今回は、皆様よくご存知の「ユニクロ」のECサイトについて見てみたいと思います。
(筆者が今日は上下とも、ユニクロだというのは内緒・・・)
これまでは、ランクアップしているものについてなぜランクアップしているのかを中心に
解説してきましたが、今回はその逆、なぜランクアップしていないのか?を見てみたいと思います。
こういった、ECサイトは商品名や商品カテゴリ名でランクアップさせるが通常です。
そこで、いくつかそういったキーワードで検索してみると・・
「ジーンズ」・・Google:142位、Yahoo!:103位
「スカート」・・Google:122位、Yahoo!:251位
となっています。(2008年3月19日現在)
その原因を探ってみましょう。
まず、HTMLの書き方から見てみましょう。
HTMLは一般的にはウェブ標準と言われるW3Cが提唱するルールに基づいて記述すると
SEO的にも効果が高くなります。
「ユニクロオンラインストア」では、このウェブ標準記述に、ほぼ準拠した形で記述されており、
国内のウェブサイトの中では、かなり高い水準のコーディングがなされています。
一方外部要因としてひとつの目安となる、Google Page Rank は、トップページが「5」と、
比較的高い数値になっています。
ここまでは、とても先述したランキングになりそうにありません。
一体どのような要因が考えられるでしょうか?
1、SEOに影響する部分の記述不備
SEOに影響する<meta description>が、商品ページは記載されていなかったり、
検索エンジンのメイン導線となるグローバルナビゲーション部分が<table>内に入っていたりと、
ウェブ標準をほぼ踏襲しているにもかかわらず“惜しい”部分があります。
少なからず、この重要部分の不備が影響している可能性があります。
2、大量のJava Script記述
HTML内のかなりの部分がJava Scirptの記述になっています。
Java Scriptの記述は、検索エンジンにとっては無駄な表記とみなされ評価が下がるうえに、
レスポンスが遅くなり大幅に評価を下げる可能性があります。
これらを防ぐためにも、Java Scirptは外部ファイル化する必要があります。
3、コンテンツ不足
アパレルのECサイトは非常にSEOに力を入れています。
「ジーンズ」や「スカート」などのカテゴリキーワードには、特集コンテンツを作成し、
コンテンツレベルから強化を図っています。
検索エンジンは、キーワードに関する記述量や情報量を重視するように変化してきています。
SEOを行うには難しくなってきているキーワードについては、特集コンテンツを作り、
コンテンツを“厚くする”必要があります。
これ以外にも、
・URLが連番になっていて動的サイトとして認識されている
(実際動的サイトで、URLを静的化しています)
・対象ページに直接外部からリンクがない
と、これ以外にも原因はあるかもしれませんが、「思うようにランクが上がらないな・・・」と
思うときには、原因を探りながらひとつひとつ地道につぶしていくしかありません。
見つけた原因について、対応できるものから優先的に対応して、じっくりウェブサイト・検索エンジンと
向き合っていくことが大切です。
SEOは検索エンジンの進化によって、成功までの道のりが長いものになりました。
ただその分、成功したときの喜びはひとしおですし、ビジネスに対する効果も大きなものになると
言えるでしょう。
(木村)