がってしまいますが、

これは競合と差をつける非常に重要なSEOです、

そのためか多くの企業が対策しているものになります。

例えば先述のキヤノンであれば、「カメラメーカー」であったり「精密機器メーカー」、

日本生命であれば「生命保険会社」が業種にあたります。

これらの検索は「2」と似たユーザーが検索する可能性があると思われます。

例えば「生命保険会社」に入社したいと考えている学生だったり、「精密機器メーカー」の株を購入しようとしている人です。

いずれもその企業にとって非常に重要なユーザーである可能性があります。

また、キヤノンであれば「デジタルカメラ」

日本生命であれば「生命保険」

など、製品やサービスのカテゴリワードは当然見込み顧客を集客する上では重要です。

ただし、これらのキーワードは非常にSEOの競争が激しいので、そのやり方を慎重に判断していく必要があります。


4,その企業の製品やサービスを使うシチュエーションでの対策

これも私が何度も色々なところで言ってきていることですが、

自動車メーカーであれば「ドライブ」

デジタルビデオカメラのブランドサイトであれば「出産」

など、その企業の製品やサービスを利用するシチュエーションやきっかけを表すキーワードは有効だと思われます。

「出産」を控えている夫婦が情報を集めようとして検索したら「出産するなら、デジタルビデオカメラを用意しておこう」と言った感じのコンテンツをたまたま目にして購入を検討する・・・まったくない話ではないと思いませんか?

個人的には、このSEOを考えるのが非常に好きです(笑)


以上主だったキーワードはこれらになると思います。

ここからさらに発展させて、


5,将来のその企業の見込み顧客や顧客の周囲の人へアプローチできるキーワードでの対策

というのも考えられます。

例えば、

ヤマハ発動機ではペーパークラフトコンテンツhttp://www.yamaha-motor.co.jp/entertainment/papercraft/ を作っていることで非常に有名です。

子供向けのものもあり、将来バイクを購入できる年齢になったときに思い起こさせることができる可能性があります。

同様にこういったコンテンツは子供以外の家族にも社名やサービスを認知させることができるため、購入際して家族の理解を得やすくするという効果も得られるかもしれません。


以上何度目かの説明になっているものが多いと思いますが、それだけここでSEOの差が大きくつくということを御理解頂ければと思います。

1~5に無理にあてはめて考えなくても、どういう状況にいる人に対して、会社やサービスを認知させたいのか?ウェブサイトに来て欲しいのか?を考えていけば、このような建前がなくても最適なキーワードが選べると思います。


次回は、実際の施策の仕方ですが、このカテゴリになると

“SEO業者に発注する”

ということもあると思いますので、自分でやっていく場合とSEO業者に発注する場合とにわけて考えていければと思います。


【木村 賢】