さあ、皆さん、大変お待たせいたしました。

共産党や社民党に投票したくはないけれど、

脱原発路線を進んでほしいと願う皆さんには、

とても注目されている政党だと思います。


「日本未来の党」。


一刻も早く原発を止め、再稼働にも大反対。

そんな政党は、なかなか貴重と言えるでしょう。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-KNA027


党の本部は、滋賀県ではなく、東京都にあり、

日枝神社の隣の大きなビルの中にあります。


新党きづな、国民の生活が第一、減税日本、

反TPP・反増税など、さまざまな政党を吸収、

合併して誕生した「日本未来の党」。


一体、どのような政策を掲げている党なのか。

皆さんと一緒にご覧いただきたいと思います。



■ 政党スローガン


『「卒原発」も、「脱増税」も。』


「原発をなくす」と明言している政党は、

共産党と社民党だけではありませんでした。

滋賀県知事の嘉田由紀子氏が代表を務める

「日本未来の党」も、政策スローガンに掲げ、

原発を卒業すると言っています。


また、名古屋市長の河村たかし氏が率いる

「減税日本」も合流しており、「脱増税」

スローガンとして掲げています。


ただし、この「脱増税」に関しては、民主党の

野田総理が「財源はどうするんだ!」という

ブーメランツッコミを披露しており、財務省の犬、

野田首相が公約を破ってまで、増税路線に

突き進んだのは、財源が作れなかったから。


「財源は、どうするのか」という点については、

共産党や社民党のように「金持ちから取る」

言っていないので、どのように対処するのかが、

まったく謎と言えるかもしれません。



■ 政党プロフィール


今年の11月に結党されたばかりなので、

日本で最も新しい政党と言えると思います。

それだけに、実績はまったくありません。


ただし、小沢一郎の「国民の生活が第一」

亀井静香の「反TPP・脱原発・消費増税

凍結を実現する党」、名古屋の名物市長で

お馴染みの河村たかしの「減税日本」

合流しているため、こうした政治家たちの

活動を実績として考えることもできるでしょう。


代表ということで、嘉田由紀子氏ばかりが

注目される「日本未来の党」ですが、実際は、

亀井静香、小沢一郎、河村たかしなど大物の

政治家たちが集結した政党と言えます。



■ 基本政策


争点政策1位: 消費増税(81%)

争点政策2位: 原発問題(80%)

争点政策3位: 景気回復(49%)


「再稼働反対、TPP反対、増税反対」という

3つを約束している政党は、5つしかありません。

日本未来の党、共産党、社民党、新党日本、

新党大地です。


このうち、新党日本と新党大地は、候補者が

ものすごく少ないため、投票できる人が少なく、

この2政党ほどではありませんが、社民党も

候補者が少ないとなると、実質的に、共産党か

日本未来の党という選択肢になると思います。


もし、あなたが「共産党には入れたくない」

思っているなら、自動的に「日本未来の党」

投票せざるを得ないというのが現状でしょう。


政党が乱立していると言っても、実際のところ、

僕たちの選択肢は、思っている以上に少ない。

そんな日本の政治の大きな欠点がありました。



■ 原発政策


再稼働反対。


多くの政党が「原発をなくす」という公約を

掲げていますが、「再稼働」を焦点にすると、

自民党も、民主党も、日本維新の会もすべて

「再稼働には賛成」という立場です。


共産党や社民党など、再稼働にも反対という

政党は極めてレアであり、「日本未来の党」は、

再稼働にも反対している政党になっています。


また、高速増殖炉「もんじゅ」、六ヶ所村の

使用済み核燃料再処理工場は廃止にして、

「卒原発プログラム」を定めるとしています。


おそらく、何も考えていないのに選挙に行く

アホなジジィやババァは自民党に投票して、

政治通ぶっている使えないジジィやババァは、

「橋下クンは面白い!」と言って、維新の会に

投票すると思うので、「日本未来の党」は、

かなり厳しい戦いになることは確かでしょう。


となると、少数野党の政党として、原発再稼働に

突き進むニッポンに、どこまでブレーキをかけて

くれるのかという点が、一つのポイントです。



■ 経済政策


「日銀法を改正してインフレを作る」という

自民党や日本維新の会のような大胆な政策は

掲げておらず、環境に配慮した産業を伸ばして、

なるべく正社員になれる人を増やすそうです。


正直、経済を良くするためのプランは、あんまり

考えていなかったというのを、マニフェストから

読み取ることができるかもしれません。


なのに、中学卒業まで年間31万2000円の

手当てを支給したり、高校の無償化の堅持を

宣言しており、おまけに消費税増税には反対。


確かに、野田首相が「財源はどうするんだ」

ブーメランツッコミをかますのも納得できます。

マニフェストはバラ色に見えますが、果たして

実現できるのでしょうか。



■ TPP交渉


「TPPには、交渉すら反対する」というのが、

日本未来の党の特徴です。「反TPP」を掲げた

亀井静香が入っているんだから、当然でしょう。


多くの政党が「TPP」には、前向き、あるいは、

「交渉には参加しよう」と言っているのですが、

これほど明確に反対している政党も珍しいです。

もし、原発の再稼働問題は、どうでもいいけれど、

TPP参加だけは絶対に困るという人がいるなら、

かなり力強い政党であることは間違いないです。



■ 消費税


「減税日本」が加わり、「不況の時に増税して

経済が良くなった国はない」と、大々的に主張。

消費税の増税を中止したら、その代わりの財源は

どうするのかという話になりますが、残念ながら、

具体的なプランまでは示されていません。


とにかく、増税には反対するというスタンスです。

多くの国民は、自分のお金が取られるというのに、

「増税には賛成」というドMな人ばっかりなので、

ここに食いつく人は少ないかもしれません。



■ 憲法改正


そもそも「憲法を改正する」なんていうことを

微塵も考えたことがなかったため、マニフェストに

改憲問題については1文字も記しませんでした。


ちなみに、嘉田代表は「憲法改正には反対」

述べていましたので、やがて話し合われることに

なったとしたら、憲法改正に反対の立場に回ると

予想されています。



■ その他の政策


最も興味深いのは、「脱官僚」を進めること。

政治主導を貫徹できる公務員制度改革を実施。

天下りの全面禁止と、政府関係法人の廃止を

謳っています。


これができれば、日本の将来にも一筋の光が

見えるかもしれませんが、あまりに巨大すぎる

利権との戦いになるため、そう簡単に進められる

問題ではありません。ただ、立ち向かう姿勢は

それなりに評価できるかもしれません。




★ 有権者の判断ポイント ★


原発再稼働の反対、反TPP、消費税増税反対。

この3つの看板を掲げている貴重な政党ですが、

具体的なプロセスや、その代わりに、どのように

問題を解決するのかという点が書かれておらず、

美しいマニフェストだけが並ぶ3年前の民主党と

同じように見ることもできます。


また、世の中のイメージは、自民党にするのか、

民主党にするのか、はたまた第三極筆頭である

日本維新の会にするのかが争点になっており、

最初から「日本未来の党」を選択肢に含まない

高年齢層が多いのも事実です。


ネット上では、支持する人が多い政党ですが、

TVメディアは地味に扱っており、かなり苦戦を

強いられることが予想されています。


とはいえ、「原発の廃炉はもちろんのこと、

再稼働にも反対なんだ」という有権者たちが、

「共産党や社民党には入れたくない」となると

選択肢は自動的に「日本未来の党」です。


多くの人が原発問題に無関心という世の中です。

この選挙で、「日本未来の党」がどうなるのかで、

ある意味、この先の日本を占えるかもしれません。