先日、東日本女子駅伝・全コース放射線量を

測定した記事で、大反響だった『チダイズム』。


かわいい未成年の女子たちが、原発20km圏の

原発作業員が生活するような場所と変わらない

空間線量の中を走る・・・。


原発大国・フランスの記者に、「死の駅伝」とも

呼ばれた、このセンセーショナルな駅伝大会は、

俳優・山本太郎さんが、「中止にすべきだ!」

訴えたのですが、この国では、どうなったかって、


「あの山本太郎って男は、

とんでもないクソ野郎だ!」。


日本では、選手たちの健康や安全を考えると、

「住民に失礼だ」と言われ、悪者になります。


しかし、線量の低い所を走るというならともかく、

1マイクロシーベルトを超えるような場所を走る。

しかも、これから妊娠や出産を控えた、放射能に

対する感受性の高い中学生や高校生の女のコ。


「少しでも被曝量を少なくする」という大原則を

完全に無視する暴挙を許していいのでしょうか?

こういうことを続けてしまうと、住民の皆さんは、

きっと、こう考えるようになると思うんです。


「駅伝が大丈夫なら、

部活だってできる!」。


「一瞬なら走っても問題ない」とは言っても、

部活で毎日走るのは、けっして良くありません。

だけど、福島の人たちは、「私たちは一生懸命

生きているんです!」と主張をするんです。


これが結局、「福島の人に失礼」という発想を

生んでしまい、本当はすごく危険だというのに、

誰も本当のことを教えてくれないという悲劇を

起こってしまっているのです。


今なら間に合う!


百歩譲って、空間線量の低い所を走るのなら

文句はありません! でも、日曜に開催される

「ふくしま駅伝」は、前回の東日本女子駅伝と

比べものにならないぐらい空間線量の高い所を

またしても中学生ランナーが走るのです!


いや、それどころか、箱根駅伝で数々の感動を

もたらしてくれた「山の神」、柏原竜二選手まで

出場するのですが、もし彼がアンカーを走るなら、

まずはコースの空間線量を教えてあげるべき!


彼はマラソン界の宝でしょう!


この駅伝は、「東北電力」がスポンサーです。

福島の人たちに、放射能を気にさせないために、

福島のすべての市町村から集められた選手が、

一体、どのようなコースを走らされるのか。


前回は、皆さんの参考として、原発20km圏の

南側の限界、「Jヴィレッジの前」の空間線量が、

0.91マイクロシーベルトだったとお伝えしました。


チダイズム ~福島第一原発事故の真実&最新情報~-SOM130


今回は北側の限界点、南相馬市の国道6号の

規制ラインギリギリと、南相馬市庁舎の建物の

空間線量と比べてみたいと思います。


チダイズム ~福島第一原発事故の真実&最新情報~-SOM131


まず、道路の向こう側に見える赤い光の所が

一般人が通ることのできる北の限界点ですが、

このあたりの放射線量は、廃コンビニの前で、


チダイズム ~福島第一原発事故の真実&最新情報~-SOM132


0.37マイクロシーベルト。


「あれ?思ったより低くない?」と思った方も

いらっしゃることでしょう。実は、国道6号沿いの

南相馬市の海側なんかより、郡山市、二本松市、

福島市の市街地の方が圧倒的に線量が高い!


最近になって、「半径30kmだった避難区域を

半径20kmにしたので、南相馬市の皆さんも

今まで通りに生活できて、よかったですね」

言っている、南相馬市の市庁舎前の空間線量。


チダイズム ~福島第一原発事故の真実&最新情報~-SOM133


0.57マイクロシーベルト。


これは市庁舎の前にある公式の数値です。

山側に行くと、もっと高い所があるんですが、

参考までに、僕の持つガイガーカウンターと

比べてみますと、このような感じです。


チダイズム ~福島第一原発事故の真実&最新情報~-SOM134


0.53マイクロシーベルト。


線量の低いところで、0.04の誤差があると、

0.17と0.21という大きな誤差になりますが、

ここまで高くなっちゃうと、多少の誤差なんて、

ほとんど気にならなくなってしまいます。


外の気温が17度と21度だったら、オシャレな

女性なんかは着る物も変わってくるでしょうが、

53度と57度になると、どっちも暑すぎる!


