2007年前半の全米1位曲紹介 | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

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2007年前半の全米1位紹介


去年もやりましたが、今年も前半の全米1位曲を振り返ります。
(□は2007年度分で現在まで最多週の1位曲)


□ Irreplaceable / Beyonce (7 Weeks)


B’Day/Beyonce
¥972
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 2006年の年末から引き続き2007年1月6日から2月17日まで7週間、通産10週間の1位を記録しています。Ne-YoとStargateによるミドルテンポのポップナンバーで、これまでアップテンポの曲が多かったBeyonceの新しい部分を見せています。2006年に発売された『B'day』は、シングルが思ったよりもヒットせずに苦戦していましたが、この曲で一気に挽回。2007年にはこの曲のスペイン語バージョンと新曲を追加した再装盤までリリースしました。Beyonce自身としては「Crazy In Love」「Baby Boy」「Check On It」に続く4曲目の1位。10週1位は文句なしにキャリアハイの記録でした。


■ Say It Right / Nelly Furtado (1 Week)

Nelly Furtado
Loose

 2月24日付けチャートで1週間1位を記録しています。2006年にTimbalandと組んだアルバム『Loose』から3番目にカットされて「Promiscuous」に続く通産2枚目の全米1位を獲得しています。東洋的なメロディが印象的で、Nelly Furtadoのとんがった声とTimbalandのリズム相性の良さを感じます。


■ What Goes Around .. Comes Around / Justin Timberlake ( 1 Week)


Futuresex/Lovesounds/Justin Timberlake
¥972
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 3月3日付けチャートで1週間1位を記録しました。Timbalandと組んだJustin Timberlakeの2ndアルバム『Futuresex/Lovesounds』から「Sexyback」「My Love」に続く3曲目の1位です。曲はNelly Furtadoの「Say It Right」と被りますが、東洋系のメロディとビートが印象的なナンバーです。9分強の長編ビデオクリップのダウンロードが好調でした。


■ This Is Why I'm Hot / Mims (2 Weeks)


Music Is My Savior/Mims
¥3,007
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 3月10日付けから3月17日付けまでの2週間1位を記録しました。NYのラッパーMimsのデビューアルバムからのカットですが、I Tunesのダウンロードセールスを受け、一気に1位獲得でした。このあたりからエアプレイ関係なくダウンロードセールスが強い曲がトップを獲るようになってきました。曲はベースラップサウンドで、D4Lあたりを思い出しました。Mims個人がこれで盛り上がるようなことはどうも無かったようで。個人的には途中のDr Dre「Nothing But A G Thang」で引用されていたメロディが使われているあたりがツボでした。


■ Glamorous / Fergie f. Ludacris (2 Weeks)


Dutchess/Fergie
¥1,185
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 3月24日付けと3月31日付けの2週間1位を記録しました。2006年に発売されたFergieのデビューアルバム『The Dutches』からの3曲目のカットで、「London Bridge」に続く2曲目の1位を獲得しました。作曲プロデュースは「London Bridge」を手掛けていたPolow Da Donで、スローなサウンドの中にリズム感を持たせる浮遊感のあるトラックに仕上がっています。


■ Don't Matter / Akon ( 2 Weeks)


Konvicted/Akon
¥1,516
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4月7日と4月14日の2週間1位を記録しました。去年から快進撃が続くAkonはこの曲を含み主演、客演ともに大活躍で、Akonの名前がブランドになっているみたいです。2006年発売のアルバム『Konvicted』からの3曲目のカットで「I Wanna Love You」に続く2曲目の1位を獲得しました。この曲はAkonらしいほのぼとしたラテン風ポップナンバーになっています。


■ Give It To me / Timbaland f. Nelly Furtado & Justin Timberlake (2 Weeks)


Timbaland Presents Shock Value/Timbaland
¥1,192
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 4月21日と4月28日付けの2週間1位を記録しています。2006年から今年にかけて大活躍を見せるTimbalandが満を持してソロアルバム『Shock Value』を発売してカットされました。大ヒットを連発しているNelly FurtadoにJustin Timberlakeをフューチャリングする豪華布陣にもかかわらず、カット直後はエアプレイでかなり苦戦していて、I Tunesのダウンロード開始と共に一気にトップ獲得しました。


■ Girlfriend / Avril Lavinge (1 Week)


Best Damn Thing/Avril Lavigne
¥1,135
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5月5日に1週間1位を獲得しています。Avril Lavigneにとっては「Complicated」でデビューして以来これが初の全米1位獲得となりました。3枚目のアルバム『The Best Damn Thing』から映画サントラ曲に続く2曲目のカットです。これまでグランジポップ的な影のあるロックサウンドを歌ってましたが、結婚を機にGo-Go'sチックなポップロックに路線変更し成功します。特にイントロの「Hey, Hey, You, You,」の掛け声だけでこの曲の勝負は決まったように思います。


■ Makes Me Wonder / Maroon 5 ( 3 Weeks)


It Won’t Be Soon Before Long/Maroon 5
¥1,990
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 5月12日と5月19日、1週空けて6月2日付けの計3週間1位を記録しました。LA出身のファンクバンドMaroon 5の2ndアルバム『It Won't Be Soon Before Long』からの先行カットで、ダウンロード解禁と共に初の全米1位を獲得しています。勢いでアルバムも初の全米1位に輝きました。ロックバンドによる全米1位はなんと2002年のNickelback「How You Remind Me」以来の快挙です。曲はメロディアスなサウンドとファンキーさが魅力でした。


■ Buy U A Drank ( Shawty Snappin) / T-Pain f Yung Joc (1 Week)

Epiphany/T-Pain
¥972
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 5月26日に1週間1位を記録しています。AkonのレーベルKonvictと契約したT-PainはR&Bアーチストとしてデビュー時から活躍していましたが、2枚目のアルバム『Epiphany』からこの曲が全米1位に輝き、アルバムも初の全米1位を獲得します。ボイスチェンジャーを使った独特のボーカルとラテンフレイバーな音が魅力です。


■ Umbrella / Rihanna (4 Weeks 現在まで)


Good Girl Gone Bad: Reloaded/RIHANNA
¥1,185
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 6月9日付けから6月30日付けの現在まで4週間全米1位を記録中です。Def Jamと契約したアーチストとしてRihannaは話題になっていましたが、去年「SOS」で初の全米1位を獲得し、この曲をヒットさせたことでビッグアーチストの仲間入りを果たしたように思います。リズムの効かせたR&Bナンバーですが、サビの「エラ・エラ」と歌うあたりはRihannaのデビュー時の雰囲気を残した感じがします。ビデオクリップは秀逸で、MadonnaやJanetの全盛期のビデオクリップを思わず彷彿とさせます。


ということで今年前半の全米No1を振り返ってみました。今年後半はどんなヒット曲が登場してくるのでしょうか。