ナビゲーションとクローラビリティ | CyberAgent SEO Information  (サイバーエージェントSEO情報ブログ)

CyberAgent SEO Information  (サイバーエージェントSEO情報ブログ)

サイバーエージェントSEOラボです。当ブログでは、皆様がウェブサイトを運営するにあたって必要となるSEOに関する情報をご提供して参ります。

ウェブ制作者として、Jasse James Garrettの『ウェブ戦略としての「ユーザーエクスペリエンス」』は既に読んでいらっしゃる方がほとんどかと思います。私のように、購入していつでも読み返せるよう机の上に置いておく人もいるかもしれません。

彼は、この本の中でナビゲーションデザインについて言及しています。

ナビゲーションの3つの目標
  • ユーザーがある地点から別の地点へと移動できる手段を提供しなければならない
  • 含んでいる要素同士の関係を伝達しなければならない
  • ユーザーが現在見ているページとそのコンテンツとの関係を伝えなければいけない

これらはどんなウェブサイトにおいても、ナビゲーションとして達成されなければならないものです。どれも当たり前のことを言っていますよね。ウェブ制作を長くやっていると、あまり意識せずに設計できてしまうかもしれませんが、そこにはラベルや階層構造、コンテンツ内容の把握/配置の問題などがあり、それらをクリアにすることで使いやすく分りやすいナビゲーションとなります。


では、ウェブ戦略としての「ユーザーエクスペリエンス」を参考に、ナビゲーションにどんなものがあるのかを見てみましょう。


グローバルナビ
通常サイト内のどのページにも一定箇所に設置されるナビゲーションで、サイト全体へのアクセスを可能にします。
ローカルナビ
内容によって分類された階層内の移動を可能にするナビゲーションで、同一階層内のコンテンツのメニューを明示する役割もあります。
サブナビ
グローバルナビゲーションやローカルナビゲーションではすぐにアクセスできない、関連するコンテンツへのリンクのことです。
コンテクストナビ
ページのコンテンツ内に埋め込まれたナビゲーションのことで、階層構造やカテゴリとは関係なく、そのコンテンツに関連するページへのアクセスを可能にします。あまり多いと乱雑な感じになってしまいます。
リモートナビ
どのページからもアクセス可能なナビゲーション、例えばサイトマップやお問い合わせなどのことです。通常ヘッダーやフッターに設置されます。

このように、ナビゲーションと一口に言ってもいろいろな種類があるわけです。この適切な使い方で、人にとってもクローラーにとっても使いやすいナビゲーションとなるのではないでしょうか。

そもそもSEOは、クローラーがしっかりとサイトを巡回してくれなければ、内部対策も外部対策も不完全なままになってしまいます。例えば各ディレクトリごとにそのディレクトリの一覧ページを用意したり、フッターに主要ディレクトリへのリンクを設置したりすることで、クローラビリティを向上させることが可能です。これは某大手中古車販売サイトや、某大手ショッピングサイト等が実装しているナビゲーションですね。

検索エンジンにウェブサイトを正しく(あるいは今以上)評価してもらうためには、検索エンジンクローラーの訪問→サイト内をどう巡回してもらうかが重要であって、それは「インデックス数が増えない=クローラビリティに問題がある」とも言えます。

各ディレクトリごとに"site:"で検索し、インデックス数と実際のファイル数を比べてどこに問題があるのか、定期的に現状把握しクローラビリティの改善をしていきたいですね。


(三澤直哉)