そして、これでわかったと思いますが、政府が

やっていることは、はっきり言って、茶番です!


0.5マイクロシーベルトの人たちを、原発から

30kmの場所だからって、逃がしたり戻したり

しているのですが、こんなのはパフォーマンス。

福島市は1マイクロシーベルトを超えています!


南相馬の人たちよりも

逃がすべき人がいる!


「私たちは、ここに住んでるんです!」って、

キレる人がいますが、現実をわかってください。

南相馬市の人は、0.57マイクロシーベルトで

避難しているのに、福島市の人は。それ以上に

数値が高くても、そこに住まされているのです。


しかも、郡山市、二本松市、福島市の人たちは、

南相馬市よりも空間線量が高くて危険なのに、

避難もしないで、何をしていると思いますか?


「駅伝」を走っているんです!


いつまでも「不安を煽るな!」と言っていると、

本当に困った時に見捨てられてしまうんです!


「駅伝を走る姿を見て、感動しました!」という

スイーツ(笑)なことを言っていないで、いい加減、

東北電力様プレゼンツの駅伝大会に疑問ぐらい

持つべきではないでしょうか。


「チェルノブイリなら、とっくに村人全員、

避難しているんだよ!」と教えてあげても、

まったくピンと来ていない、おバカさんたちは、

0.57マイクロシーベルトの南相馬市の人が

避難させてもらっていることを思い知るべき!


「放射能は距離じゃない!」


これは、放射能の基礎中の基礎知識ですが、

残念なことに、東京大学を卒業して官僚になり、

原子力安全ナンチャラに天下りした人たちは、

こんなことすら分かっていない!


いや、本当は分かっているけど、人の命より

利権が優先なので、見捨てられているのです。

南相馬市は人口も少ないし、市長が良い意味で

面倒臭い人だったから避難させてもらえましたが、

郡山市、二本松市、福島市の市長さんたち、


全員バカですから!

そして、知事はクソ!


今から皆さんに、今度の日曜日に開催される

「ふくしま駅伝」の全コースの放射線量を

すべてお見せします。信じられないくらいの

数値の場所を縦断するように設定されていて、

人の命や健康を非常に軽く見たコースです!


皆さんは、この数値を見てもなお、福島県の

このような場所で駅伝をやることが、本当に

正しい「復興」につながると思うでしょうか?



<第1区>


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今回の「ふくしま駅伝」は、白河総合運動公園

陸上競技場スタートし、福島県庁までの道のり

全長96.5kmを、16区間の選手で走ります。


第1区は、女子選手が出場する枠なのですが、

この競技場の数値は・・・、


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0.57マイクロシーベルト。


白河市が危険だというイメージは、まったく

ないかもしれないのですが、オープニングから

南相馬市の市庁舎前と同じ数値になりました。


南相馬市の人たちは原発20~30km圏内と

距離が近いために、この数値で避難ができて、

賠償金までもらえますが、白河市の人たちは、

もちろん、1円たりとももらっていません。

むしろ、喜んで駅伝を走る始末です!


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選手が左折するファミマ前。

0.53マイクロシーベルト。


この区間は、平均0.5マイクロシーベルトを

前後する数値です。低いと思っている皆さん、

あくまで空間線量であることを忘れないように。

何か物に近づけなくても、この数値なのです。


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鹿島神社前。

0.46マイクロシーベルト。


このあたりは両サイドに畑があり、土から

舞い込むセシウムを吸うことを懸念します。


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北ノ内付近。

0.47マイクロシーベルト。


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第1中継所・久田野駅付近。

0.44マイクロシーベルト。


第1区から、「けっこう数値が高い」という

状態の中からスタートする、この駅伝ですが、

東日本女子駅伝のフルーツラインと同じくらい

線量が高いのに、まったく注目されていません。



<第2区>


チダイズム ~福島第一原発事故の真実&最新情報~-SOM140


第1中継所・久田野駅付近。

0.44マイクロシーベルト。


関東のホットスポット・千葉県柏市に匹敵する

非常に高い線量の中、タスキを引き継ぐ第2区。

僕は0.44マイクロシーベルトの中を走るのも

異常だと思っていますが、選手はここを出発し、

まもなく、この区間で最も数値の高い場所に!


