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皆様はじめまして、2013年新卒入社の小笠原と申します!
現在アメーバゲーム部門にて、県vs県のカードバトルゲーム・天下統一クロニクルのデザイン全般を担当しています。

今回は、ソーシャルゲームの運用には欠かせないガチャの訴求デザインについて、
天クロが大切にしている考え方やノウハウをご紹介出来ればと思います。

※この先登場するガチャはこの記事の為に用意したサンプルなので、実際にゲーム内で引く事は出来ません…!ご容赦下さい。

天下統一クロニクルとは


「坂本龍馬」「日光東照宮」「ぬらりひょん」など、各地の名物や偉人をテーマにしたカードを武器に、全国47都道府県が戦いを繰り広げるバトルゲームです。
全国の皆様に支えて頂き、この9月にめでたく2周年を迎えます!


ガチャの訴求デザインとは

ソーシャルゲームの中で販売されるガチャの魅力を伝えるための、
バナー等のデザインの事を指します。
ゲームのテイストやルールによってデザインは様々ですが、根本の役目は全て
「お客さんの目を引き、ガチャガチャの魅力を伝え、実際に引いて貰う」事です。


(左が天クロのガチャ訴求バナー、右は天空のクリスタリアのもの)

ユーザーさん達が強く育って上級者向けのガチャが増えると、1本のバナーに入れる情報量も多くなってきます。
そうした時に陥りがちな罠が、沢山の要素を豪華に盛り過ぎて、ゴチャついてしまうこと。


ガチャの魅力を最大限理解して貰うためには、きっちりと情報の優先度を付けた上で、
豪華に盛る所は盛り、抑える所は抑える事が大切です。
一見派手なだけに見える訴求デザインには、お客さんにガチャの魅力を伝え切るための工夫がたっぷり詰まっているのです…


天クロの制作フローをご紹介

★まずはプランナーさんからの仕様共有

ガチャから出てくるカードや貰えるアイテムを始め、
ガチャの仕様と売りとなるポイント、ターゲットとするユーザー層などを一通り共有して頂きます。

天クロではこのタイミングで必ず、
売りとなるポイントを訴求したい順に、優先度を付けて共有して頂くようにしています。



ここをしっかりすり合わせておくと、次にご紹介する情報整理が格段にし易くなる上、「大事な事が全然訴求されていない」等の理由で修正が発生する事も無くなって来るので、オススメです!

今回は上級ユーザー向けの訴求なので、
"MAX攻撃力34731"の優先度が高め(上級者にはその数値がどれだけ魅力なのかが分かるため)
となっています。

逆に初心者ユーザー向けの場合は
マニアックな情報を避け、値段やキャライラストの美しさを押し出して魅力を感じて貰った方が良い場合もあります。

同じ訴求内容でもターゲットとするユーザー層によって情報の優先度は大きく変わって来るので、
今一度「何を目指したガチャなのか?」をしっかり共有する事を心掛けています。


★各画像に盛り込む情報の整理

天クロでは、ガチャ1本につき様々な種類の訴求画像を作成します。
どの画像も掲載位置や、閲覧されるシチュエーションが少しずつ違って来るので、盛り込むべき情報も全て同一ではありません。

各画像の役割は、ざっくり分けると下の図のようになります。



①のマイページバナーからは、ひと目で魅力を伝えるために細かい情報は極力削り、
③のガチャ全体バナーには購入の決め手になり得る情報はなるべく入れ込む事が多いです。

④のガチャ台バナーでは、「SR出現割合○倍中!」など、今引くと何がお得なのかをメインで伝えたり、
「○回引くと○○が貰える!」など、ユーザーさんの目標となる情報を伝えます。

プランナーさんから共有して貰った訴求の優先度を基にして、どの情報を削るか/入れるかを決めて行きます。


★ラフ制作

プランナーさんとの仕様共有が済んだら、まずはラフ制作です。
先に整理した情報を元に、各訴求画像の構成を組み立てて行きます。



ラフを制作する上で特に大切なのが、ユーザーさんの視線の動きを設計することです。
沢山の情報を同時に見せられても、人間の目では処理が追い付きません。

文字の大きさや位置で主張度に差を付け、ユーザーさんの視線を誘導しつつ、
伝えるべき事を重要なものから順に伝えて行くよう意識して構成して行きます。




この時、訴求を順番通りに読み上げて、文章として違和感無く繋がるように組むのがコツです。
上の図の通りに視線が誘導できれば、

「ついに解禁!史上最強SSR!(SSR徳川家康 MAX攻34731) 3回引くとSSR50%チケットGET! 合戦薬も毎回貰える!」

となります。

視線の誘導に失敗すると、極端な例ですが

「史上最強SSR! 合戦薬も毎回貰える!ついに解禁! 3回引くとSSR50%チケットGET! SSR徳川家康 MAX攻34731」

という具合に支離滅裂な訴求となり、情報が綺麗に伝わらないので注意が必要です。


★仕上げ

ラフをプランナーさんと確認してGOが出たら、いよいよ仕上げをして完成となります。




仕上げをする上で大切な事も、根本的にはラフの時と同じです。
重要な情報から順に、主張度に差を付けて装飾することで、ユーザーさんの視線を誘導して行きます。

この時に意識すると仕上がりに差が出るのが、「手前/奥」の概念です。

ドロップシャドウなどの効果や、色のコントラストを駆使して「真っ先に見て欲しい情報は手前」「それ以外は奥」と言う具合に差を付けてやると、
要素が多い画面の中でも視線が迷わなくなって行きます。



特に美麗系のカードゲームなどは、イラストが華美で主張が強い場合も多いので、いかに見やすく仕上げてやるかが腕の見せ所です。


実際にガチャが出た後は…

ガチャが無事リリースされて販売期間が終了したら、プランナーさん達と振り返り会をします。
ガチャを引いて下さったユーザーさんがどんな行動を取ったのか数字から読み取り、次のデザインに活かす場です。

例えば「4回目まで引くとSR確定!」という訴求をした場合、4回目まで引いて止めたユーザーさんが多ければ、その訴求はしっかり伝わっていた可能性が高いです。(4回目を目指して引き続けたユーザーさんが多かった、と考えられるため)

逆に、3回目で止めた人の数や、5回目で止めた人の数と大差がない場合は…お客さんに上手く伝わっていなかった可能性が高いと言えます。次に手掛けるときは、上手く伝える工夫が必要になってきます。



ソーシャルゲームの運用においてデザイナーの役割は「担当施策に必要なデザインをするだけ」ではなく、
「デザインを通して担当施策を成功させる事」です。作りっぱなしで終えるのではなく、
勝因/敗因を分析して次に活かし、より良いデザインを目指す事が大切だと思っています!


駆け足でしたが、ありがとうございました!

基本的な部分しか触れる事ができませんでしたが、天クロのガチャ訴求デザインの考え方、
いかがでしたでしょうか。

偉そうに語ってしまってお恥ずかしい限りですが、天クロの訴求デザインはまだまだ発展途上です。
訴求画像の中だけにとどまらずUIやページ遷移も含め、ベストを目指して日々トライ中です。

今後も分かり易く魅力的に、かつユーザーさんにワクワクして頂けるようなデザインを模索して行きますので、
天下統一クロニクルをよろしくお願いします!

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

ご感想・ご質問・ダメ出しなどお待ちしておりますm(_ _)m
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