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久田野郵便局。

0.56マイクロシーベルト。


第2区は、スタート直後が最も線量が高く、

以後、走れば走るほど線量が低くなります。

この区間は、男子中学生や男子高校生、

シニアが走る枠。


皆さんは、13歳や15歳の男子中学生に、

こんな空間線量の場所を走らせる行為を

どのように感じるでしょうか?


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本沼付近。

0.32マイクロシーベルト。


もちろん、不当に脅かそうとしているのではなく、

空間線量の低い所は、空間線量が低いとして、

フェアに皆さんにお伝えしてまいります。


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イシカワ付近。

0.48マイクロシーベルト。


しかし、第2区も高い場所は高いのです。

「一瞬だけなら大丈夫だ」と思うでしょうけど、

「ふくしま駅伝」の問題点は、この大会に向け、

選手たちが高い空間線量の中を練習している。

そういうことが問題なんだと思うのです。


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このような、のどかな風景の中での駅伝大会。

もちろん、原発事故がなければ、純粋に応援も

できただろうと思います。が、この美しい景色も、

実際には汚れている・・・。


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木ノ内前付近。

0.35マイクロシーベルト。


福島にいる以上、免れることはできません。

この悲しい現実を、僕たちは見ないことに

するのではなく、見ていかなければならない。


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飛知和塗装店付近。

0.29マイクロシーベルト。


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選手が曲がるファミマ前。

0.31マイクロシーベルト。


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ムサシノ機器前。

0.36マイクロシーベルト。


第2区を見てみると、前半が特に危険ですが、

走れば走るほど、線量は少しずつ下がります。

しかし、これから走る第3区や第4区に関しては、

それほど問題がない線量だと考えると、第2区は、

「少し危険なゾーン」と言えます。


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第2中継所・さつき公園。

0.32マイクロシーベルト。


ここで次の走者にタスキがつながりますが、

実は、ここからの第3区から第5区までは、

そこまで文句を言う必要のない低線量地帯。

安全とは言い切れませんが、なぜ全コースを

これぐらいの場所に設定しなかったのでしょう。

主催者がバカだからでしょうか。



<第3区>


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第2中継所・さつき公園。

0.32マイクロシーベルト。


第3区は、男子中学生、またはシニアが走る枠。

約5.8kmですが、全体的に空間線量は低く、

今までに比べれば危険ではありません。


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スパ&ゴルフリゾート白河矢吹。

0.23マイクロシーベルト。


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左折地点のセブンイレブン。

0.24マイクロシーベルト。


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第3中継所・矢吹町役場。

0.21マイクロシーベルト。


僕は、福島で駅伝をやることに反対している

わけではありません。全コース、これくらいの

数値の場所を選んで走るというのであれば、

特に文句はないのです。


しかし、どんどん福島市に近づいていけば、

どのような空間線量になってしまうのか。

0.21なんていうものではなくなるのです。


チダイズム ~福島第一原発事故の真実&最新情報~-SOM153


全16区間、すべての数値を計測しました。

今日から4日連続で、全16区間すべての

コース上の空間線量をまとめてまいります。


皆さんに、ぜひ真実を知っていただきたい!

こんな驚くべき数値の場所を選手は走ります。

女子中学生が1.0マイクロシーベルトを超える

空間線量の場所を走ってしまうのです!


明日は、第4区から第8区までをお伝えします。

駅伝が後半になれば後半になるほど、数値は

どんどんえげつない方向に進んでいきます。

ぜひ多くの方々に拡散していただきたいです。